若者雇用促進総合サイトの解説と若年雇用向けおすすめサイト10選

高卒者・大卒者・新卒者・第二新卒者などそれぞれの段階に応じて就職を考えている方は、就職サイトや転職サイトを使ってさまざまな情報をチェックしているかと思います。
ここでは、厚生労働省の「若者雇用促進総合サイト」をピックアップしながら、サイトを利用するメリットも順番にお伝えします。さらに、民間の就職支援サイトもあわせて紹介しますので、ぜひこれからの就職・転職活動の参考にしてください。
若年雇用促進総合サイトとは?特徴やメリットを解説
若年雇用促進総合サイトとは、厚生労働省が管轄する職業紹介のデータベース、およびサイト名を指します。
具体的には「若者雇用促進法」に基づいて職場情報の提供を行っている企業が検索できるデータベースで、若者雇用促進法とは若い人たちが安定した雇用のもとで経験を積めるよう整備された法律で、2015年10月1日から順次施行されています。
仕事を探す際には民間の就職サイトを利用する方法が一般的ですが、若年雇用促進総合サイトでは若い人を積極的に採用している企業が厚生労働省の認可を受けて情報を掲載しているため、優良企業に出会うことができます。
若者雇用促進総合サイトのポイント
- 優良企業の検索・職場情報が検索できる
- ユースエール認定企業の紹介
- 新卒者・既卒者用の「新卒応援ハローワーク」の紹介
- 都道府県ごとの魅力的な企業が掲載されている
- 読み物系コンテンツも充実
優良企業の検索・職場情報が検索できる
若者の採用を検討している企業の情報を検索できます。
検索の仕方により、各企業の青少年雇用情報を比較したり、ユースエール認定企業のPRシートを閲覧したりすることも可能です。
トップページの「企業を検索する」ボタンを押すと、以下のページに移動します。
1.企業情報一覧
検索結果が一覧で確認できるページです。掲載日の順番に上から表示されます。
各ボックスの左上には青字で企業名が表示されています。本社の所在地が()の中に書かれていますが、就業場所とは異なる点に注意。
2.検索結果
検索の結果、該当企業の数が右上に表示されます。
3.認定制度
企業名と本社所在地の右隣には、企業が独自に取得している認定がマークで表示されています。
認定の内容には「ユースエール認定制度」「プラチナくるみん認定制度」「くるみん認定制度」「えるぼし認定制度」があります。
4.PRシート
赤いボタンをクリックすると、事業内容や職場の風景を撮影した写真、社長や先輩スタッフのメッセージなどが記載された「PRシート」が閲覧できます。
※「ユースエール認定企業」のみPRシートが掲載されているので、企業によってはシートが閲覧できない場合もあります。
5.インタビュー
青いボタンをクリックすると、企業へのインタビューを行ったページが閲覧できます。
※「ユースエール認定企業」のみがインタビューの対象となっています。
ユースエール認定企業の紹介
ユースエール認定企業とは、若者の採用と育成に積極的であり、雇用管理の状況も優良であると厚生労働大臣に認められた企業です。
検索結果ページでは双葉に赤い実がついたマークで表示されていますが、トップページから直接「ユースエール認定企業インタビュー」のページに飛ぶこともできます。
2019年度のユースエール認定企業は、ページ左側の「掲載企業名」で一覧表示されています。掲載日が閲覧時点での西暦表示になっていますが、以前に認定された企業も閲覧可能です。
新卒者・既卒者用の「新卒応援ハローワーク」の紹介
トップページからは「新卒応援ハローワーク」の紹介ページに移動することができます。
ここでは、大学・短大・専修学校等新卒者及び未就職卒業者(卒業後概ね3年以内の方)を対象とした新卒応援ハローワークについて、全国57ヶ所の事業所およびサポートの内容をわかりやすく紹介しています。
一般向けのハローワークではなく、若い人が多く集まるハローワークに興味がある方はぜひ紹介動画もチェックしてください。
都道府県ごとの魅力的な企業が掲載されている
「都道府県ごとの魅力的な企業のご紹介」では、地域限定正社員制度を導入している企業や、地域において働き方改革に取り組んでいる企業を中心に以下の3点について詳しく紹介しています。
- 企業概要や業務の内容
- 入社の動機や自社の魅力などの先輩社員からの声
- 従業員のキャリアパスや人材育成制度、地域の魅力などのアピールポイント
各都道府県をクリックすると、企業の一覧が結果に表示されます。
読み物系コンテンツも充実
トップページ下部には、新着情報としてさまざまな更新情報、リニューアル情報のほか、ハローワークインターネットサービスへのリンクや「LO活」専用サイト、労働法についてわかりやすく説明しているサイトへのリンクが掲載されています。
仕事に就くうえで欠かせない情報や、知っておくと便利な知識もリンク先で得られるので、すき間時間などに読み物系コンテンツもチェックしてみてはいかがでしょうか。
若年雇用向けおすすめサイト10選
ここからは若年層向けのおすすめサイトを10ヶ所ピックアップしています。
それぞれのサイトに特徴があるので、実際にサイトを訪れてみて使いやすさや情報量の多さなどを比較しながら、自分に合うサイトを見つけてみてください。
キャリトレ
キャリトレは「20代のための転職サイト」を打ち出しており、若者向けの求人を多く抱えています。
転職希望者と企業側のマッチングを行い、気になった企業をチェックするだけで企業に自動的に通知が届きます。
企業側が転職希望者の情報をチェックし、採用したいと思ってもらえればスカウトが届くので、すき間時間に転職活動ができますね。
若い人向けの転職サイトですが、転職エージェントと違い担当者からのサポートはなく、自分で転職活動を進めていくことになります。
逆にいえばエージェントとのやり取りや面談、書類添削といった活動の手間がかからないので、自分一人で活動したい方や活動できる方に向いています。
doda
dodaは転職エージェントサービスを含む、業界大手の転職サイトです。
会員登録をすることでエージェントサービスが利用できるようになりますが、登録をしなくてもサイトのトップページから職種・勤務地・年収などで検索をかけられます。
コンテンツが充実していることもdodaならではの特徴で、適正年収を自動的に査定してくれる「年収査定」や「人気企業300社の合格診断」、女性のための「Woman Career」など各サイト・コンテンツも要チェック。
若い人にとって魅力的な人気企業や実力派の企業が数多く掲載されており、資格や経歴を活かした転職はもちろん、未経験から就業が可能な求人も随時更新されています。
ハタラクティブ
ハタラクティブは20代フリーター・既卒者・第二新卒者限定の転職エージェントサービスです。
ネットまたは電話での会員登録を済ませると、アドバイザーから相談日についての連絡が来るので、相談→面接対策を経て企業に応募を出し、企業面接に臨みます。
一般的な転職エージェントサービスと基本は同じですが、若い人向けのサイトであるため、フリーターにもやさしい求人が数多く掲載されています。
難易度が高い「未経験からの正社員入社」が目指せるサービスであり、のべ6万人のカウンセリング実績と80%の内定率を誇る就職の強さもポイント。
仕事は未経験なので就業できるか不安…という方も気軽に相談できる、心強い転職エージェントサービスです。
いい就職ドットコム
いい就職ドットコムは、登録者20万人を超える日本最大級の就職支援サイト。
人事コンサルティング会社を経て若者の就職を支援するために立ち上げられたサービスであり、フリーター・既卒者・第二新卒者の正社員就職支援をメインに行っています。
「20代のキャリア適正診断」「既卒としての就職活動何でも相談会」など、サイト内のコンテンツや相談会、セミナーイベントが充実。
若い人が長く働けるように労働環境の良い求人を厳選しているだけではなく、未経験の既卒者でも正社員として就職が可能となっています。
さらに退職時のトラブルを無料で相談できる「退職トラブル 無料相談窓口」を用意し、必要に応じて弁護士などの専門家によるアドバイスが受けられます。
Re就活
20代専門転職サイト「Re就活」は、すべての求人が未経験者歓迎&企業からのスカウトが届くサービス&初めての転職でも安心のノウハウが満載。
若い人の働きたい気持ちを応援するべく、10月入社OKの求人やUIターン特集、ワークライフバランスのとれた求人などを厳選しています。
サイトに登録しなくても検索のみ利用できるので、どんな企業があるのか確認するだけでもOK。
サイト内には「採用対象から探す」のコーナーが設けられており、「社会人経験不問」「学歴不問」「業種未経験者歓迎」など細かく条件を設定して検索ができます。
エン転職
総合満足度2年連続No.1のエン転職は、20代に限定せず誰もが利用できる転職サイトです。
エンだけの掲載求人が全体の80%で、女性にうれしい転職サイト「エン転職WOMAN」とも連動。
特集コーナーは10月入社や海外と関わる仕事など、若い人に魅力的な条件がピックアップされています。
読み物や関連サイトの掲載も豊富で、職種・勤務地・キーワードのほか「働きがい」で求人が探せるのも特徴的。
他のサイトでは見つからなかった優良求人に出会える可能性も高く、ぜひ一度は覗いておきたい転職サイトです。
マイナビ転職
就職・転職の大手である株式会社マイナビが運営する転職サイトです。
日本最大級の転職フェアを全国で開催するなど、大規模なイベントが年間を通じて開催されているので、転職が初めてという人にも安心。
1,000件を超える新着求人や検索方法の豊富さ、インタビューや診断などのコンテンツも豊富に掲載されており、隅々まで読み込みたい工夫が満載です。
「掲載予定の求人」や「ほかの人がチェックした求人」など、他のサイトにはない検索方法もマイナビ転職ならではの魅力です。
type
AIロボの導入でますます使いやすくなったtype。20代はもちろん、働き盛りの30代や10代の高卒者にもおすすめの転職サイトです。
サイトのトップページに常駐するAIロボを活用しながら検索ができるほか、自分でフリーワードを駆使して求人を見つけることも可能。
大手人気企業の特集や、求人を掲載中の企業名から探すこともできるので、希望条件に出会いやすい転職サイトです。
はたらいく
リクルートが運営するはたらいくは、UIターンも含めた日本全国での転職を応援するサイト。自社のみの求人件数は全体の93%にものぼります。
他のサイトで出会えない求人を見つけたい方にはもちろん、職場の写真が掲載されていたり、自宅近くの求人が探せるなど工夫が盛りだくさん。
転職までのスケジュールが自動的にチェックできる「転職ノウハウコンテンツ集」も必見です。
企業が仕事上での厳しさをあえて掲載する「せきらら求人」は、はたらいくならではの工夫のひとつで、デメリットを確認してから求人に応募ができるので、仕事に不安がある方でも安心ですね。
AMBI
AMBIは年収400万円以上の方限定のハイクラスな転職サイトです。
年収に制限があるため利用者が限定されるサービスですが、上場企業での新規事業の立ち上げ責任者や若手リーダーの募集など、責任あるポジションが任されるケースも多く、収入とやりがいが同時に得られるメリットも。
特定の求人を「興味あり」にチェックすると、企業側またはヘッドハンターからの合格可能性が届けられるので、この時点で「合格可能性大」が出ればそのまま応募に進むことができます。
「興味あり」とした企業からは合格可能性が3段階で判定されるので、自分自身のリアルな市場価値が把握できます。
今までに積み重ねてきた経歴やスキルをもって、どの程度勝負できるかをチェックしてみましょう。
若い人は求人をどう見つけるべき?
10代、20代のうちは仕事や将来のキャリアに必要なスキルと経験を積んで、いろいろなことを吸収していく期間です。
正社員にこだわる必要はありませんが、長く働ける仕事に出会えればその後のキャリアパスも描きやすくなりますね。
若者雇用促進総合サイトのように行政が支援するサイトでは、厳しいチェックを受けて認可された企業がピックアップされていますので、民間のサイトに比べて信頼性が高いことがメリットです。
上記で紹介した民間の就職・転職支援サイトは運営元の企業ごとに異なる方針で求人が集められているため、行政のサイトよりも信頼性は下がりますが、バリエーション豊富にお仕事が見つかります。
理想としては両方のサイトを活用し、仕事を比較しながら探していくことです。
既卒者や第二新卒者は次の就職に向けて焦りがあるため「早く転職しなければ」と急いでしまうものですが、自分のキャリアパスやライフスタイルに合わない企業に出会ってしまうと、短期間のうちに退職を考える可能性もあるでしょう。
まずは自分のスキルや経験をフルに活かしつつ、焦らずにゆっくりと適職を探していきましょう。
新卒者の就職
新卒の場合、まだ就業経験がなく社会人としても新米であることから、スキルや経歴が武器にしづらいかもしれません。
しかし転職サイトをうまく活用し、新卒歓迎の求人を探しつつ、新しい業界への就職も含めて幅広く選択肢をもっておくと良いでしょう。
※上記で紹介した転職サイトのなかには、新卒者が対象とならないものも含まれています。事前にサイト内の説明事項を読み、不明点は問い合わせをしてからサービスを利用することをおすすめします。
既卒者・フリーターの就職・転職
既卒者やフリーターは、学んできたことやアルバイト・派遣などの就業経験をアピール材料にするのが理想です。
上記で紹介した転職サイトは、いずれも若い人を積極的に採用したい企業を数多く掲載していますから、就業経験がなくてもすぐに落とされる心配はありません。
自力で仕事を探すのが難しい場合は企業とのマッチング機能やエージェントによるお仕事紹介を活用し、求人情報を集めながら比較していきましょう。
第二新卒者の就職・転職
第二新卒者は、新卒で就職をして短期間のうちに退職をした人を指します。一定期間の就業経験があれば、その経験やスキルが武器になるでしょう。
転職を何度も繰り返したくない場合は、ハイクラス専用の転職サイトも含めて、キャリアアップにつなげてくれる転職サービスを利用するのが正解です。
複数の転職サイトや転職サービスを活用しよう
若い人の就職・転職は、「情報量の多さ」が成功のカギになります。
まず、希望に叶う求人をいくつ見つけられるかによって比較のしやすさが変わります。1つか2つしか求人が見つからなければ、選べる対象は限定されてしまいますから、良い求人に出会う前に仕事に応募してしまう可能性も。
若いうちは自分のキャリアやスキルをしっかりと伸ばしていくことが大切ですから、若年層歓迎の求人を中心にピックアップし、時間をかけて比較していきましょう。