介護士が低賃金・悪条件を避けて良い転職先を探す方法

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高齢化社会が進み、介護士の社会的な役割はどんどん大きなものになってきています。

市場価値が上がれば、求人数も増え転職機会も増えます。しかし、転職によって、皆が納得するわけではなく、後悔する方もいます。

介護士の転職活動における、低賃金や悪条件を避けてより良い転職先を見つける方法をご紹介します。

介護士の就業環境の実態


良い転職先を探すためには、まずは介護士のマーケットを理解することが重要です。

同じ介護士、他の産業の平均値などとの比較により、今自身が抱えている課題を客観的に捉えることにも繋がります。

介護士の就業環境について以下の5つのポイントで見ていきます。

知っておくべき介護士の就業環境の実態

  • 男女比
  • 平均年齢
  • 平均月収
  • 離職率が高い
  • 有効求人倍率

男女比

全介護労働者22,183人のうち、男性は4,562人(20.6%)、女性は15,975人(72.0%)という結果が出ています。

データから考察すると、介護士は女性が多く活躍している業界と言えます。

平均年齢

次は年齢を見ていきます。

前述の『平成 30 年度 「介護労働実態調査」の結果 』によると、介護士の平均年齢は45.9歳という結果が出ています。

介護士が含まれている医療福祉という業界の、医師や看護師のデータと比較します。

『平成29年賃金構造基本統計調査』に基づき、厚生労働省が作成および発表した『介護人材の処遇改善について』によると、以下のデータが公表されています。

医療福祉業界人材の平均年齢

  • 介護士45.9歳
  • 医師 42.1歳
  • 看護師 39.3歳
  • 理学療法士、作業療法士 32.7歳
  • 介護支援専門員(ケアマネジャー) 48.0歳

介護士は医療福祉の同産業内で見ると平均より高めの状況と言えます。言い換えれば、歳を重ねても働くことができる職場と言えます。

平均月収

介護士の収入を月収で見ていきます。

厚生労働省が発表する『平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要』によると介護職員の平均給与額300,970円と発表されました。前年は290,120円だったことから10,850円の上昇が見られます。

これは介護サービスに従事する介護職員の賃金の改善にあてることを目的に「介護職員処遇改善加算」が設けられた効果が出ていると言えます。

平成29年度の改正により処遇改善加算区分は5区分へと分けられ、その加算額が事業所に給付されることとなりました。平成30年度はに一部改正されています。

厚生労働省が公開している介護職員の処遇改善については以下から詳しくご確認いただけます。

介護人材の処遇改善について

「介護職員処遇改善加算」のご案内|厚生労働省

年齢と同様、医師や看護師のデータと比較します。厚生労働省が作成および発表した『介護人材の処遇改善について』によると、以下の数字となっています。

医療福祉業界人材の賞与込み給与額

  • 介護職員 27.4万円
  • 医師 102.7万円
  • 看護師 39.9万円
  • 理学療法士、作業療法士 33.7万円
  • 介護支援専門員(ケアマネジャー) 31.5万円

以上のように、介護士は処遇改善の取り組みが進んでいるものの、同産業内で比較した際、平均月収は低いという結果が出ています。

また医療福祉業界産業全体の平均は36.6万円と公表されています。

離職率が高い

さらに、離職率を見ていきます。

前述でも引用した『介護人材の処遇改善について』によると、介護職員の平成29年の離職率は16.2%と公表されました。

10年前の平成19年度においては21.6%と非常に高いデータが出ていますが、改善されていると言えます。

全産業の平均は14.9%ですので、まだ平均より高い数値であるのは確かです。

次に平均勤続年数というデータで比較します。

勤続年数が長ければ長いほど、職員が同じ職場で根付き活躍しているということが言えます。

同調査から、同業界の勤務年数の比較を見てみます。

医療福祉業界人材の勤務年数

  • 介護職員 6.4年
  • 医師 5.3年
  • 看護師 7.9年
  • 介護支援専門員(ケアマネジャー) 8.7年
  • 全産業 10.7年

離職率低下、長期的な職場定着に向けた処遇改善等取り組みは進んでいるものの、まだまだ改善の必要があると言えるでしょう。

有効求人倍率

前述のとおり、近年介護報酬による介護人材の処遇改善が進められています。

また、介護事業所の経営努力も相まって一定の改善が図られています。

しかし、これまでのデータが示す通り、他の産業や職種と比較し、賃金水準が低く、勤続年数が短いという面があるとともに、高齢化社会が進み、人手不足感が高まっています。

そのため有効求人倍率が非常に高い産業分野となっています。

既に引用した『介護人材の処遇改善について』によると、介護関係の有効求人倍率は平成29年時点で対前年度0.48ポイントアップの3.5倍と公表されています。

平成29年時点で、全産業平均が対前年度0.14ポイントアップの1.5倍、また失業率は前年度より0.3ポイントダウンの2.8%という結果と比較すると、いかに介護関係の有効求人倍率が高い水準であるかは明らかです。

以上にように、介護士は「男女問わず活躍できる」、「年齢を重ねても活躍できる」、「求人倍率が高く仕事に困らない、市場価値が高い」仕事と言える一方で、「平均月収と離職率がまだまだ改善の過程」である環境ということがわかりました。

平均勤続年数のデータを紹介しましたが、介護士が転職は多いと言われています。

どのような理由で介護士は転職しているのか、事例とデータを元に説明していきます。

介護士の転職理由


既に引用した『平成29年度介護労働実態調査』に基づき、厚生労働省が作成および発表した『介護人材の処遇改善について』に、介護関係職種の前職を退職した理由も公表されています。

この調査で取り上げられている代表的な転職退職理由を紹介していきます。

介護士の主な転職理由

  • 職場の人間関係に問題があったため
  • 腰痛など身体への負担減
  • 結婚や出産といったライフステージ変化
  • キャリアアップ

職場の人間関係に問題があったため

調査の回答者のうち20%が職場の人間関係問題を選択しています。

別の調査とはなりますが、マイナビ転職が2018年(平成30年)実施した調査によると、同じ医療福祉業界となる看護師においては、転職者の約20%程度が人間関係を理由に退職しています。

仮説とはなりますが、介護士や看護師の仕事は様々な職種が入り混じりチームワークで業務を行う環境だからこそ、人間関係で悩んでしまうのか。

または介護士や看護師はホスピタリティの高い人材が多くいからこそ、他の職員の様子や顔色を気にしてしまうのかもしれません。

腰痛など身体への負担減

介護福祉士を対象としたアンケートでは、退職理由の27.1%が「業務に関連する心身の不調(腰痛を含む)」というものでした。

特に、介護士にとって「腰痛」というキーワードは切っても切れない関係にあります。

平成30年3月に独立行政法人労働者健康安全機構が「社会福祉施設の介護職職員における腰痛の実態調査、画像診断と予防対策に係る研究・開発、普及」を公表しました。

介護士と腰痛の関係をアンケートに基づき考察した文書です。

腰痛を持つ介護士の割合

・腰痛症状のない介護士 10.6%
・腰痛症状はあるが業務に支障はない介護士 60.3%
・業務に支障を及ぼした経験がある介護士 29.6%

腰痛を感じた経験がある介護士の割合が多いことが一目でわかる結果となりました。

介護士の仕事は被保険者の抱きかかえや歩行支援などを日常の業務で繰り返します。その結果、筋骨格系への身体的負担が多いことが関係していると考えられます。

また腰痛は一度罹患し、その後引き続き腰への負担が発生すると、痛みが強くなり、慢性的な疼痛へとなってしまいます。

慢性化してしまうと、日常生活にも影響が出てしまい、仕事を続ける以上の問題につながってしまうのかもしれません。

結婚や出産といったライフステージ変化

介護士は女性が多く活躍している業界ということは、既に説明しました。

昨今、積極的に育児に参加する男性「イクメン」が取り上げられていますが、まだまだ女性が家庭を支えるというケースが多いのが現状です。

介護関係職種を対象としたアンケート(平成29年度介護労働実態調査)では、18.3%が「結婚・出産・妊娠・育児のため」退職を余儀なくされたという結果でした。

内閣府が平成30年11月に発表した『「第1子出産前後の女性の継続就業率」及び出産・育児と女性の就業状況について』では、出産・育児を理由とした離職率は9.2%という結果が出ています。

身体的な負担の影響、夜勤や流動的なシフト勤務、突発的な残業リスクなど、介護士を取り囲む就業環境が関係しているため、介護士の出産後の離職率、転職率は高いと言えそうです。

キャリアアップ

介護福祉士やケアマネージャー、作業療法士など実務経験や研修を通じて、資格を取得することができます。その資格に伴い、活躍の場を変えたり、収入を上げたりと、自身が望むキャリアアップを実現することができます。

実際に、アンケートによると、介護関連職種の11.5%が「新しい資格の取得」(平成29年度介護労働実態調査)という理由で退職しています。

特に介護関連資格で唯一の国家資格である「介護福祉士」は、業務の領域が広がったり、収入アップを実現できる資格です。

勤続10年以上の介護福祉士に対して、各事業所で少なくとも1人、月額8万円相当の賃上げをおこなう特定処遇改善加算という制度が2019年に施行されています。

ミスのない転職を行うためにも、自身が今の仕事を継続できない理由・不満に感じている要素を適切に整理する必要があります。

その整理を誤ると、再度自身にとって悪条件となる職場を選定してしまうことにつながってしまいます。

介護士の転職理由から見るそれぞれの転職先


介護士の転職理由と転職先の具体例をご紹介します。悩みとしてあった転職理由が転職することによって、どのようなメリットがあったのか一例を踏まえて、解説します。

転職理由から見るそれぞれの転職先

  • 職場の人間関係に問題があったため:介護施設→訪問介護事業所
  • 腰痛など身体への負担減:介護施設→デイサービス
  • 結婚や出産といったライフステージ変化:介護施設→訪問入浴
  • キャリアアップ:介護施設→全国に展開している高級有料老人ホーム

職場の人間関係に問題があったため

【転職先】
介護施設→訪問介護事業所

転職によるメリット

・訪問介護事業所は原則ひとりで訪問するので、仕事をするうえで人間関係の悩みは少ない可能性が高い。
・地域の医師などの他職種と連携する必要はありますが、異職種なので双方リスペクトを持ってコミュニケーションを取ることができる。
(どうしても同職種だと、それぞれの拘りがぶつかりがちです。)

腰痛など身体への負担減

(腰痛など身体的負担が少ないデイサービスなどに転職)
【転職先】
介護施設→デイサービス

転職によるメリット

・デイサービスは、認知症予防運動やレクリエーションを通じて、高齢者のケアができます。
比較的介助業務を必要とする利用者が少ないため身体的な負担が減少します。
・通所のためサービス終了時間も決まっており、突発的な残業リスクと身体的な負担が減少します。

結婚や出産といったライフステージ変化

【転職先】
介護施設→訪問入浴

転職によるメリット

・各利用者へのサービス提供スケジュールが曜日や時間毎で決まっています。
利用者毎に担当化するケースが一般的なため、午前中のみの勤務、はたまた昼間の2時間のみなど時短勤務の相談がしやすい環境です。
家庭と仕事のバランスをとりながら勤務できます。
・時給は一般の介護施設などよりも高めです。

キャリアアップ

【転職先】
介護施設→全国に展開している高級有料老人ホーム

転職によるメリット

・施設内で施設長を目指す、またエリアマネージャーを目指す、本社で勤務し管理機能を担う等全国に展開している大手の法人にはキャリアパスが豊富にあります。
・資格手当など資格を保有していることにより収入がアップします。

介護士が転職を成功させるための方法

転職により、自身にとって好条件な勤務先へ転職した事例を紹介しました。

では、具体的にどのような方法で介護士は転職すれば良いのでしょうか。

転職を実現する方法を紹介します。自身にあった転職方法で求人を検索してみてください。

介護士が転職する方法には、大きく4つの方法があります。それぞれの概要とメリットを紹介します。

介護士が転職させるための方法4つ

  • 人材紹介会社
  • 縁故採用、友人の紹介
  • 自己応募
  • ハローワーク

人材紹介会社

いわゆる転職サイトや転職エージェントと言われているものです。

人材紹介サービス活用メリット

・希望を伝えるだけで求人の検索、紹介、面接の調整まで支援を受けることができる
・HPに掲載されていない職場の情報などを聞けるかもしれません

代表的なサービスを3つ紹介します。

きらケア介護求人

きらケア介護求人は、一般職など幅広く転職サービスを提供しているレバレジーズ社が提供しています。

求人数が多い、全国へサービス提供をしている点から、介護業界最大級の人材紹介会社と言えます。派遣も手がけています。

マイナビ介護職

マイナビ介護職は、一般職から看護職等、幅広く転職サービスを提供しています。

就活や転職サービスを展開するマイナビ社ですが、介護職専門の人材紹介サービスも展開しています。

スマイルSUPPORT介護

スマイルSUPPORT介護は、首都圏の求人紹介に特化した人材紹介サービスです。

介護士の方はどのサービスも無料で利用することができます。

縁故採用、友人の紹介

友人紹介のシステムを利用し、友人が働いている医療機関に応募する方法です。

活用メリット

・知り合いが働いているので安心できるかもしれません。
・事前に内部事情を詳しく確認できるため、入職後のギャップは少ないと言えます

自己応募

応募先の採用ページや電話などで直接応募する方法です。

活用メリット

・数ある求人の中から指定して応募するため、志望度合いの高さをアピールすることができます

ハローワーク

地域のハローワークに掲載されている求人から応募する方法です。

活用メリット

・地域の求人に強いため、自宅から近い施設で働きたい場合などには多くの求人を見つけれるかもしれません。
・まだHPのない新規開業の施設などの求人を見つけることができる可能性があります。

このように、転職先を検索する方法にもそれぞれメリットがあります。

ご自身の転職活動に使える時間や状況、希望の条件によって使い分けや併用していくことを推奨します。

介護士としての「軸」を見つけて転職を成功させよう


前章で説明した方法で求人を検索しても、自分に合わない転職先を避けることができるかというと、必ずしもそうではありません。

自身にとって、何が悪条件で、何が好条件なのか把握していないと、より良い転職は実現できません。それは転職の「軸」につながります。

最後に、いかに転職の「軸」を見つけるか紹介します。

より良い転職の実現、後悔する悪い転職を避けるためには以下のポイントを守りましょう。

ネガティブトリガーの理解

自身が仕事をする上で、どのような要素に対してストレスが発生するのか振り返ることを推奨します。そのストレスの危険因子がわかれば、その危険因子が発生しないまたは少ない求人を求人できるきっかけになります。

中長期で勤務する視点を持つ。「勤続」することでメリットが大きい

長期で働くことで資格取得などにつながりキャリアアップにもつながります。また勤務条件の融通も聴きやすくライフステージにあった働き方もできるかもしれません。短期的な転職の希望だけでなく、5年後10年後の将来をイメージしながら転職活動を進めることを推奨します。

介護士を取り巻く環境は、国の対策もあり改善しつつあります。

転職を成功に導くためには、自分にとって好条件を見極め、転職に対する「軸」を持ちましょう。