新卒就活中に使うべきSNSと注意すべきと使い方のポイント

リクナビやマイナビなど、就職サイトをメインにインターネットをメインに就職活動は行われるようになりました。
ここ10年ほどでしょうか。SNSが多くの世代に浸透し、どうやら就職活動においても変化が見られます。
「就活は情報戦」と言われるほど就職活動を行う上で情報やトレンドは重要なものです。
就活生にとって、メインの情報現は就職サイトではありますが、普段の生活で多用されているSNSはどうでしょうか。
今回は、就活で役に立つSNSとそのポイントについて解説します。
就活生が使うSNSは?
SNSには、コミュニケーションツールとして多くの方が利用するLINE、写真にこだわり投稿するInstagram、情報の速攻性が売りのTwitter、個人のつながりの要素が強いFacebookなどがあります。
では就活生はどのSNSを多く利用しているのでしょうか。
マイナビ社が来春卒業予定の大学生と大学院生を対象に実施した「ライフスタイル調査」(2019年1月29日発表)によると、就活において情報収集が目的で利用されるSNSが発表されています。
LINEは驚異の9割超え
LINEはSNSというよりコミュニケーションツールという扱われ方もあり、就活生でなくてもLINEを利用する方は多くみられます。
この調査によると「よく利用するSNS」は、男女とも「LINE」が最も比率が高く、9割を超えています(男子93.5%、女子96.5%)
最近では通常の電話を使わず、LINE電話で通話をする方も多いようです。
Instagramの伸び率は飛躍的
「インスタ映え」という言葉も一般的になっているように、「Instagram」はここ数年で飛躍的な伸びを見せています。
男子で半数近く、女子では7割以上が「よく利用する」をチェックしています。
前年と比較してみると、男子は12.5、女子は10.6ポイントアップしています。
また、タイムラインの投稿だけではなく、Instagramの24時間のみ投稿されるストーリー機能の誕生により、SNSの新たな側面を生み出したともいえます。
Twitterは安定した数字
友人の身近な投稿や、情報の即効性、好きな芸能人の近況やコンテンツの様子を知ることができるツールとして「Twitter」も利用頻度は高く男女とも「よく利用」は前年に続き80%に近い数字となっています。
例えば電車の遅延などを調べる際は鉄道会社のホームページを見るよりTwitterを見た方が早い、つまり情報の速攻性の高さが大きな魅力の一つです。
テレビの報道番組やラジオなど、様々なメディアとも連動していることが多くあります。
Facebookの利用はなんと2割以下
上記、SNSはメディアとして伸びているように見えますが、一時期は一世を風靡したFacebookが年を追うごとに利用者が減少しているようです。
今回の調査によると男女とも「よく利用する」と答えた割合は、男子が19.0%、女子は18.9%と、いずれも2割を下回りました。
いずれのSNSも伸びを見せていましたがFacebookは一人負けという結果でした。
3年前には男女ともに「よく利用」が4割を超えていましたが、短期間に急減していることがわかります。
ほかのSNSは?
ここ数年でテレビCMや様々な場面で使われるようになった中国メディア企業による動画共有SNS「TIKTOK」。
こちらの調査では男子5.2%、女子3.9%が「よく利用する」と答えています。
思いのほか就活生にはシェアが低いようです。他にも理系の学生はSLACKやチャットワークなどのチャットツールを利用している、という学生もいるようです。
就活でSNS、例えばこんな使い方
ではSNSを具体的にどのように就職活動で使うことができるのでしょうか。
ここでは各SNSの就活における活用方法をご紹介します。
コミュニケーションツールとしての強みを生かすLINE
LINEはこれまでにアルバイトや中途採用では「LINEバイト」というコンテンツをリリースし導入していました。
そしてこの秋、「LINE採用コネクト」という新卒領域に参入しています。
LINEの強みはなんといっても、学生にとってメールよりも数段に使い慣れたLINE上において、そのまま応募から採用まで一貫してできる点にあります。
メールで「お世話になっております」から始まるテキストを打つことに比べ、テキストチャットで返信をするしやすさは当然です。
チャットベースで進められる手軽さは学生に好評のようです。
2019年11月19日のサービス開始から2週間で既に100社を超える企業が導入したとも発表されています。
また企業アカウントや法人アカウントも多く存在する「LINE@」サービスを利用することにより、就活ナビや就活エージェントからの就活情報を手軽に獲得することができます。
「LINE@」は、2015年に無料化され、個人でも登録できるようになったことから、近年注目が集まり、今では取り入れる企業や店舗数がかなり増えてきました。
就活生は「LINE@」を採用している企業をフォローしておけば会社からの情報を獲得することができるので情報収集としても役に立てることができます。
LINEで使える便利な機能
・「メッセージ」で求人情報を一斉配信が可能
フォロワーへ向けてLINE@のメッセージ機能を使い、求人メッセージを一斉配信することが可能です。
「LINE@」の特徴は、配信されたメッセージに対して一方通行に情報を伝えるわけではなく、質問や応募したい旨の返信があった場合には、スムーズに「1:1」で、質問への回答をすることができる点です。
学生も1:1で採用担当と話せるので人気のようです。
・「タイムライン」への求人情報の投稿
LINEのタイムラインをチェックする方へ向けて求人情報を無料で掲載をすることができます。
フォローしてくれているフォロワーは自らフォローをしてくれる=関心がある、という方になりますので有効です。
このように、LINEはコミュニケーションツールというイメージが強いですが、様々なコンテンツも展開しています。
写真を使ったInstagram
写真に特化したSNSがInstagramですが、いったいどのように就職活動で利用することができるのでしょうか。
企業アカウントも多く展開するInstagramは、文字や言葉で見聞きするよりも、会社や社員の雰囲気やオフィス環境がわかりやすく、想像しやすいというメリットを活かしているようです。
就活にInstagramが使われている理由をご説明します。
学生が就活にInstagramを活用するメリットとして、以下が挙げられます。
就活にInstagramを活用するメリット
- 気軽に就活生同士で情報共有が可能
- 企業のホームページで見る以外の違った一面を見ることができる
- モチベーションアップ
- 今、学生に最も身近なSNSの一つであるInstagramから情報を得ることができる
また、企業のイメージやブランディングの向上という意味でもInstagramは利用されている傾向にあります。
Twitterで就活アカウントを作ってみては?
就活生の中には就活専用のTwitterアカウントを作成する人も多いようです。
「志望する企業に見られる」ことを意識した就活アカウントであれば、人事担当の方にアカウントを見てもらって評価をアップしてもらえる材料になるかもしれません。
就活アカウントをつくる際にはこんなポイントを押さえておきましょう。
就活用Twitterアカウントのポイント
①公開アカウントにする:鍵アカはNG
鍵をかけたアカウント(通称:鍵アカ)はフォローを許可したフォロワーしか閲覧をすることができません。
見てもらえる用として鍵アカウントは控えましょう。
②アイコンは特徴のあるものにする:未設定はNG
③アカウント名は親しみやすいものにする:記号や絵文字だけはNG
アイコンは就活用であれば当たり障りがないものが良いでしょう。
個人の写真を載せることができればよりよいと思います。
④就活アカウントだと分かるプロフィールを書く
就活アカウントである、ということを記載し、就活の情報を得るために利用しましょう。
また、このアカウントから就活での横のつながりも増える可能性もあります。
⑤質問箱を利用
例えば人事のご担当の方が採用専門にアカウントを作成している場合があります。
その際よくつかわれる質問箱などがあります。
匿名で質問をすることができるのでぜひ聞きにくいことなどを聞いてみてはいかがでしょうか。
個人アカウントをつくることにより、就活に役立てることができます。
またTwitterは、就職活動をしている学生の方のリアルな声や、就職活動の動向をリアルタイムで知ることができます。
情報量も多く、常に調べていれば情報を多く得ることができるのでお勧めです。
Facebookページは多くの企業が参入しています
利用者数が減っているとは言え、Facebookには多くの企業が企業アカウントとなるFacebookページを開設しており、情報が多く掲載されています。
インターンの最新情報や会社内の話、就活に関する話題を投稿している企業も増えてきています。
例えば企業説明会やイベントの日程、また直接社員とつながることができれば、メッセンジャーでやりとりをすることもできます。
Facebookは、フルネーム登録が必須であり、学校名や企業名などのプロフィールを書かれている方も多くいます。
最近では採用の担当が個人アカウントを仕事用と捉えて、人事活動を行っていることも多くあります。
また、説明会や選考会でプロフィールと共にFacebookのアカウントを公開する方も多くいます。
学生には停滞気味のFacebookですが、人事担当者となる30~40代のアクティブユーザーは今も多くいます。
就活ではFacebookも活用してみてください。
一般的なルールさえ守っていればSNSの使用はポジティブなもの
人事はなんと9割が就活生のSNSをチェックしていると聞きます。
その中でも最もチェックしているツールは「Facebook」です。
理由は、Facebookは原則「本名」での登録が必要となり、企業側も特定がしやすいためです。
さらには、TwitterやInstagramなど、就活生の誰しもが使っているであろうツールもチェックされているとも言われています。
一番見ているところは「マナーやモラルのない発言や写真がないかどうか」。SNSの利用には注意が必要です。
人事に見られることを前提で有効活用を
プライベートまで見られるなんて、と怖気づく必要はありません。
企業へのPRは前までならエントリーシートや面接でしたが、今はSNSでもPRすることが可能ということです。
SNSそのものを運営している企業に就職したい場合は特に、SNSを実名投稿し企業の人事担当者にアピールすることは、有効なアピール手段です。
他にも、IT系企業やウェブ制作会社、自分自ら情報を発信していくクリエイティブな業界は、SNSを利用していることで印象はよくなると見られています。
先ほどTwitterの就活利用でも触れたように、人事担当に見られる事を意識し、PRにつながるような使い方をすることができれば大きな武器になります。
例えばFacebookでプロフィール欄を充実させ、実名と大学名、インターン経験や留学経験など、就職活動にプラスになりそうな要素はすべて盛り込みましょう。
IT系やデザイン系で就職を希望しているなら今持っている資格や手がけたプログラム、学生時代に制作したポートフォリオ、これから取得しようとしている資格など、PRすることができます。
Instagramであれば普段の就職活動日記のように投稿をアップなどをすることができます。
たしかに自身のプライベートを一部開示することになってしまいますが、就職活動において今、SNSは大きなツールとなっていることは確かなため、有効に活用すべきでしょう。
企業は採用活動においてこんなSNSの使い方をしています
では最後に、企業は採用活動において一体どのようにSNSを活用しているのでしょうか。
SNSを採用活動に取り入れることを「ソーシャルリクルーティング」といいます。
近年、SNSにおける広報の影響力高まっています。
様々な企業が広報活動としてSNSを活用し、採用活動においても取り扱われています。
ここではその一例をご紹介します。
NTTドコモ
NTTドコモはFacebook限定のライブセミナーを実施しています。
最近Facebookでは多くの場面で使われるライブ配信を利用し、リアルタイムで就活生と人事担当による質疑応答が行われ、質問に対する回答をリアルに聞くことができます。
配信中に回答しきれなかった質問に対しては、後日Facebookのタイムライン中に回答が掲載される仕組みです。
求職者は疑問をオンラインで解決することができ、企業側は学生に自社理解を深めてもらえます。これは効果的な方法です。
このようにFacebook限定でオンラインセミナーを開くことにより、Twitterアカウントと連携をして企業ページの「いいね」数を増やすこともできます。
日本オラクル
日本オラクル採用(鈴木宏彦)
日本オラクルでは、ご覧のように採用担当者が個人名を公開しています。
採用者視点での情報発信をしています。
求人情報はもちろんのこと、企業情報や採用担当者の視点で就職活動を有利に運ぶためのコツ、心構えが公開されており、これは就活生にとって有益な情報になるはずです。
このように人事担当が自らアカウントを作っている企業もあるのでチェックをしてみましょう。
三井住友カード
Instagramは基本的にはリンクURLを張ったり、イベントのページへ誘導をすることができませんが、企業の活用例を紹介します。
こちらのアカウントでは、サービスの紹介というよりは社内の雰囲気、社員の素顔が写真で展開されています。
Instagramの最大の特徴である写真を活かし採用活動においても新人研修の様子などをレポートし、就活生へPRをしています。
社会に出たことがない学生でも、入社した後のイメージを頭の中で描くことができます。
こうしたことができるのもInstagramだからこそ、だと言えるでしょう。
SNSを有効活用して充実した就活を
SNSや就職サイトなど、いまでは便利なサービスが多くあります。
すべてのSNSサービスを効率よく就活に利用したいところですが、多すぎてどれを選んだらいいか分からない人も多いと思います。
まずは皆さんが普段使っているSNSから始めてみましょう。
自分にあった情報収集の方法でSNSや就職サイトを駆使できれば、就職活動の大きな武器として活躍してくれるはずです。