第二新卒に多い転職理由と面接でのポジティブな伝え方【例文あり】

第二新卒の面接では、必ずと言っていいほど採用担当者から転職理由を質問されます。
転職理由について答える際には、ポジティブな理由や意欲的な姿勢をアピールすることが大切です。
ここでは、第二新卒の転職で聞かれることの多い転職理由や伝え方を例文とともに紹介します。
- 第二新卒の転職では転職理由が重視されている
- 嘘はNG!ネガティブな理由でもポジティブに伝えるのが大切
- 多い転職理由を押さえて回答例を参考にするのが有効
第二新卒の転職理由を採用担当者が面接で聞く目的
第二新卒の転職理由は、採用担当者から面接で聞かれる定番の質問です。
転職活動を成功させるためには、採用担当者が転職理由を聞く意図を理解し、対策することが重要となります。
以下では、採用担当者が第二新卒者に転職理由を聞く意図・目的について解説します。
第二新卒の転職理由を採用担当者が面接で聞く目的
- 転職者の仕事に対する意欲を確認するため
- 長期的に自社で活躍してもらえるか確認するため
- ビジネスマナーやコミュニケーション能力を判断するため
転職者の仕事に対する意欲を確認するため
採用担当者が、第二新卒者に転職理由を聞く一つ目の目的が、仕事に対する意欲を判断するためです。
当然、企業はネガティブな理由で転職している人より、仕事に対して意欲的な人を採用したいと考えています。
例えば、「前職での経験・知識を活かしてステップアップしたい」というように向上心を伝えることがポイントです。
その際に、ステップアップや挑戦の実現のために、なぜ志望企業を選んだのかを論理的に説明できるよう準備しましょう。
長期的に自社で活躍してもらえるか確認するため
第二新卒として転職活動しているということは、比較的短期間で新卒入社した企業を辞めていることになります。
そのため、採用担当者は転職理由を聞くことで、採用後に自社で長く働いてもらえるかを判断しようとします。
転職理由が将来のビジョンに繋がっており、選考を受ける会社で実現できるものであれば、目的を達成するためにしっかり働いてもらえると判断できます。
優秀な人材にはできるだけ長く働いてもらった方がメリットは大きいので、転職理由を重視している企業は多いです。
ビジネスマナーやコミュニケーション能力を判断するため
企業が第二新卒を採用するメリットは、すでに社会人としての基本マナーやスキルがあり、若く柔軟性が高い人材を採用できることです。
採用市場において、第二新卒はビジネスマナー研修などを受けており、社会人としてのベースができていることが前提とされています。
採用面接では、転職理由への受け答えから、社会人らしい振る舞いやコミュニケーションができるかも判断されます。
第二新卒の転職理由でネガティブな印象を持たれる内容
第二新卒として転職活動をする際、もちろん転職理由は正直に話すことが大切です。
しかし、伝え方によっては採用担当者にネガティブな印象を持たれてしまうので注意しましょう。
第二新卒の転職理由でネガティブな印象を持たれる内容
- 転職理由が全て会社のせいである
- 転職理由が曖昧で分かりにくい
- 仕事内容など自分のミスが原因で転職している
転職理由が全て会社のせいである
第二新卒が転職を決意する理由として、前職での不満が原因であることは少なくありません。
しかし、転職理由を全て会社のせいにしていると、何か問題が発生したときに、周りに原因があると考える他責思考の人間だと判断されてしまいます。
会社に対して抱える不満・問題は、少なからず自分に原因がある場合が多いです。
自分に原因がある部分は正直に認め、転職後はどのように改善したいかを伝えられるようにしましょう。
転職理由が曖昧で分かりにくい
転職理由は転職活動の大きな行動原理なので、曖昧で分かりにくいと「本当の退職理由を隠している」と受け取られてしまいます。
例えば、表面上はポジティブに聞こえるような転職理由でも筋が通っていなかったり、深く考えていなかったりすると、疑問が生まれて話全体の信憑性が低くなってしまいます。
本当は会社のせいで転職活動をしているのに、付け焼刃のポジティブな転職理由を話していると採用する企業側は「本当に信用していいのか?」と不安になります。
転職理由が明確であり、ポジティブな内容であれば相手に与える印象も良くなります。
仕事内容など自分のミスが原因で転職している
転職理由を自分に責任があると正直に話すことは大切ですが、仕事内容や自分のミスが原因であると「能力が足りない」という印象を与えてしまいかねません。
例えば、自分のミスによって会社に居づらくなり辞めていれば、「仕事で挽回する気がない」と思われる可能性があります。
自分のミスが原因で転職する場合なら、同じ失敗を繰り返さないように何を考えているのか、改善策まで一緒に話すことが大切です。
第二新卒の転職理由で嘘はNG!その理由は?
転職活動で最もNGな行動は、面接で嘘を話すことです。
特に転職理由はポジティブな話をしようと、ごまかしや嘘を混ぜることが多くあるため注意が必要です。
第二新卒の転職理由で嘘はNG!その理由は?
- 嘘がバレる可能性が高く信用を失う
- 正直な転職理由は好印象を与える
嘘がバレる可能性が高く信用を失う
採用担当者は、多くの転職者を面接してきているので、転職理由で嘘をつけばすぐに見抜かれてしまいます。
もし、最初の面接で嘘がバレなかったとしても、面接を重ねる過程で見抜かれてしまう可能性は高いです。
嘘の転職理由がバレてしまえば、採用担当者からの信用を失い、面接全体のマイナス評価になります。
さらに転職理由に自身の経歴などの嘘が含まれていれば、「経歴詐称」になることもあります。
そうなれば、採用されないだけでなく、採用された後に懲戒解雇になる可能性もあるので注意しましょう。
正直な転職理由は好印象を与える
面接で嘘をつくのはリスクが高いため、正直に答えるのがおすすめです。
自分の短所を認めたうえで、前職で抱えていた悩みや課題を解決するために入社を希望している人、改善策を考えている人であれば企業側に良い印象を与えます。
自身のミスを認めており解決策を考えている人材であれば、仕事で何かトラブルが発生しても順序立てて解決できると判断できます。
正直に自分の非を認め、その上で前進しようとする意思が行動から見えれば好印象を与える結果に繋がります。
第二新卒の転職理由はポジティブな伝え方が重要
第二新卒の転職活動では、どのような転職理由があったとしてもポジティブな印象を与える工夫が必要です。
もちろん「嘘」はNGですが、好印象を持ってもらえるようなポイントを押さえ、工夫して転職理由を伝える必要があります。
第二新卒の転職理由はポジティブな伝え方が重要
- 転職理由と志望動機の筋を通す
- 挑戦意欲や前向きな姿勢を伝える
- 自分の成長と企業のメリットについて話す
転職理由と志望動機の筋を通す
まず重要なことは、転職理由と志望動機に筋が通っているかどうかです。
転職理由と志望動機は別に聞かれることが多い項目ですが、実は密接に関係しています。
例えば、採用担当者は、表面的な転職理由によって不信感を抱いた場合、志望動機を聞いて筋が通っているかを判断します。
もし、転職理由と志望動機がかけ離れていれば不信感は大きくなりますが、志望動機に基づく明確な理由や前向きな姿勢が伝われば評価は高くなります。
挑戦意欲や前向きな姿勢を伝える
企業は優秀で意欲的に働いてもらえる人材を求めています。転職理由から挑戦意欲や前向きな姿勢が伝われば、企業側にとって意欲的に長い期間働く魅力的な人材と判断できます。
仕事に対する情熱を伝えるためにも、志望動機と転職理由に一貫性を持たせることが大切です。
もし転職理由ネガティブに感じるようなものであっても、志望動機をセットにすることで企業側にポジティブな印象を与えられます。
魅力的な志望動機を伝えるためには、自己分析と企業研究を徹底して行い、矛盾がないように考えを整理することが大切です。
自分の成長と企業のメリットについて話す
第二新卒であれば、一般的な中途採用の人材よりも社会人経験が浅いので、自身の能力を証明する実績などを説明できないことが多いです。
しかし、企業が第二新卒に期待していることは、即戦力よりも将来性(ポテンシャル)です。
そのため、転職理由を伝えるときは、自身の将来的な成長と企業のメリットをリンクさせて伝えることが有効となります。
例えば、自身が成長することで売上が上がるなど企業に貢献できる旨を具体的かつ論理的に伝えることがポイントです。
その際に、「自身の長所や強みは何か」「長所や強みを、具体的にどのように活かしていきたいか」を伝えるようにすると説明の具体性が増します。
第二新卒に多い転職理由4つと回答例文
第二新卒の転職を成功させるためには、自身のネガティブな転職理由をポジティブに伝える必要があります。
ネガティブな転職理由には傾向があるため、自身に当てはまるものがある場合は転職理由を考えるときの参考にしてください。
ここからは第二新卒に多い転職理由とその回答例を紹介します。
第二新卒に多い転職理由4つと回答例文
- 人間関係が良くなかった
- 給与・待遇面に不満があった
- 仕事内容に不満があった
- 会社の将来が不安である
1.人間関係が良くなかった
第二新卒に限らず「職場の人間関係や雰囲気が良くなかった」という転職理由は多くあります。
新卒で入社して職場に馴染めなければ精神的な負担も大きくなり、不安感が増して退職を決意する人は少なくありません。
特に上司と意見や考え方が合わないケースは、自身の仕事の進みが遅くなるだけでなく、評価にも影響します。
自身に改善する余地があれば解決策を提示する必要がありますが、場合によっては悪意によって人間関係が悪化していることもあるでしょう。
このような場合でも、なるべくネガティブな内容は避けてポジティブな印象を与えるように考えることが大切です。
答え方のポイント
転職理由として人間関係を挙げる場合は、「チームワーク」や「コミュニケーション」といったキーワードを盛り込んで話すのが有効です。
回答例としては以下の通りです。
人間関係が転職理由の場合の回答例
以前の職場は個人主義を重んじていたため、チームとの連携・コミュニケーションが少ない環境でした。
個人の力を最大限引き出し、企業として大きな成果を出すためには、コミュニケーションやチームワークを重視することが大切だと感じております。
御社では組織力を高める取り組みがあるため、自身の実力を最大限発揮し、貢献できると考えております。
2.給与・待遇面に不満があった
お金を稼ぐために仕事をしている人がほとんどなので、給与や待遇面の不満を抱えている人は多くいます。
しかし、不満をそのまま伝えてしまうとネガティブな印象になってしまうので注意が必要です。
給与に不満がある人は、仕事の評価が低いという印象を持たれてしまう可能性があります。
答え方のポイント
給与面の不満を転職理由にする場合は、客観的な評価制度がなかった旨などを伝えるのが有効です。
正当に評価されることで自身のモチベーションに繋がることを説明します。
給与・待遇面が転職理由の場合の回答例
以前の職場は年功序列の評価体制でした。チームで一番の実績を上げても評価・給与にはあまり影響がありません。
自分自身の実力をさらに高めていくためにも、パフォーマンスを正当に評価される環境で働きたいと考えました。
3.仕事内容に不満があった
仕事内容に不満を抱えている人も多く、入社前に聞いた仕事内容と違えば会社側の責任であることもあります。
しかし、多くの場合は「よく確認せずに入社を決めた」と判断されてしまうため、ネガティブな転職理由として受け取られてしまいます。
実際にネガティブな理由・状況で以前の会社に入社することもありますが、なるべくポジティブな印象を与えるように意識します。
答え方のポイント
仕事内容への不満が転職理由になっている場合は、ネガティブな印象を持たれないように志望動機へ上手く繋げることがポイントです。
例えば、「転職した方が発展した仕事ができる」「自身の成長に繋がる」などです。
仕事内容の不満が転職理由の場合の回答例
以前の職場では、自動車の3Dモデルを作る仕事をしていました。
将来は車以外のモデル作成をやっていきたいと考えていましたが、3年・5年先輩も自分と同じ仕事をしているのに違和感を覚えたのです。
自身を高めて自己実現を図るためにも転職を考えました。
4.会社の将来が不安である
新卒の就職活動をしているときには魅力的に感じる企業でも、実際に入社して内情を知ることで会社の将来が不安になることもあります。
特に事業内容や現在の状況などを考えると、不安が大きくなり入社したことを後悔することも少なくありません。
答え方のポイント
会社の将来が不安である場合、同様の理由で退職する可能性が高いと判断されるケースがあるので注意してください。
自身の成長のために転職するだけでなく、企業研究を行い将来性を感じている旨を伝えます。
会社の将来が不安であることが転職理由の場合の回答例
以前の職場では、ITシステムなどの利用に抵抗を感じている社風があり、働きながら違和感や不安を抱えていました。
御社は新しい技術を積極的に取り入れ、仕事の効率化を図っていることを知り、将来性を感じたので転職を決意しました。
第二新卒の転職理由はポジティブに伝えよう!
第二新卒に多い転職理由と効果的な伝え方
- 第二新卒の転職では転職理由が重視されている
- 転職理由に嘘はNG
- ネガティブな理由をポジティブに言い換えることがポイント
- 多い転職理由と回答例を押さえるのがおすすめ
第二新卒の転職では「なぜ転職をするのか」理由を重視する傾向があります。
転職理由を面接で聞く目的は企業によってさまざまですが、仕事の意欲や長い期間働けるかどうかを判断します。
他にもビジネスマナーなど社会人として活躍できるスキルを確認するために、転職理由を聞いているケースも多くあります。
ネガティブな理由で転職をする場合でも、なるべく好印象になるようにポジティブな理由を伝えることが大切です。
面接対策では、想定される質問内容とともにポジティブな伝え方を準備するようにしましょう。