就業促進定着手当と再就職手当とは?支給条件と申請方法

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失業後に再就職した場合、失業手当以外にも再就職手当就業促進定着手当といった手当を受給できる場合があります。

今回は、再就職手当や就業促進定着手当の概要や特徴、支給条件と申請方法などを解説します。

この記事を読めば、再就職手当や就業促進定着手当がどのような制度か理解できます。ぜひ参考にしてください。

再就職手当と就業促進定着手当とは?

再就職手当と就業促進定着手当とは?
再就職手当や就業促進定着手当は、失業保険の基本手当を受け取った人が再就職した際に追加で支給される手当です。

まずは再就職手当と就業促進定着手当の概要を解説するので、それぞれの制度の全体像を把握しましょう。

再就職手当と就業促進定着手当の概要

  • 再就職手当:再就職をした時に、一定の条件を満たした人に対して支給される手当
  • 就業促進定着手当:再就職後6ヵ月を経過した時に、一定の条件を満たした人に対して支給される手当

再就職手当とは

再就職手当とは、失業保険の基本手当の受給資格がある方が安定した仕事に就いた場合、基本手当の支給残日数が総給付日数の3分の1以上あるなど一定の要件を満たした時に、雇用保険から支給される手当です。

この場合の「安定した仕事」とは、会社に勤め雇用保険の被保険者になる以外にも、事業主となって雇用保険の被保険者を雇用するケースも含めます。

再就職手当の制度趣旨は、雇用された場合などに基本手当以外に受給できる手当を設けることで、より早期の再就職を促す意味があります。

再就職手当の支給額については詳しくは後述しますが、基本的には「所定給付日数の支給残日数×給付率×基本手当日額」という計算式で算出可能です。

基本手当の支給残日数によって、再就職手当の給付率は変わってくるので注意してください。

就業促進定着手当とは

就業促進定着手当とは、再就職手当を受け取った人が継続して再就職先に6ヵ月以上雇用され、かつ再就職先で6ヵ月の間に支払われた賃金の日額が離職前の賃金日額を下回る場合に、雇用保険から支給される手当です。

再就職はしたけど賃金額が以前より減ってしまった人を救済するための制度で、再就職先への定着を促す意味があります。

こちらも支給額について詳しくは後述しますが、基本的には「(離職前の賃金日額-再就職語6ヵ月間の賃金の1日分の額)×再就職後6ヵ月間の賃金の支払い基礎となった日数」という計算式で算出可能です。

基本手当の支給額や支給残日数、再就職手当の支給率によって、就業促進定着手当の上限額が異なるので注意してください。

再就職手当の支給条件と申請手続き

再就職手当の支給条件と申請手続き

以下では、再就職手当の支給条件や支給額の詳しい計算方法、申請手続きについて解説します。

再就職手当の支給条件と申請手続き

  • 再就職手当の支給条件
  • 再就職手当の支給額の計算方法
  • 再就職手当の申請手続き
  • 再就職手当の申請期限

再就職手当の支給条件

再就職手当を受給するには、以下の8つの条件をすべて満たす必要があります。

再就職手当受給の要件

  1. 失業保険受給の手続き後、7日間の待期期間の満了後に就職または自営業を開始した人
  2. 失業手当の支給残日数が3分の1以上残っている人
  3. 退職した会社とは関係ない会社に就職した人(資本金・資金・人事・取引面で密接な関わりがないこと)
  4. 自己都合退職により3ヶ月の給付制限がある場合、1カ月目はハローワークか人材紹介会社の紹介で就職先を決めた人
  5. 再就職先で1年を超えて勤務することが可能な人
  6. 雇用保険の被保険者
  7. 過去3年以内に再就職手当や常用就職支度手当の支給を受けていない人
  8. 受給資格が決定する前に内定を受けていたのではない人(再就職手当を不正に受け取るために、内定を受けていることを隠して申請をしたのではない人)

なお、ここで言う「1年を超えて勤務することが可能」という条件には、1年以下の契約で契約更新にはノルマがあるような場合や、契約期間が1年以下の派遣社員で契約更新の見込みがない場合などは含まれないので注意が必要です。

再就職手当の支給額の計算方法

計算方法は、失業手当の残り日数と離職前の給料によって変わり、計算式は以下のとおりです。

支給残日数 × 給付率 × 基本手当日額(上限あり)

では、具体的にいくら受け取ることができるのか、この計算式に使われているそれぞれの項目の求め方と、計算例を紹介します。

給付率とは

給付率は、失業手当の基本手当の残り日数で変わります。日数が3分の2以上残っていれば70%、3分の1以上残っていれば60%で計算します。

基本日当日額とは

基本日当日額は、失業保険受給中に貰える1日当たりの金額です。離職前の給料によって決定され、年齢ごとに上限が定められています。

再就職手当の計算例

たとえば、基本日当日額が5,000円で、120日の支給日数のうち3分の1以上にあたる60日で転職が決まった場合の再就職手当を計算してみましょう。

この場合では、60日×60%×5,000円=18万円を再就職手当として受け取ることができます。

失業手当を受給し続けた場合と比べて金額は少なくなりますが、約2カ月分の給料を受け取ることができるため、収入は安定します。

再就職手当の申請手続き

再就職手当申請の際は、まず「再就職手当支給申請書」を準備する必要があります。

申請書はハローワークでの失業認定手続きの際に受け取ることができますが、もし紛失してしまっても、窓口やハローワークインターネットサービスから入手可能です。

記入に当たっては再就職先に書いてもらう項目もあるので、注意してください。

再就職手当の申請先は、申請者の居住地を管轄するハローワークです。

住所を変更し、失業手当申請時と管轄のハローワークが変わっている場合でも、申請先は失業手当申請時のハローワークになります。

記入済みの申請書のほか、雇用保険受給資格者証と印鑑を持参して手続きを行いましょう。

郵送や代理人による申請も認められているので、詳しくはハローワークのホームページをチェックしてください。

再就職手当の申請期限

再就職手当には申請期限があり、再就職した日の翌日から数えて1ヵ月以内に申請しなければいけません。

再就職先に申請書を書いてもらう手間を考えると、意外と時間はないので注意してください。

ただし、この期限を経過してしまったとしても支給申請は可能です。

雇用保険の給付金は2年の時効期間が設定されており、申請期限から2年以内であれば再就職手当の申請を受け付けてもらえます。

再就職の日から2年以内ではなく、申請期限の再就職日の翌日から数えて2年以内となります。

時効があるとはいえ、雇用保険の迅速な給付のため申請期限は設けられているので、原則として期限を守ることを心がけましょう。

申請期限内に支給申請が行われないと、通常より給付金の支給が遅くなる可能性もあります。

就業促進定着手当の支給条件と申請手続き

就業促進定着手当の支給条件と申請手続き
再就職手当ほど多くはないですが、就業促進定着手当にも満たさなければならない条件があります。

ここでは就業促進定着手当の支給条件のほか支給額の計算方法、支給条件を紹介します。就業促進手当の受給を検討中の方はぜひご覧ください。

就業促進定着手当の支給条件と申請手続き

  • 就業促進定着手当の支給条件
  • 就業促進定着手当の支給額の計算方法
  • 就業促進定着手当の申請手続き
  • 就業促進定着手当の申請期限

就業促進定着手当の支給条件

就業促進定着手当を受給できる人の条件は、以下のとおりです。

就業促進定着手当の支給条件

  • 再就職手当の支給を受けている人
  • 再就職手当の支給を受けた再就職の日から、同じ事業主に6カ月以上雇用されている人
  • 再就職後6カ月間の賃金の1日分の額が、離職前の賃金日額を下回る人

再就職手当と比べて細かい条件が少なく、「再就職手当を貰って再就職し、6カ月以上働いている人のうち、給料が前職より下がった人」であれば受給が可能です。

就業促進定着手当の支給額の計算方法

では、就業促進定着手当はいくらもらえるのでしょうか。手当の額は、以下の式で計算します。

ただし、支給には上限額があるため、計算後に上限額と比べる必要があるという点に注意が必要です。

(離職前の賃金日額-再就職後6カ月間の賃金の1日分の額)×再就職後6カ月間の賃金の支払基礎となった日数

それぞれの項目を解説し、計算例を紹介します。

離職前の賃金日額とは

離職前の賃金日額は、雇用保険受給資格者証のうち、表のちょうど真ん中あたりにある14番に記載されています。

上限額と下限額があり、上限額は29歳以下の人は13,630円、30歳から44歳までの人は15,140円、下限額は年齢に限らず2,500円です。

再就職後6カ月間の賃金の1日分の額とは

再就職後6カ月間の賃金の1日分の額は、月給制の場合、再就職後6カ月間の賃金の合計を180で割って求めます。

日給制や時給制の場合には、上記の計算式か「(再就職後6カ月間の賃金の合計額÷働いた日数) ×70%」のうち、金額の高い方が適用されます。

なお、この「賃金」とは、税金や社会保険料などが引かれる前の金額を指し、ボーナスなどは含まれません。

再就職後6カ月間の賃金の支払基礎となった日数とは

再就職後6カ月間の賃金の支払基礎となった日数は、月給制の場合、実際に働いたかどうかにかかわらず歴日数(30日、31日など)で計算します。

日給制や時給制の場合には、実際に働いた日数を数えます。給料の形態によって計算方法が異なるので注意が必要です。

就業促進定着手当の計算例

たとえば、離職前の賃金日額が12,000円だった人が4月に再就職し、再就職後6カ月の賃金の1日分の額が10,000円になった場合、就業促進定着手当はいくらもらえるのでしょうか。

(12,000円-10,000円)×183日=366,000円という結果になりますが、この金額がそのままもらえると決まったわけではありません。

なぜなら、就業促進定着手当には上限額が存在するからです。上限額を超える場合には、上限額のみが支給されます。

就業促進定着手当の上限額

就業促進定着手当の上限額は、その人によって異なります。なぜなら、失業手当の基本手当日額と再就職手当の給付率を使って計算する必要があるからです。

上限額の計算式は以下のとおりです。

基本手当日額×支給残日数×(再就職手当の給付率が60%だった人は40%、70%だった人は30%)

基本手当日額はいくら?

基本手当日額は、離職前の賃金と年齢をもとに計算されます。雇用保険受給資格者証の第1面の表のうち、19番に記載されている数字が基本手当日額です。
離職前の賃金日額に、離職時の年齢や賃金日額に応じた45%から80%の給付率をかけた金額で、賃金の低かった人ほど給付率が上がる仕組みになっています。
額には上限があり、29歳までの場合は6,815円、30歳から44歳の場合は7,570円が上限額です。

では、先ほどの例の場合、59歳までに離職していて、120日の支給日数のうち3分の1以上にあたる60日を残して就職が決まったとすると、上限額はいくらになるのでしょうか。

離職前の賃金日額が12,000円だった場合、基本手当日額は12,000円×50%=6,000円、再就職手当の給付率は60%なので、上限額は以下の式で求められます。

6,000円×60日×40%=144,000円と、先ほど計算した金額の半分以下になってしまいましたが、実際に貰えるのはこの金額です。

このように、上限額がかなり低くなってしまうことが多いので、事前に計算する場合には、上限額もあわせて計算しておくことをおすすめします。

就業促進定着手当の申請手続き

就業促進定着手当の申請の際は、以下の3つの書類を準備する必要があります。

就業促進定着手当の申請に必要な書類とは

  • 就業促進定着手当支給申請書
  • 就職日から6ヵ月間の出勤簿の写し
  • 就職日から6ヵ月間の給与明細または賃金台帳の写し

申請書は再就職手当の支給決定の際に、ハローワークから郵送されます。

もし紛失したとしても、窓口やハローワークインターネットサービスからダウンロードできるので安心してください。

支給申請書は、再就職手当同様、再就職先の記入欄が設けられています。

再就職先に申請書の記入を依頼する際に、出勤簿の写しや給与明細または賃金台帳の写しの提出も依頼しておくと手続きがスムーズです。

申請先は再就職手当の受給申請を行ったハローワークとなり、郵送での申請も可能です。

就業促進定着手当の申請期限

就業促進定着手当の申請期限は、再就職してから6ヵ月経過した日の翌日から数えて2ヵ月以内です。

再就職手当の申請期限と比べて1ヵ月余裕がありますが、出勤簿や給与明細等の写しをもらう必要があるので早めの手続きを心がけましょう。

こちらも雇用保険からの給付金の一種なので、2年間の時効期間が設定されています。

時効期間の起算日は、就業促進定着手当の申請期限の「再就職してから6ヵ月経過した日の翌日から起算して2か月後」です。

つまり、再就職した日から数えて2年8か月間は申請猶予期間があることになります。

原則は申請期限内に手続きを完了する必要がありますが、うっかり期限を過ぎてしまっても大丈夫なので安心してください。

【Q&A】再就職手当と就業促進定着手当に多い質問

【Q&A】再就職手当と就業促進定着手当に多い質問
最後に、再就職手当と就業促進定着手当に関して多い質問に対して回答していきます。

どれも誰もが疑問を抱きやすいポイントなので、もやもやが解決できるかもしれません。ぜひ確認してから手続きに進むようにしてください。

再就職手当と就業促進定着手当に多い質問

  • Q.退職後、雇用保険(基本手当)の受給手続き前に再就職が決まった場合、再就職手当を受給できる?
  • Q.再就職手当の支給後、別の会社へ転職した場合、就業促進定着手当の対象になる?
  • Q.就業促進定着手当がもらえない場合ってどんな時?

Q.退職後、雇用保険(基本手当)の受給手続き前に再就職が決まった場合、再就職手当を受給できる?

失業手当の受給要件を満たしていても、給付のための手続きを行っていない場合、再就職手当を受け取ることはできません。

再就職手当は失業手当を受給していることが前提の制度であり、失業手当を受け取っていないと再就職手当の受給要件を満たさないことになってしまいます。

前述した再就職手当の8つの条件のなかにも「失業保険受給の手続き後、7日間の待期期間の満了後に就職または自営業を開始した人」とあります。

再就職手当は失業手当を受け取った人だけがもらえる手当だと覚えておきましょう。

Q.再就職手当の支給後、別の会社へ転職した場合、就業促進定着手当の対象になる?

再就職手当の支給後、別の会社に転職した場合、就業促進定着手当の対象となるかどうかは再就職手当対象の事業所の在籍期間によります。

就業促進定着手当は、再就職手当の対象となった事業所を6ヵ月未満で退職してしまった場合、対象とはなりません。

前述の通り、就業促進定着手当の支給条件には「再就職手当の支給を受けた再就職の日から、同じ事業主に6カ月以上雇用されている人」という事項があります。

再就職手当の対象となった事業所に6ヵ月間以上の期間雇用されてはじめて、就業促進定着手当の支給の権利が発生します。

Q.就業促進定着手当がもらえない場合ってどんな時?

就業促進定着手当を受け取ることができない主なケースは、以下の3つです。

就業促進定着手当がもらえないケース

  • 再就職手当の支給を受けていない
  • 再就職後同じ職場で6ヵ月間を越えて働いていない
  • 再就職後の賃金が離職前より高い

再就職手当の支給を受けていなければ、就業促進定着手当はもらえません。

再就職手当を受け取るには失業手当を受け取っている必要があるため、失業手当も受給していなければ就業促進定着手当はもらえないことを意味します。

再就職後同じ職場で6ヵ月を越えて働くという点はお伝えした通りですが、それ以外にも離職前と比べて賃金が下落している必要もあります。

再就職手当と就業促進定着手当の支給条件・申請方法を改めて整理

再就職手当と就業促進定着手当の支給条件・申請方法を改めて整理
再就職手当の支給条件は以下の通りです。

再就職手当の支給条件

  1. 失業保険受給の手続き後、7日間の待期期間の満了後に就職または自営業を開始した人
  2. 失業手当の支給残日数が3分の1以上残っている人
  3. 退職した会社とは関係ない会社に就職した人(資本金・資金・人事・取引面で密接な関わりがないこと)
  4. 自己都合退職により3ヶ月の給付制限がある場合、1カ月目はハローワークか人材紹介会社の紹介で就職先を決めた人
  5. 再就職先で1年を超えて勤務することが可能な人
  6. 雇用保険の被保険者
  7. 過去3年以内に再就職手当や常用就職支度手当の支給を受けていない人
  8. 受給資格が決定する前に内定を受けていたのではない人(再就職手当を不正に受け取るために、内定を受けていることを隠して申請をしたのではない人)

また、就業促進定着手当の支給条件は以下の通りです。

就業促進定着手当の支給条件

  • 再就職手当の支給を受けている人
  • 再就職手当の支給を受けた再就職の日から、同じ事業主に6カ月以上雇用されている人
  • 再就職後6カ月間の賃金の1日分の額が、離職前の賃金日額を下回る人

再就職手当・就業促進定着手当どちらも、住所地を管轄するハローワークに対して手続きを行います。

申請には期限が設けられています。

時効制度があるので期間延長も可能ですが、できる限り迅速な手続きを心がけましょう。