医療関連業務の育児休暇と復職後の実態は?転職のメリット・デメリット

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人生には結婚や出産、育児、介護などのライフステージが存在しています。誰もがライフステージに合わせた働き方を望んでいるでしょう。

医療関連業務を行う医療従事者も同様です。

特に女性が多く活躍している医療業界にとって、従業員の出産や育児を支援は重要になってきます。

そこで今回は医療従事者の育児休暇と復職の実態やメリット・デメリットをご紹介します。

復職すべきなのか、転職すべきなのか、悩まれている医療従事者も多いはずです。育児と仕事の両立を実現すべく、適切な判断に役立ててください。

医療系専門職は女性が活躍している

今日の日本における医師や看護師といった医療従事者の業界では、女性が非常に活躍しています。

女性が多い業界だからこそ、出産などのライフステージの変化に伴う、将来のキャリアがどうなるのかという点は気になります。

では、医療従事者の男女比をデータで見ていきましょう。

医療従事者の男女比

まず、医療従事者の男女比を確認していきます。

厚生労働省が発表する厚生労働省が取り組む女性医師等勤務環境改善によると、医師の場合、平成28年時点で21.1%が女性と公表されています。

医師の年齢別に見た女性比率は、60~69才は9.6%、50~59才は9.7%、40~49才は20.4%、30~39才は30.1%、30歳未満は35.5%となっています。

医師の女性比率は年々拡大しており、今後さらに女性の割合は増え、活躍する人材が増えてくることが予想されます。

同じく、厚生労働省が発表する平成30年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況によると、看護師の場合の男女性比率は92.2%と公表されており、非常に高い数値となっています。

男性比率は平成20年時で5.1%、平成30年時で7.8%と増加傾向ではありますが、まだまだ女性が非常に多い環境です。

医療従事者はもちろん、一般企業でも女性の活躍は進んでいますが、ライフステージの変化は、女性のキャリアに影響を与える可能性もあります。

影響が出ないよう、社会によるバックアップがあるのかを見ていきます。

日本における女性の社会進出と育休産休所得について

厚生労働省が発表する平成30年度雇用均等基本調査(速報版)によると、日本の育児休業の取得について以下の結果が出ています。

育児休業取得者の割合

女性:82.2% (対前年度比 1.0ポイント低下)
※平成29年10月1日から平成30年9月30日の1年間に在籍中に出産し、平成30年10月1日までに育児休業を開始した者。
男性:6.16% (対前年度比 1.02ポイント上昇)
※平成29年10月1日から平成30年9月30日の1年間に配偶者が出産し、平成30年10月1日までに育児休業を開始した者。

女性の社会進出が進んでいますが、いまだ日本における育児の中心は女性であることがわかります。

そして、男性の育児休暇取得率は諸外国よりも低い数値を示しています。

参考として、男性が育児休暇を取得しやすいと言われているドイツと比較してみます。

独立行政法人労働政策研究・研修機構が発表したデータによると、ドイツでは父親の育児休暇取得率は34.2%と、高い水準となっています。

医療機関は職場改善に向け努力している


既に説明した通り、データからもまだまだ日本の育児の中心は女性であることがわかりました。

女性が多い職場である医療機関だからこそ、長期的な女性の活躍を支援する職場環境の実現は至上命題です。

医療機関の産前産後休暇・育児休暇の取得状況や改善の取り組みを紹介します。

病院の産休・育休取得状況

まずは、医療関係者の産休・育休の取得状況を把握しておきましょう。

日本医師会が考える女性医師勤務環境整備によると医師の産休・育休の取得率は以下の数字となっています。

医師の産休・育休の取得率

女性医師の産休取得状況:79.1%
女性医師の育休取得状況:39.2%

前章で示した社会全体の育児休暇取得の数値と比較した際、低い数値であることがわかります。

しかし、すべての医療機関がそのようなものではありません。育休・産休取得に積極的な取り組みを行う医療機関もあります。

医療機関がどのような取り組みをしているのか、説明していきます。

くるみんマーク

厚生労働省が、次世代育成支援対策推進法に基づいて達成条件をクリアした際、職員の育児と仕事の両立を支援している企業に「くるみんマーク」を認定しています。

例として、愛媛県にある松山赤十字病院では、くるみんマークを取得しています。

くるみんマークの条件例

  • 計画期間において、男性従業員のうち育児休業等を取得した者が1人以上いること。
  • 計画期間において、女性従業員の育児休業等取得率が、70%以上であること。

引用:https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/pamphlet/dl/26a_004.pdf

上記の条件をクリアし、仕事と育児の両立の支援に積極的にと取り組む企業が、くるみんマークの認定を受けています。

そのため、医療従事者の育児休業取得に対して、注力している医療機関とそうでない医療機関の差が激しいと言えそうです。

育児休業は原則として、1歳未満の子供を養育する労働者に認められた権利です。近年では、法改正により最大2歳まで延長できることになりました。

しかし、次に問題になるのは育児休暇取得後の復職についてです。

復職をすべきなのか、または転職すべきなのか、それぞれメリットとデメリットをあげて、考察していきます。

育児休暇後同じ職場に復職するメリット


育児休暇を取得後、職場に復職することについてはメリットが複数あります。どのようなメリットがあるのか理解しましょう。

育休後復職のメリット

  • 経済力
  • 託児所が利用できる場合がある
  • スキルをキープできる
  • 日勤のみなど融通がきくケースも

経済力

まずは何と言っても復職するので、復帰するしないでは経済力が大幅に違います。

少し古いデータとなりますが、内閣府が発表した平成21年度インターネットによる子育て費用に関する調査によると、未就学児の一人当たり年間子育て費用総額は 1,043,535円と公表されています。

これは安い金額ではありません。

やはり、子育てにはお金がかるため、以前に勤務していた医療機関に復職することで安定した経済力を見越せることは重要なメリットと言えます。

託児所が利用できる場合がある

復職先によっては、院内に託児所があり子どもを預けることができる場合があります。

育児休暇から復帰する上で一番ネックになるのが、お子様をどこに預けるかという点です。

保育園探しなどの手間を取られないのもメリットです。勤務先と預け先が一緒ですので、面倒な送り迎えからも解放されます。

また、現代社会において、待機児童は未だ課題となっています。

厚生労働省は、2019年4月1日時点での保育所等の定員や待機児童の状況、および「子育て安心プラン」の1年目の実績と今後3年間の見込みを公表しました。

2019(平成31)年4月時点の待機児童数は16,772人です。対前年より3,123人減少しており、改善傾向ではありますが、市町村によってはまだまだ課題が残っています。

院内託児所があれば、保育園の入園可否を心配する必要もありません。

また病院にあるからこそ、風邪でもお子様を預けられる病児保育に対応している場合もあります。保育園ではなく院内託児所だからこそのメリットです。

スキルをキープできる

せっかく身に付けたスキル。育児休暇を取得後に腕が鈍ってしまうものの、以前と同じ職場に復帰することで、仕事の感覚を取り戻すのも早いはずです。

中途採用の場合、原則即戦力を採用したいと考えるのが医療従事者の転職市場の常識です。育児休暇以上の長いブランクがあると、やはり復職の際不利になりがちです。

また育児の都合で勤務する時間などの制限もが発生する恐れもあります。

もちろん長いブランクがあっても受け入れ可能な医療機関もありますが、選択肢が狭くなるのはもったいないと言えます。

育児休暇後、復職することで以前のスキルを維持できるのはメリットとなるでしょう。

日勤のみなど融通がきくケースも

育児休暇取得後、同じ職場に戻ることで「夜勤なし」「午前中のみ」など勤務条件における交渉ができるかもしれません。

また交渉をせずとも、復職後の福利厚生として制度がある勤務先もあります。

一例としてあげると、東京都大田区にある独立行政法人労働者健康安全機構 東京労災病院では、福利厚生として育児短時間勤務制度があります。

育児短時間勤務制度自体は法律で定められた労働者の権利です

復職した場合でも、このような制度を活用できれば、育児と仕事の両立が可能です。

ただ、どうしても育児短時間勤務制度を活用することを前提とした転職活動となると、断られる場合が多いと言われています。

復職だからこそ、その勤務先での勤務実績があり、短時間でも戦力として評価されることができます。

育児休暇後同じ職場に復職するデメリット


ここまで、復職のメリットをご紹介しましたが、とは言っても復職がデメリットにつながる場合もあります。

どのようなデメリットがあるのか理解しておきましょう。

育休後復職のデメリット

  • 人間関係の悪化
  • 突発的な休みやシフト調整
  • 日勤のみなど融通が効かないケースも
  • 体力面の負担

人間関係の悪化

育児休暇中に、人間関係が変わり、以前接していた方との空気感が違うという話をよく耳にします。

また最近では「マタニティハラスメント」や「育児ハラスメント」など、理解のない方からの言動に傷ついてしまうといった事例もあるようです。

仕事と育児を両立するという、新しいチャレンジの中、職場の人間関係のストレスを感じてしまうと、復職したことに対して後悔してしまうかもしれません。

復職について検討する際には、過去に育児休暇から復職した同僚の話を聞いてみたりすると良いかもしれません。

突発的な休みやシフト調整

育児と仕事の両立において、どうしても発生してしまうのが子供の体調不良など急なトラブルです。

トラブルが起きた際、家族の誰かが対応しないといけないので、もし自分しか対応できないとなると職場に迷惑がかかる可能性があります。

大規模な病院など働く従業員の数が多い医療機関であれば、多少の穴埋めはできる可能性が高いです。

しかし、クリニックなど小規模の職員で運営している医療機関ですと一人の欠勤も職場に大きな迷惑をかけることになります。また、穴埋めを見つけることも容易ではありません。

シフトの交代などにより、特定の職員に負担がかかってしまう場合は、人間関係悪化につながる可能性もあります。

日勤のみなど融通が効かないケースも

育児と仕事の両立を目指す中で、どうしても勤務時間の制限が発生します。

例えば、「夜勤ができない」、「保育園の都合上、土日祝は働けない」などが考えられます。

しかし、全ての医療機関が、全ての職員の希望を実現できるわけではありません。

どの医療機関も、医師や看護師といった医療従事者の確保に苦労しており、配置条件なども最低限といった職場環境が散見されています。

いくら福利厚生の制度があるとは言え、暗黙の了解で、時短勤務など労働条件の交渉ができない場合があります。

このような職場の場合、産前産後休暇・育児休暇取得の際も早期の復職を迫られるなどの兆候があるかもしれませんので、注意が必要です。

体力面の負担

育児と仕事の両立は体力的な負担が増加します。

仕事をしながら、帰宅後は家事や育児に取り組むことは容易ではありません。

また医療従事者の仕事は、立ち仕事や力仕事も多く体力を使う職場です。育児や家事を怠りたくないと考えても、どうしても帰宅後は疲労してしまいがちです。

例えば病院で勤務する看護師の場合、体力的に負担の少ないと言われる業務は、外来があげられます。

しかし、外来のポジションは。そもそもの配置人数が少ないこと、同じような希望を出している職員が多いため、狭き門と言われています。

復職後の配置予測や事前相談をすることで、ある程度リスクヘッジできる可能性はあります。

しかし、職員の数が最低限であり、院内異動のハードルが高い医療機関が多くあることを理解しておくべきです。

転職するメリット・デメリット


ここまで、復職するメリットとデメリットをご紹介しました。

今の職場では育児休暇取得後、復職しても仕事と育児の両立は難しいとなった際、働きたい医療従事者の選択となるのが「転職」です。

育児休暇取得後、転職するメリットをご紹介します。

しかし、転職することが全てメリットにつながるわけではありません。そこには、デメリットも存在します。

育児休暇取得後、転職する際のメリット・デメリットを理解することで正しい選択につながります。

育児休暇取得後転職するメリット

  • 「午前中のみ勤務など」条件がフィットする医療機関を選定できる
  • 勤務する上での条件や制限を面接時に伝えることで、事前に理解してもらえる
  • ゼロから人間関係を構築できる
  • 自分と同じような境遇の職員に恵まれた場合、急なトラブルなどにも理解のある職場と出会える可能性がある

育児休暇取得後転職するデメリット

  • 人間関係や信頼関係ができてないため、最初は急なシフトの変更などがしにくい場合がある
  • 働いてみて育児との両立の厳しさを感じるケースがあり、慣れない環境だとさらに増幅してしまう
  • 勤務する上での制限が多い場合、内定獲得が難航する
  • ブランク明けのフォロー体制がない医療機関もあり、短期間で退職してしまい経歴に傷がついてしまう恐れがある

以上のように、育児休暇取得後転職するとなっても、必ずしも全てがメリットと言えません

育児休暇取得後、復職と転職のどちらが良い選択なのかは、勤務する医療機関や家族の協力によって大きく変わってくるため、今まで説明してきたメリットとデメリットを十分に理解した上で、決定するのが良いでしょう。

復帰か、転職か?家族との協議も必要です


育休復帰後、転職後後悔しないためにも、まずは自身の置かれた状況を十分に理解することが大切です。

そのためにも、家族との協議が必須となってくるでしょう。

自身のキャリア、お子様にとって重要な決定事項です。家族で相談しましょう。

復帰か転職かを決めるポイントまとめ

育児と仕事の両立に対してパートナーや実家などの家族のサポートがあるのかを把握しておく
育児と仕事の両立に対して、職場までの距離やパートナーの仕事など、ご家庭によって様々な取り巻く環境があります。要素を理解し、仕事の制限や職場に与えるリスクなどを整理しましょう。
整理することにより、例えば「短時間勤務制度を利用できる復職」「パートナーのサポートがあるので、転職」など正しい判断につながります。

育児と仕事に対するポリシーを整理しておく
復職後、または転職後に「もう少し子供との時間を作りたい」、または復職を諦めて育児に集中するとと決めたあとに「やはり働きたい」、などと考えが変わるケースがあります。
前者の場合、早期で退職することになるため、経歴に傷がついてしまう可能性、職場に迷惑がかかる可能性があります。
後者の場合はブランクが発生することに伴う選択肢の減少、育児休暇復帰時最適な選択ができたかもしれないという後悔が残ってしまいます。
例えば、「保育園に入園するまでは子供との時間をできる限り多く作る」「育児にお金もかかるため、キャリアを優先する」など育児と仕事に対するポリシーを定めるのがおすすめです。

メリットとデメリットを理解した上で自分に合う選択を

育児休暇を取得後の復職、転職についてのメリットとデメリットをそれぞれ解説してきました。

子育てをしながら働くには大きな負担がかかります。

復帰と転職、双方のメリット・デメリットを十分に理解した上で、仕事に復帰した場合の周囲の協力を受けられるかなど、家族での話し合いを持ち、自分自身の状況を確認しておくことが大切です。

ポイントを押さえて、自分自身に合う働き方を選択してください。

看護師の転職については以下の記事でも解説していますので、参考にしてください。

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