強調したい内容によって使い分ける 種類別スライド解説|5分でプレゼンの達人

スライド作成の際には強調したい内容によって、さまざまな種類のスライドを使用することになるでしょう。

今回はテキスト中心、グラフィック配置、スケジュールを提示、それぞれの場合のスライドについて解説します。

行数絞り込み箇条書き

行数絞り込み箇条書き

一度に情報のかたまりが認識できるのは大体5つまでです。
そのため、箇条書きする場合は、3~5つにまとめるのがオススメです。
数は奇数のほうが印象に残りやすいと言われています。

グループ化(横ライン)

グループ化(横ライン)

どうしても文字数が減らせない場合は、どうにかグループ化を行ない、小見出しと、詳細に分けましょう。
グルーピングしたブロックは、なるべく3つ以内におさまるようにします。

グループ化(縦ライン)

グループ化(縦ライン)

横ラインよりも縦ラインにしたほうが洗練された印象になります。
横ライン同様に見出しと、詳細に分けて、グループがわかるように罫線で囲むか、色を敷くなどの工夫を。

ワンポイントキャッチ

ワンポイントキャッチ

印象的なキャッチコピーを入れる場合は、ほかの要素をあえて入れずに、シンプルに読ませます。
コピーの中でも特に重要なキーワードはそこだけ大きくして印象づけるのもよいでしょう。

これはNG!

テキスト中心スライドのNG例

テキストベースのスライドでは文字量が多すぎる。
これでは理解しづらいだけでなく、行間が十分でないため、可読性さえあやうくなります。
箇条書きだから、何行書いてもよいということではありません。

角版

角版とは写真などを四角い枠の中に入れて配置する方法です。
円形の中に入れる場合は円版と言われます。
角版はもっとも一般的なグラフィックの扱い方です。
写真の説明文(キャプション)は写真の近くに小さく配置します。

断ち切り

断ち切り

角版のグラフィックをスライドの上下左右のいずれかに余白をとらずに寄せるのを断ち切りと言います。
グラフィックがダイナミックで洗練された印象になります。

全面

前面

その名のとおり、スライド全面にグラフィックを配置。
余白を残す場合と断ち切り状態にする場合の2通りがありますが、いずれも迫力満点です。
ただし、より広告的でキャッチコピーの入れ方などデザインが難しくなります。

切り抜き

切り抜き

対象物の背景があらかじめ切り抜かれているか、スライドの背景色と同じであれば、切り抜きという手法が使えます。
断ち切りや全面に比べ、テキスト部分との統一感があるのが特徴です。

グラフィック活用の改善例

【NG】
無造作にグラフィックを配置してはいけません。
また、どのテキスト情報とグラフィックがセットになっているか、一目でわかるようにしなければダメです。

グラフィック活用の改善例

【OK】
なるべくテキスト情報と関連するグラフィックは近くに置きます。
グルーピングがわかりやすいように囲んだり、色を敷いたりするのがよいでしょう。

ざっくりスケジュール(プロセスチャート)

<>ざっくりスケジュール

全体のプロセスを切り口に大分類し、それに要する日数などを示すざっくりスケジュール。
詳細タスクが不要な場合は、これで間に合います。

手続き型スケジュール(フローチャート)

手続き型スケジュール

単にスケジュールだけでなく、手続きが複雑だったり、条件によって処理方法が変わる場合には、こうしたフローチャート型が便利です。

タスク管理型スケジュール(ガントチャート)

タスク管理型スケジュール(ガントチャート)

プロジェクトに必要なプロセスやタスクを所要日数とスタート日、完了日に分けて管理できるので、大変便利です。
複数の人間や組織が関わるプロジェクトでは役割分担も明確になるのでオススメです。

箇条書きスケジュール

箇条書きスケジュール

重要なマイルストーン(中間目標)の日と完了日だけを箇条書きで列記するものです。
シンプルですが、所要日数が妥当であるかどうか、イメージしづらいのが難点。

カレンダー型スケジュール

カレンダー型スケジュール

上の箇条書きスケジュールの問題点を解決したもの。
土日や祝祭日などを考慮した所要日数が一目でわかるので便利。
ただし、役割分担などは把握しづらいです。

プレゼン資料のスライドとひとくちに言っても様々な形式がありますね。
ここからは、予算や体制を示す場合のスライドについて解説していきます。

ブロック型予算表

総予算を構成する大きなブロックに分けて、その明細を示す方法。
総予算=初期+ランニング費用や総予算=単価×利用数などを示す場合に有効。

マトリクス型予算表

条件によって予算が目まぐるしく変化するような場合に有効。
例えば、旅行代金。同じ日数でも出発日によって大きく料金が変わります。
そういった利用条件と利用したいプランの組み合わせで料金が変わる場合に有効です。

見積もり型予算表

見積もり書と同様に、必要予算の内訳を詳細に示すパターン。
基本は単価×数量となります。
単価は、利用量単位、人数単位、一式などさまざまです。

ヒエラルキー型組織図


体制図を示す場合に一番わかりやすいのがこうした縦割りの組織図。
担当だけでなく、上下関係が把握できるので、誰が一番責任を持っているかが、一目瞭然です。

マトリクス型組織図


プロジェクトやパートによって担当が変わるような場合は、このようなマトリックス型組織図のほうが、表現しやすいでしょう。

箇条書き体制図


一番シンプルなのは、箇条書きで担当を示す方法。
ただし、記載された担当の責任範囲や上下関係が不明瞭なのが難点です。

営業マンの金言集『ホイラーの法則』 “ステーキを売るな、シズルを売れ!”

種類別スライドの解説中ですが、一旦本題を離れて、著者(永田豊志)のコラムを紹介します。

『ホイラーの法則』にはヒントが満載

「ステーキを売るな、シズルを売れ!」というフレーズを聞いたことはありますか?

これは、『ホイラーの法則』の中で示した有名なせりふです。
アメリカの経営アドバイザー、エルマー・ホイラー(Elmer Wheeler)が1937年に著した書籍です。


セールスを成功させるコツが詰まった世界的名著
『ホイラーの法則―ステーキを売るなシズルを売れ!』

『ホイラーの法則』は彼自身が10年以上にわたって、10万5000個以上のセールストークを研究したマーケティング、販売のノウハウ集です。
5つの条項にまとめられています。

すでに70年以上も前のものですが、実は現在でも十分通用する販売上のヒントが満載なんです。

プレゼンテーションにも活用できそうな、そのエッセンスをご紹介しましょう。

第1条 ステーキを売るな、シズルを売れ!
製品そのもの(=焼いた肉)よりも、それによって得られるメリットを共感できる形(=美味しそう)で伝えることが大事である、ということです。
機能よりも顧客にとっての価値を重視することが成功の第一歩です。

第2条 手紙を書くな、電報を打て!
意味としては、くどくど説明せず、なるべく少ない言葉でシンプルに顧客に訴えかけよ、との意味です。
特にプレゼンは最初の10秒が決め手になると言われています。
短いフレーズで提案のメリットをビシッと決めましょう。

第3条 花を添えて、言え!
売り言葉に説得力を持たせるための動作、演出が大事であるということです。
「愛しているよ」と手ぶらで言うより、バラの花束を渡しながら言ったほうが効果があるのと同じ、ということですね。

第4条 「もしも」と聞くな、「どちら」と聞け!
相手に「ノー」と言わせないためには、「買いますか、買いませんか?」ではありません。
「こちらと、あちらのどちらがよいですか?」と聞くのが鉄則です。

第5条 吠え声に気をつけよ!
これは声のトーンがプレゼンにおいてとても重要であることを意味しています。

第1条から第4条までのポイントを押さえたとしても、肝心の「声」に活気がなかったら、プレゼンは成功しません。
声質は変えられなくても、相手のためになりたい、という熱い気持ちが声に出なければいけません。

プレゼンテーションに置き換える

これらをプレゼンテーション向けのアドバイスとしてまとめると次のとおりです。

ホイラーの法則をプレゼンに役立てる

①製品ではなく相手にとってのメリットを
②なるべく少ない言葉で
③身振り手振りなど効果的な演出を添えながら説明し
④提案したうちのどちらを選択するかを聞き
⑤相手を思いやるしっかりした声のトーンで話す

セールスの基本ではありますが、とても深いですね。

さて、あなたの行なう提案にはどんなシズルがあるでしょうか?

聞き手の気持ちになって、今一度考えてみてください。

参考図書

永田 豊志

株式会社ショーケース 代表取締役社長

永田豊志(Toyoshi Nagata)
知的生産研究家、株式会社ショーケース 共同創業者・代表取締役社長。

リクルートで新規事業開発を担当し、出版事業の立ち上げに参画。その後、コンピュータ系雑誌の編集長や、キャラクター版権管理ビジネス会社社長などを経て、2005年より企業のeマーケティング改善事業に特化した新会社、ショーケースを共同設立。

新規創業9年目で東証マザーズへ上場、その1年半後には東証一部へ上場。現在は、商品開発やM&Aなど経営全般に携わっている。

また、ライフワークとして、ビジネスパーソンの知的生産性研究に取り組んでおり、そのノウハウを広めるべく執筆活動や講演などを行う。