新規事業立ち上げ時のプレゼン構想の練り方 図解思考でプレゼン上手な人になる

仕事において、何らかの形でプレゼンを行うことが頻繁にあるのではないでしょうか?

商品の企画提案、上司への業務報告、転職の面談・・・。
自分のアイデアを売り込む場面すべてがプレゼンです。

前回の記事では転職活動を題材に図解プロットの実践練習をしました。


転職成功のキーはプレゼンにあり! 転職活動で自分を採用してもらう 図解思考でプレゼン上手な人になる

次は、新しい事業やサービスを社内に向けて行なうプレゼンです。
提案内容は通販サイトを構築して売上を拡大すること。

図解プロットに挑戦してみましょう。

 

新規サービス立ち上げの図解プロット

あなたは中堅アパレルメーカーの営業企画部の責任者です。

地元を中心に、商品の品質の高さがウリで一時は大変な人気でした。
けれど、最近は問屋経由で販売しているリアル店舗の売上が激減。

昨年は前年度比で売上が半減し、とうとう赤字に転落してしまいました。

経営陣も、このところの売上の落ち込み、流通業界全体の景気低迷を憂慮しています。
新たな突破口を見出す重要性は認識していますが、いまだ具体的なアクションに至ってません。

そこであなたは、すべてのアイテムをネット通販で購入できるWebサイトを経営陣に提言します。

あなたは、小売業においてネットを使った新規事業の事例をたくさん見ています。
ここで決断しなければ後がないと判断したのです。

あなたはどのような提案を行ないますか?
プロットを描いてみましょう。

 

STEP1:まずは現実、理想、提案の3つの要素を描いてみる

このケースでは、現実と理想の関係は非常に明確ですね。

現実の課題は、2つです。
「リアル店舗での売上が減っている」こと。
固定費の高い店舗での売上が減ったことによる「利益率の減少」です。

「固定費の低い手段(=つまりネット通販)によって売上を伸ばし、利益率の改善を図る」
これが、問題が解決された理想的な状態とします。

そして、提案は「ネット通販の構築」ということになります。

ただし、売上減少分をカバーするだけでは不十分。
ネット通販による売上が、会社トータルの売上拡大と利益率の向上につながらないといけません。

そのため、提案のドリルダウンを行なう場合は、実店舗売上の落ち込み分を補います。

その上で、以下の2つも明確にする必要があります。

「どの程度の売上伸張が図れるのか」
「実店舗の売上に対してどの程度固定費をおさえて利益率の高いビジネスができるのか」

 

STE2:現実のドリルダウンを行ない、考えられる原因に分解する

現実をさらにドリルダウンしてみましょう。

そもそも実店舗での売上が減少しているということですが、具体的にどの程度でしょうか?
調べた結果、前年比で5割ダウンでした。う~ん、深刻ですね。

問屋や店舗の販売担当などにヒアリングした結果、特に地元では高価格帯の商品を買う顧客が激減したとか。

首都圏では、それほど変化はないようですが、この会社は地元中心の店舗で販売されているため、影響が顕著だとか。

粗利益率は調べたところ、この会社では商品を問屋にすべて卸しており、卸し値は定価の45%です。
一方、商品原価は定価の30%ですから、この販売経路での粗利は15%しかありません。

すなわち、実店舗流通の最大の問題点は、問屋経由だとなかなか儲からないという点につきます。

売上が半減し、粗利の15%では本社機能など固定費がまかなえずに赤字に転落したということです。

これを元に戻すには、売上を倍増する。
もしくは、粗利益率の高い商品あるいは販売チャネルでの売上を増やすほかありません。

STEP3:理想のドリルダウンと達成すべき目標を掲げる

問題が解決した理想的な未来の状況をドリルダウンで具体化しましょう。

理想の姿は、現在の課題が解決され、より大きな事業目標を実現することです。

安定した売上、高い利益率、顧客のニーズをすばやくキャッチする。
そして、それを商品企画に生かすことです。

安定した売上といってもあいまいです。
短期的にどれくらいまで、そして中長期的にどれくらいと具体的な数字を明記しましょう。

利益率も同様です。
ネット通販は商品原価30%以外はほぼ粗利となります。
そのため、現在の卸し売りに比べて、利益率の高い販売チャネルです。

ネット通販経由の売上を伸ばすことで、全社的な粗利率の問題も改善されます。

最後に、ネット通販は顧客とダイレクトに接点があり、商品の動きもリアルタイムにつかめます。
アンケートなどを充実させることで、顧客のニーズも把握できるでしょう。
ネット通販実現のための理想と現実のドリルダウン

 

STEP4:提案内容のドリルダウンで、顧客へのメリットを示す

ネット通販サービスを構築するというのが提案の概要です。
これを提供機能と実現方法の2つに分けて、ドリルダウンしましょう。

まず、提供機能の部分ですが、オンライン販売自体はそれほど珍しいものではありません。

あなたの会社は中堅で地元以外では知られていないため、全国的な知名度にする必要がありそうです。

地元で人気の商品であることをアピールし、これまで商品を知らなかった非顧客に買ってもらいましょう。

品質が高いのが売りですから、100%返金保証をつけて自信のほどを表すとよいでしょう。
また、顧客の囲い込みを行なうためにポイント制も導入します。

次に、実現方法です。

ここでは誰がどのようにネット通販の環境を構築するのか。
さらにそれをどう運用していくのか、という点がポイントです。

それに必要なコストがいくらかかるのか。
どのタイミングでサービスを始められるのか。
といった、ヒト(体制)、モノ(サイト)、カネ(予算)、時期などの視点で詳細をつめていきます。

 

STEP5:全体像をチェックし、見直しが済んだら完成!

さあ、完成した図解プロットを俯瞰してみましょう。

現在の課題と未来における解決が提案の目的となっているかどうか。
課題のドリルダウンした問題点に対して提案する内容を実現すれば課題が解決しそうか。
理想とする未来像は具体的か。

このような内容を一通りチェックしましょう。
ネット通販実現の図解プロット全体像