「現実の問題」「理想の姿」「提案内容」ドリルダウンして掘り下げる |5分でプレゼンの達人

情報のグラフ化

あなたはいつも、聞き手に納得してもらえる「納得力」のあるプレゼンができているでしょうか?
「提案」は、「現実」と「理想」の間に存在する、ギャップを埋めるためのアイデアです。

ここでは、下の記事で特定した提案内容を、深く掘り下げていく方法を解説しています。
プレゼン上手な人は「現実」と「理想」のギャップから「提案」内容を見出す 図解は思考の技術

それでは、早速見ていきましょう。

「ドリルダウン」とは?

現実と理想の基本形ができたら、各メイントピックにサブトピックを追加していきましょう。

メイントピックの四角の外側にさらに四角をいくつか描き、それを線で結びます。

このようにメイントピックからサブトピック、1つの概要情報からいくつかの詳細情報に展開することを、「ドリルダウン」と呼びます。

「ドリルダウン」の語源は“穴をあけて下がっていく” です。
ビジネスにおいては「特定の対象に絞り込んで概要情報から詳細情報へと展開する」という意味で使われる言葉がドリルダウンです。

サブトピックとして、具体的事実、原因、データなどを追記する

例えば、メイントピックが「社内のモチベーションが下がっている」という課題があります。

詳細情報のトピックとして以下の具体的な事実、データなどを線で結びます。
「Aさんが辞めたいと言っている」「最近Bさんが休みがち」「営業成績が20%悪化している」

事実の代わりに、考えられる以下のような原因を結びつけるのもよいでしょう。
「新しい給与制度に不満」「引越したオフィスの環境が悪い」「社員間のコミュニケーション不足」

このように、1つの概要から詳細情報に展開するのがドリルダウンです。

ドリルダウン後に矛盾がないかチェック

ドリルダウンしたら、概要と詳細情報の関係を見て、矛盾が生じていないか、漏れがないかをチェックしてください。

詳細情報は概要情報の具体的事実や理由になっているのかどうかを確認してください。
概要を示す言葉については、詳細情報全体を言い表すのにふさわしい言葉かどうかを見極めてください。

概要から詳細へ展開するドリルダウン

ドリルダウンを示してみます。

メイントピックから詳細情報に掘り下げていく

さて、それでは現実と理想のトピックでドリルダウンをやってみましょう。

「ドリルダウン」は前述のとおり、概要から詳細へ展開すること。
メイントピックに対してそれを具体的に裏づける事実や数値データ、考えられる原因などのサブトピックを追加する作業です。

1つのメイントピックに対して3つを目安に、サブトピックを追加していきます。

まず、「現実」をドリルダウンしてみます。

現在の課題を裏づけるものとして、どのような事実、事件や問題が確認されているでしょうか?
そして、その原因として推測されることはなんでしょう? 原因を想定した理由は何ですか?

次に、「理想」のドリルダウンです。具体的に、どのような状態になるべきなのでしょうか?

理想状態を数値や事実で示すとすればどのようになりますか?

このうな視点を持って、課題と解決の両方で具体化を行なっていきます。

「概要から詳細へ」は聞き手がイメージしやすい

「まず概要を説明してから、詳細へ」という流れは、プレゼンテーションの基本中の基本です。

特に時間の限られた決裁者などは最初に全体象を把握してから、詳細を聞きたがるものです。

ですから、プレゼンのプロットを考える際にも、「概要から詳細へ」を踏襲したほうが、実際のプレゼンの流れに沿っており、イメージしやすいのです。

ここでの流れは、そのまま資料を作成する際にも大変役に立つものですから、しっかり押さえておいてください。

「現実」「理想」に詳細情報を3つずつ追加してドリルダウン

理想と現実をドリルダウンする
現実の課題をドリルダウンするために、「商品原価が利益を圧迫」という課題の原因と考えられるものをサブトピックとしてメイントピックの外側に追加してみました。

「高収益体質で安定成長」という理想においても、さらに具体的にどのような状況になるのが理想なのかを、サブトピックとして追加。
これで、現実と理想というメイントピックそれぞれにおいて、概要から詳細へ、という論理的な流れが完成しました。

提供すべきものは「機能」ではなく「価値」

「理想」と「現実」と同様に、「提案」もドリルダウンをしていきます。

この際、大きく分けてWhat?(=何を)とHow?(=どのように)の2つの視点で情報を整理することが重要です。

ただし、一般的なプレゼンターは、提案に「商品やサービスの機能」を入れがちです。
「こんな機能があります、あんな機能があります」と冗長に説明してしまいます。

しかし聞き手が望んでいるのは、機能によってどんな価値が生まれるのか、ということ。

ですから、「提案」には提供すべき価値を書き込みます。

そして、「What?」(下の図、提案のドリルダウン左列)には価値を実現する機能を描き込みましょう。

ここは注意すべきポイントです。

以下の記事でも説明しましたが、ジャパネットたかたの説明員は、その商品によってどんなにライフスタイルが楽しくエキサイティングなものになるかを熱く語ります。


つまらないプレゼンテーションの共通点は最初の行動にある

営業マンのための古典的バイブル『ホイラーの法則』という本があります。
この第1条で提唱されていることは、「ステーキを売るな、シズルを売れ!」ということです。

ホイラーの法則
セールスを成功させるコツが詰まった世界的名著
『ホイラーの法則―ステーキを売るなシズルを売れ!』

あなたの提案する機能によって、顧客にどんな価値が提供されるかにフォーカスするようにしましょう。

提案に同意してもらうためには、実現性がなければならない

次に、How?(下の図、提案のドリルダウン右列)です。

これは、提案内容にどれほど実現性があるのかを判断してもらう点で重要です。
聞き手は、具体的に、誰が、どのような方法で、いつまでに、どの程度の予算をかけて行なうのかを知りたがります。

どんなに理想の姿を描いても、実現方法があいまいだったり、見込みが甘いと聞き手はGOサインを出しません。

「What?」に機能を「How?」に実現方法を入れて提案をドリルダウン

WhatとHowでドリルダウン