アイデアの答えは聞き手が知っている! プレゼンで聞き手を夢中にさせるアイデアの見つけ方

プレゼンの根幹は「アイデア」であると言えるでしょう。
論理的でわかりやすい骨組み、流れるようなプレゼンテーション……、しかし魅力的なアイデアが入っていなければ、中身がないのも当然。

しかし、魅力的なアイデアはどこで見つけられるのでしょうか?

今回の記事からは、聞き手を思わず惹き込む魅力的なアイデアを作り出すテクニックをご紹介していきます。

骨組みの中に何を入れるか?

プレゼンに必要な要素、そして各要素をどのような順番で説明していけばよいかは、すでに説明したとおりです。

しかし、大事なことが残っています。提案すべきアイデアをどう見つけるのか、という問題です。

しかし、安心してください。多くの場合は、提出すべきアイデアの答えは聞き手が持っているもの。
聞き手が何を欲しているか?
それがわかれば、プレゼンは半ば完成しているようなものなのです。

例えば、腕時計のデザインコンペにおけるプレゼンだとしましょう。
相手は新製品を成功させて、商売を拡大したいという企業担当者です。

あなたが情報収集すべきことは以下の項目です。

聞き手のニーズを掴む

  • 新製品開発の背景
  • 現状の課題
  • 未来において実現したいゴールの姿
  • 実現するときに考慮しなければならない要件(体制、機能、予算、期間)

上記に加え、さらにウォッチすべき競合や他社の事例などが聞ければ、答えはおのずと決まってきます。

アイデアを生み出すための条件が絞り込まれていればいるほど、なすべきことは明確になります。
そして、アイデアを生み出しやすくなるのです。

成功するプレゼンテーションにおける最初のステップ。
それは、いかに相手から情報を引き出すかにかかっていると言えるでしょう。

聞き手は求めている答えを知っていながら、第三者にそれを明確にしてもらいたいと思っているだけ。
このように思えることがしばしばあります。

それくらい、ヒアリングをしっかりやれば答えに近づけるということ。

聞き手の持つイメージを共有できれば、鬼に金棒です。

もしかしたらプレゼンとは、聞き手の持っているおぼろげなイメージに、輪郭を与えることなのかもしれませんね。

相手の持つイメージを共有できれば「鬼に金棒」

プレゼン前に要件とイメージを引き出すことも大切です。

プレゼン相手の頭の中にはおぼろげながら欲しいもののイメージはあるものです。
しかし、専門家ではないため、詳細まで語ることができません
聞き手からアイデアを引き出す

プレゼンの1つの目的は、プレゼン相手のおぼろげなイメージに輪郭を与えて、具体的なイメージにしてあげることです。
要件に合う、具体的なイメージを示せるようヒアリングを行いましょう。

「品物がよければ、カネに糸目はつけないよ」はウソ

答えは相手が持っている。
とはいえ、以下の場合には注意が必要です。

聞き手が具体的なイメージを持っていない場合

  • プレゼンを要望している相手の目的や課題があいまい。
  • プレゼンによって何を成し遂げたい、またはゴールの定義が不明瞭。/li>

多くの場合、あいまいな前提条件で提案すると、的をはずすだけでなく、自分の貴重なリソースを無駄に浪費してしまいます。

また、課題やゴールが明確でも、前提条件が定まっていないケースもあるかもしれません。

「よい提案であれば、カネに糸目はつけない」と言う発注担当者は結構ます。
ですが、絶対に真に受けてはいけません。

実際に無尽蔵に予算があることはありえないので、前提条件は決まっているはずです。

なんとかして、予算の限度額を把握するように努力しましょう。
「○億円くらいの提案もありますが……」などとふれば、本当に予算のない担当者はうろたえるはずです。

実際に何度かボールを投げてみれば、ストライクゾーンがわかる

プレゼンのゴールが不明瞭な場合は、こうしてみましょう。
担当者に「たとえば、こんな提案だったら、どうですか?」と具体的なケースに対する反応を聞くのです。

要件があいまいであっても、具体的な提案に対してはジャッジができる担当者は多いものです。

具体的なアイデアをいくつかぶつけてみて、最終的なストライクゾーンがどのあたりかを推定するのです。

ヒアリングがしっかりできれば、後は要望に沿ったアイデアを考えるステップへと続きます。

ストライクゾーンはわかっています。
どのようなアイデアに相手が共感できるかは、判断つきやすくなっていると思います。

何度か投げて判断してもらえば、ストライクゾーンが予測可能

とりあえずプレゼン前に「たとえば、~だったらどうでしょう?」と投げてみましょう。

「そういうのいいね」「そりゃないな」など担当者の反応をチェックしてきます。
反応をもとに、プレゼン時に受け入れられる許容範囲や一番要望の強い点を把握することができるのです。
聞き手のストライクゾーンを確認する

日本の製造業が得意としたアプローチ「カイゼン」型

アイデアを生み出すためには2つの異なるアプローチがあります。
その1つが、「カイゼン」型です。

カイゼンの意味を確認しておきましょう。

いわゆる「改善」のこと。カイゼンと表記すると、おもに製造業の生産現場で行われている作業の見直し活動のことを指します。作業効率の向上や安全性の確保などに関して、経営陣から指示されるのではなく、現場の作業者が中心となって知恵を出し合い、ボトムアップで問題解決をはかっていく点に特徴があります。この概念は海外にも「kaizen」という名前で広く普及し、とくにトヨタ自動車のカイゼンは有名。トヨタ生産方式の強みの一つとして高く評価されています。
引用:https://kotobank.jp/word/%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%82%BC%E3%83%B3-802129

アイデアを生み出すアプローチにあてはめると、現状の課題を分析し、それを改善するためのルールを標準化し、実際にそれを実行してみて、検証する、ということです。

いわゆるPDCA(計画、実行、検証、見直し)の循環を回すというアプローチです。

カイゼン型のアイデアの特徴は、実現性が高く、課題解決の可能性が比較的高いということです。

ロジカルシンキングを身につけているビジネスパーソンであれば、妥当なアイデアを生み出すことは難しくないでしょう。

すでに海外のビジネスマンにも通じるくらい「カイゼン」は有名です。まさに、日本人ならではの細やかさが発揮される世界です。

米国ベンチャー企業に代表される「イノベーション」型

もう一方は、「イノベーション」型です。

イノベーションについて確認しておきましょう。

イノベーションとは、革新、あるいは技術革新の意。企業活動において、従来とまったく異なる非連続的な発想や技術の導入によって、それまでになかった問題解決の手法を生み出すことを指す。

引用:https://mba.globis.ac.jp/about_mba/glossary/detail-11715.html

現状の課題は分析しますが、それを改善するのではなく、従来とは違うやり方をとり入れるアプローチです。
リスクもありますが、リターンも大きいのが特徴です。

イノベーション型のアイデアは、ロジカルシンキングからだけでは生まれてきません。

むしろ、常識や型にはまった方程式ではない柔軟な考え方から生まれます。

そのため、このアイデアは頭の堅い顧客、同僚や上司から強い拒否反応を受ける場合もあります。
でも、それだけ大きなポテンシャルを持っているという証でもあります。

GoogleやAppleなど米国のITベンチャーや先端技術の企業によく見られるアプローチです。

現状をより良く変える「カイゼン」と新しい価値を生み出す「イノベーション」

アイデアを生み出す二つのアプローチ

「カイゼン」と「イノベーション」のそれぞれのアプローチについては、この後詳しく解説していきます。