「まとめ」と「質疑応答」でプレゼンを締めくくる|5分でプレゼンの達人

プレゼンで聞き手を話に惹き込むには、しっかりしたシナリオ作りが重要です。
プレゼンシナリオは、下記の3項目に分けられます。

プレゼンシナリオの3部構成

  • イントロダクション(序論、プロローグ)
  • プレゼンの本題
  • クロージング(結論、まとめ、プレゼンの締めくくり)

前回の記事で、プレゼンの本題部分の後半部分「提案」を説明しました。

プレゼンの提案には価値やメリット、実現方法、期待効果を盛り込む|5分でプレゼンの達人

本記事ではプレゼンの締めくくりとなるクロージングについて詳しく解説していきます。

プレゼンテーションを終えるために必要な機能

結論は英語では、「クロージング(closing)」と呼ばれます。

営業現場でクロージングと言えば、受注や契約を指します。

ですが、プレゼンでクロージングと言えば、プレゼンの最終プロセスを指します。
説明の内容を再度まとめて整理し、相手に念押しをするのです。

ボディ(本論)の説明が終わり、プレゼンテーションを終えようとするときに効果的に締めくくりましょう。
プレゼン本題の前半は「課題共有」 後半は「提案説明」|5分でプレゼンの達人

聞き手に提案内容が深く刻まれます。

「まとめ」は情報の整理と記憶定着に役立つ

クロージングの役割は、重要事項の復唱による情報整理と聞き手を納得させるための最後の一押しを与えることです。

まず、課題の整理とゴール、そして提案内容をもう一度簡単にトレースしましょう。

以下のことを強調しましょう。

クロージング時に伝えるべきこと

  • 提案内容を実現さえすれば、求めるべきゴールに到達できる。
  • そのために必要なのは次のアクションを起こすこと。
  • そして、中でも重要だと思われるキーワードを何度も伝えましょう。

「不良在庫の一掃による利益改善」「3年以内に業界随一の高収益企業になる」など提案の骨子を短いフレーズで何度も伝えるのです。

そして聞き手のアクションにつなげる

あくまでプレゼンは、聞き手の判断やアクションを促すためのものです。

提案実行力が十分にあり、必ずゴールに到達できるという認識を聞き手に与えましょう。
聞き手に理想的な未来のリアリティを与えることがプレゼンターの大きな使命なのです。

クロージングにおけるまとめ方の例

クロージングにおけるまとめ方の例

質疑応答はオマケではない

では次に「まとめ」を終えた後に必要な質疑応答についてです。

質疑応答をプレゼン終了後のおまけ程度にしか認識していない人がいます。
これは大きな間違いです。

多少の疑問を持ったとしても、日本人のメンタリティでは質問しないことのほうが多いのです。

しかし、疑問が残ったままでは、肯定的な判断はされませんし、プレゼン自体も活性化しません。
無反応はプレゼン失敗と同じこと。

聞き手を指名してでもプレゼンに対する感想をもらいましょう。

全体の2~3割の時間を質疑応答に使う

質疑応答の時間は、たっぷりとりましょう。
理由は、前述のとおり、疑問を残すといい結果にならないからです。

質問はなければ終わりではなく、聞き手とディスカッションを行なうくらいの気持ちで望みましょう。

目安は、プレゼン全体の2~3割。

商品提案のプレゼンでは、提案1/3、デモとケーススタディ1/3、質疑応答1/3が目安です。
全体が1時間であれば、約20分を質疑応答などに当てる勘定になります。

この時間配分では提案説明が短く感じられるかもしれません。
でも、聞き手にとっては飽きずにプレゼンを聞き続けられる時間です。

想定問答はあらかじめ準備せよ

あらかじめ予測できる質問に対しては、回答を持参していきましょう。

場合によっては関連資料なども用意しておきます。

しかし、想定できない質問で、なおかつ即答できない場合もあります。
こうした場合には、近日中に、メールなどの手段で回答するということを伝えて、サラリと切り抜けてください。

マゴマゴすると信頼性を失います。

質疑応答はたっぷりと~商品提案プレゼンの時間配分~

プレゼンの時間配分

シナリオラインで話の流れをチェックしてみる

では、プレゼン全体をチェックした後の作業です。

プレゼンテーションのシナリオラインに並べるために各トピックをシナリオの流れに合わせて並べてみましょう。

このとき、1つのトピックは、後で作成するプレゼンテーションスライドの1枚に当たると考えればよいです。

ただし、スライド枚数が増えすぎると、印象が散漫になってしまいがちです。

なるべく聞き手に、提案のポイントを印象づけるためには、本筋からはずれた情報を盛り込まないように気をつけます。

口頭で説明するだけで済む場合は、スライドを省略しても構いません。

理想的には10枚程度に集約したいところです。

あくまでシナリオラインは、自分が話をするときの流れやスライドの順番を確認するためです。

イントロ、ボディ、クロージングという大きな流れさえ押さえておきましょう。
そうすれば、細かな流れはケースバイケースでアレンジしても問題ありません。

プレゼンをシナリオラインに置く

クロージングのポイント

  • クロージングはプレゼン本編をまとめて聞き手に納得させる重要なパート
  • 質疑応答は全体の2~3割の時間をしっかりかける
  • 想定される質問の答えは事前に用意しておくこと
  • スライド数は10枚以内が理想的

参考図書

永田 豊志

株式会社ショーケース 代表取締役社長

永田豊志(Toyoshi Nagata)
知的生産研究家、株式会社ショーケース 共同創業者・代表取締役社長。

リクルートで新規事業開発を担当し、出版事業の立ち上げに参画。その後、コンピュータ系雑誌の編集長や、キャラクター版権管理ビジネス会社社長などを経て、2005年より企業のeマーケティング改善事業に特化した新会社、ショーケースを共同設立。

新規創業9年目で東証マザーズへ上場、その1年半後には東証一部へ上場。現在は、商品開発やM&Aなど経営全般に携わっている。

また、ライフワークとして、ビジネスパーソンの知的生産性研究に取り組んでおり、そのノウハウを広めるべく執筆活動や講演などを行う。