人材採用はオンラインへとシフト、2025年オンライン採用の世界市場予測

求職者と企業の双方に便利なオンライン採用

転職を考えるときに、時間や場所を選ばずに活動をスタートできる、オンラインの転職サイトを活用する人も多いでしょう。

また、Web上のみで完結するオンライン採用は導入する企業も増えつつあります。

アメリカではソーシャルメディアを利用する転職希望者も多く、転職のためのアプリが多く存在することは以前の記事で説明しました。

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世界的に見てみると、オンラインによる採用活動は今後も増えていくと予想されているのでしょうか。

本記事では、インドのコンサルティング会社が調査した、世界のオンライン採用市場についての調査記事(Online Recruitment Market 2019: Inspiring the Technologists of the Future & Global Forecast 2025)を紹介します。

オンライン人材採用の世界的市場規模は2025年には390億ドル規模に達する

世界規模で見る、オンラインによる人材採用の市場サイズは、2025年までには4億900万件に達し、390億ドル規模になると見られています。

世界中の求職者と企業の双方に、オンライン採用は急速に広がっていくと予想されています。

人材採用のプロセスにおいて効率的なシステムであると認められるにつれ、その市場規模は拡大しています。

さらに、インドや中国、アメリカのように既にオンライン採用が定着している市場では、オンライン広告を通してさらに拡大を続けており、世界的なオンライン人材採用市場の成長に拍車をかけてきました。

ソーシャルメディアプラットフォーム、モバイルテクノロジー、ビッグデータ分析、AIといったデジタルトレンドの影響もあり、今後さらに企業と求職者はオンラインの採用システム使用の拡大が見込まれています。

例えば、ビッグデータを分類し、雇用を予測、さらにその予測を分析することで、従業員の会社への定着率アップにつなげることもできます。

また、AIを使いアルゴリズムを見つけることで、企業にとってベストな候補者選びのサポートとなり、検索エンジン上での最適化を行うこともできます。

正社員、技術職への高い需要が続く

雇用タイプ別でみると、2025年までは正社員の採用が大きい割合を占めると見られています。

インドや中国などの企業は、パートタイムよりもフルタイムの従業員の需要が高まるようです。

これは、在宅での勤務やフリーランスなどを含むパートタイム労働を求める求職者が増える可能性があると予測されているためです。

仕事とプライベートのバランスをとり、雇用タイプにとらわれない働き方が2025年までに急増するため、世界のオンライン求人市場において、フルタイム雇用の需要が高くなる予想されています。

また、技術系エンジニア職が、引き続き世界のオンライン人材市場で優勢であり、2025年末までには全職種の19.32%を占めると予想されています。

なかでも、専門知識と複数の領域の知識を持つエンジニアの需要は高く、世界のオンライン採用市場で需要が増えつつある職種です。

中国、インド、アメリカ、UAE、サウジアラビア、日本などの国では、近隣地域のインフラや工業的発展のために技術の専門家やエンジニアの需要が急増しています。

これらの地域の企業は従来の採用方法よりも、オンライン採用を重視する傾向があります。
簡単かつ迅速に、高い能力を持つ人材を、登録データの中から選び、採用できるためです。

また、世界のオンライン人材市場で、秘書・事務職は技術職の次に需要の高いポジションです。

ラテンアメリカが大きく成長、アジアのオンライン採用も堅調

地域別でみると、ラテンアメリカが最も成長率が高く、年平均9.1%のペースで成長し、2025年末までには市場規模は38億ドルに達すると見られています。

現在、不動産、石油・ガス、ヘルスケア、サービス業、教育などの分野の成長が顕著であり、この分野の人材が不足しているため、今後の成長が見込まれる地域です。

また、中東の企業はオンライン採用により、世界中の有能な人材を確保しており、世界におけるオンライン採用市場拡大を後押ししています。

アジア太平洋地域では、拡大が見込まれるビジネスにおける新卒採用・転職の需要が拡大が見込まれています。
今後も堅調に、アジア太平洋地域は世界のオンライン市場を牽引していくと予想されています。

合併・買収でブランドを強化する戦略

現在、世界のオンライン人材市場は細分化されているため、市場における自社のポジションを強化するための重要な戦略として、サイトを持つ多くの企業が合併や買収を行っています。

2018年には企業や組織向けに採用プラットフォームとサービスを提供するスタートアップ企業だったGlintを、LinkedIn(リンクトイン)が買収しました。

このように買収を行い、有料のエンゲージメントプラットフォームを拡大することで、利益を生み出すことを狙っています。

エンゲージメントとは、企業や商品、ブランドなどに対してユーザーが「愛着を持っている」状態を指します。わかりやすく言えば、企業とユーザーの「つながりの強さ」を表す用語です。
引用:ferret|Webマーケティング用語辞典|エンゲージメント

なお、今回の調査でグローバルに展開する大手のオンライン採用サイトとして、以下が挙げられています。

51job

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中国の大手オンライン求人サイト。2006年には日本のリクルートと業務提携を行っています。

51jobは、2004年9月に米国NASDAQ市場に上場した企業であり、同社グループは中国25都市(香港含む)で求人情報事業を中心に展開する人材総合サービスのリーディングカンパニーです。
引用:リクルートホールディングス|51job,Inc.との業務提携および株式取得に関するお知らせ

Naukri.com

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インドのオンライン採用サイト。インドのリーディングインターネット企業となるInfo Edge Indiaを母体に持つインドで最大のサイトです。

Glassdoor

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アメリカのオンライン求人サイト。企業のレビューなどの情報が多く、2018年にはリクルートが株式取得したことで、日本でもニュースになりました。

Glassdoor社は、求人企業に関するレビュー(口コミ)や給与情報等に関する膨大なオンラインデータベースを求職者に提供することで求人企業の透明性を高めたことで知られ、オンライン求人サービスの領域において最大級の規模と成長率を有する世界有数の企業です。
引用:株式会社リクルートホールディングス|Glassdoor, Inc.の株式取得(子会社化)に関するお知らせ

Dice Holdings Inc.

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ニューヨークに拠点を持つアメリカのグループ企業です。Dice.comという技術系のオンライン採用サイトを持っており、約8万件の求人と300万人の技術系登録者を抱えています。

リクルート

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日本で人事全般のサービスを展開する企業です。

株式会社リクルートホールディングス(英: Recruit Holdings Co.,Ltd.)は、求人広告、人材派遣、販売促進などのサービスを手掛けるリクルートグループの持株会社である。
引用:Wikipedia|リクルートホールディングス

今回あがっているオンライン採用サイトの数社と業務提携や買収などを行っており、海外でも幅広く展開しています。

CareerBuilder

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アメリカに拠点を持つオンラインサイトで、カナダ、ヨーロッパ、アジアにも展開しています。

LinkedIn

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転職に活用されているソーシャルメディアの筆頭です。フォーチュン誌が選ぶ全米トップ企業500社の98%がこのLinkedInを活用しています。

Monster

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アメリカで設立された求人、求職情報サイトです。

モンスター・ワールドワイドは求人・求職情報サイト(monster.com)を運営する米国企業。求人広告、モンスターのオンライン履歴書データベースネットワークへのアクセス、求人メディアサービスなどを北米、ヨーロッパ、およびアジア太平洋地域全体で提供。
引用:Yahoo!ファイナンス|モンスター・ワールドワイド

Zhaopin

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51jobに並ぶ、中国のオンライン大手求人サイトです。

SimplyHired

SimplyHiredトップページ

アメリカのカリフォルニア州で2005年にサービスをスタートした求人検索サイト。2016年には日本のリクルートに買収されました。

「Simply Hired.com」(www.simplyhired.com)は、2005年にサービス提供を開始した求人情報検索エンジンです。当社グループは今後、「Simply Hired.com」を求職者向け検索サービスとして継続させていきます。また、今回新たに、当社グループが展開する「indeed.com」とパブリッシャーとして連携いたします。
引用:株式会社リクルートホールディングス「Simply Hired.com」に関する資産取得のお知らせ

世界市場で基盤を固めたリクルート

51job、Glassdoor、SimplyHiredは、日本のリクルートが買収・業務提携を行っています。

今回のレポートにはあげられていませんでしたが、アメリカに拠点を持つ求人サイトIndeedもリクルートが買収しており、世界市場で基盤を固めた同社の、今後のサービス展開は注目されています。

オンライン転職・採用サイトを活用すればグローバルな転職も可能

今回の調査結果から、今後も完全にWeb上のみで完結するスタイルも含めた、オンライン採用の拡大が世界的に予測されていることがわかりました。

また、中東のように、オンライン採用を活用して世界の優秀な人材を採用している企業もあります。

今後は、日本にいながら、自分の希望に合うグローバルな転職活動も可能になることでしょう。特に技術職は国境を越えた採用を行っています。

また、従来の採用方法において書類選考や面接を攻略するコツがあるように、オンライン上のプラットフォームやサービスにおいても、最大限に自己をアピールする方法があるはずです。

それぞれの採用方法の特徴を理解し、その方法に合わせた準備を進めてください。

参照記事
https://financialexpressnow.com/2019/08/online-recruitment-market-2019-inspiring-the-technologists-of-the-future-global-forecast-2025/

Career Growth 編集部

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株式会社ショーケースと株式会社レーザービームが共同運営・提供しているCareer Growthの編集部提供コンテンツ。

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