就活生にとって重大な岐路をAIに決められる事への戸惑い|キャリアニュース

就活生にとって重大な岐路をAIに決められる事への戸惑い

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韓国では、就活対策のための予備校の多くが、AIによる採用面接対策に力を入れている。

2019年の下半期には185社の韓国企業でAI面接が導入され、2020年にはさらに300社以上の企業でAIが導入されると見込まれている。

就活生とって今後の人生を左右する一大イベントである採用面接に続々とAIが進出することを受け、韓国ではAI面接の対策ビジネスへの関心が高まっている。

大学出てもまた受験地獄の韓国 AI面接のための講義がブーム

企業の採用面接は、短時間で相手の人柄や能力を見極めなければならない難しい作業だ。もちろん入社を希望する側にとっても、これからの人生を左右する大事な一大イベントといえるだろう。しかし、今後はその大事な採用不採用の判断をAIが選別する時代が来る。
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採用業務効率化のため、多くの企業がAI面接を導入

韓国でAI面接対策ビジネスが注目を集めている背景には、多くの企業がAI面接を導入していることが挙げられる。

採用面接にAIを導入することで採用業務の効率化が図れるからだ。企業側のAI面接の利点は「客観性」と「費用削減」である。

採用面接では限られた時間の中で、集まった多くの就活生の能力や人柄を見極めなければならず、企業にとって難しい作業である。一方で、AIを導入することで、人間とは違い感情や疲労に影響されずに客観的に判断できるうえ、面接に割く人員を減らすことで業務効率化につながる。

企業はAIに適合テストの解答データや、評価の高かった人の面接映像と音声データを教え込ませることで、選別能力を学習させた。AIは学習をもとに、声と発音、表情、視線、話すスピードなどを総合的に判断する。

多くの企業がAIを通して第一段階のふるいに掛ける作業を行い、次の役員面接に進めるシステムを採っているという。

このような企業の動向を踏まえ、対策セミナーが次々と登場した。韓国では塾やオンラインでの講義が充実している。

講義では、質疑応答の例や、会話中の視線の向き、化粧の方法などが教えられている。

また、AI用の模擬面接も登場した。サラムインHR社のスマートフォン向けアプリ「アイアムグラウンド」は、動画を撮影して送ると、AIが表情や声、発音、速度など8項目を評価してくれる。このようにAI面接模試のアドバイスもAIが行ってくれるのである。

就活生には賛否、企業や自治体もサポート

企業側には業務効率化のメリットがあるものの、就活生の中にはAI面接に対して賛否両論の声が上がっている。最も多いのは戸惑いの声である。

例えば、「機械に評価されるということに対して心理的に抵抗がある」、「一緒に働きたい人ではなく仕事のできる人を無条件に選ぶという感じで無気力感がある」などである。

また、明確に反対の意見を示す者も少なくなく、「潜在能力や経験が考慮されていない」、「AIが人間の力を見抜けるとは思えない」といった理由がある。

様々な対策講座が登場する中で、「就活において用意しなければならないことが増える」ことも反対意見の一つになっている。

一方肯定的な意見では「血縁や学歴などで判断されない」、「ズルができないので公平である」といったものがある。

そんな中、塾や予備校だけでなく、企業や自治体もAI面接対策に乗り出している。ある教育関連の出版企業は模擬面接をモバイルサイト「SiDAERO」で提供を始めることを発表。

このサービスはオンラインで、映像判断に加え、AIによる様々な質問やゲーム、常識テストなどで構成される質疑応答がメインとなっている。

出版業界で22年間蓄積してきたビッグデータを基盤にサービスを提供していく。

同様に、慶尚北道経済振興院ではAI面接ソリューション開発会社と組んで新卒者100名にAI面接を行い、そこで選ばれた40名に対して個別にコンサルティング支援を行うという。

このように企業や自治体がAI面接対策に参入する背景には韓国の深刻な職業難が挙げられる。青年の失業率が10.5%と、日本の2倍以上にあたる。

今後多くの企業が採用にAIを導入していく流れにある今、企業や自治体など社会全体で就活生をサポートしていく体制が求められていくのである。

日本におけるAI面接

韓国だけでなく日本でも採用面接におけるAIの導入が一部企業で始まっている。しかし、韓国と同様に就活生の中には賛否両論の意見が広がっている。

株式会社ディスコが行った「キャリタス就活2019学生モニター調査結果」によると、約70%の就活生が、AIに面接試験の合否を判断されることに対して否定的な態度を示している。

私も就活中にエントリーした企業の中で3社ほどAI面接を導入している企業があった。

実際に経験した立場としては、もちろん時間や場所に縛られず自分のタイミングで面接に臨むことができるというメリットもある。

しかし、戸惑いの方が大きかった。私が受験したものでは、事前に撮影された人事担当者の映像が流れるタイプのものと、画面上に質問文が表示され無機質なAIの音声で読み上げられるタイプのものの2種類があった。

私はエントリーシートや面接の対策のために様々なセミナーやサイトを参考にしていたが、韓国とは異なり日本ではまだAI面接の対策は十分ではない。

そのため、どちらのタイプでも、AI面接中どこをどのように見られ評価されているのかがわからなかったり、反応が一切返ってこない中で話をすることは精神的に辛いものであった。

現在、新技術の発展に伴い様々な業界にAIが導入されている。日本における採用面接の場にも今後さらに導入が進んでいくだろう。

しかし、いくら企業側にとって便利なものでも就活生に不信感を抱かれたままでは、導入する企業に対するイメージの低下も起こりうる。

就活生にとって採用面接は今後の人生を左右する重要な局面である。

企業側は業務効率化を追い求めるだけでなく、就活生側に対する配慮を第一に考え、両者が納得できる形でうまくAIと付き合っていくことが重要である。

この記事のライター

  • 万莉萌
  • 女性・22歳
  • 学生