従業員固定化は古い「副業解禁」とクラウド人材へ|キャリアニュース

従業員固定化は古い「副業解禁」とクラウド人材へ

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リーマンショックが発生した2008年以来、倒産件数が11年ぶりに増加した。

とりわけ、人手不足による倒産は10.0%増の426件と過去最多となった。堅調な景気推移に伴う有効求人倍率の上昇による人材獲得難や、進行し続けている少子高齢化なども要因だ。

一方で、負債総額は4.1%減の1兆4232億円と、不況に転換したが故での倒産増加ではない。

 また、人手不足倒産の中身を見ると、特に顕著なのが、代表者や幹部社員の死去や病気、引退などによる「後継者不足」倒産の問題だ。件数は270件と、人手不足倒産全体の60%以上も占める。

2019年の企業倒産、11年ぶり増加 「人手不足」関連は過去最多

東京商工リサーチが1月14日に発表した「全国企業倒産状況」によると、2019年1~12月の倒産件数(負債総額1000万円以上)は、前年比1.7%増の8383件となり、11年ぶりに前年を上回った。一方、負債総額は4.1%減の1兆4232億3800万円で、過去30年間で最少を更新。また、「人手不足」関連倒産件数は調査開始以来最多を更新した。
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少子高齢化と好調な景気による、人材獲得難

景気が堅調に推移しているにも関わらず、倒産の道に進んでしまう大きな理由は、少子高齢化による組織の平均年齢上昇と、後継者の獲得がうまく出来ず、スムーズな世代交代が果たせていない事だ。

少子高齢化が進む中で、組織も当然年齢を重ねていく。代表者や幹部社員も例に漏れず、年を重ねていく。

事前に後継者候補の採用・育成を進めておき、来るべき時に世代交代をしていくよう備えておくべきところ、次世代へつなげるようなスキル・マインドを備えた人材の育成・登用がうまくいかなかった企業が、後継者不足問題に悩まされる事となる。

 
もちろん、後継者獲得問題だけではない。以前社会問題化した、飲食チェーンにおける深夜の「ワンオペ」問題など厳しい労働環境や、コンビニでの「土下座強要事件」など、不当な要求をするクレイマーの登場により、サービス業界全体で、人手不足倒産の件数が増えている。

いわゆる「ブラック企業」と見られるようになってしまった業種の場合、当然求人活動においても不人気職種であり、採用活動に苦戦する。

また、人材獲得の為、給与等の人件費を上昇させていかざるを得ず、それによる収益性が悪化し続けていき、その結果倒産に繋がるケースも増加している。

倒産の中には、従来のように業績不振による倒産件数の割合の方が依然多数を占める。

しかし、ここ数年の有効求人倍率の高まりから今後も人手不足に感じる企業は増え続ける可能性が高い為、「人手不足倒産」が増えていく事が懸念される。

提示する賃金と求職者に求めるスキルとの乖離

「人手不足」といった類のニュースが話題になると出てくる焦点が、「会社側が求める人材像と、求職者側が求める賃金等の条件面に乖離がある」という点だ。

実際にこのニュースに対するコメント欄を見ていくと、「日本の悪いところは、何でも出来るスーパーマンを、安い給料で働かせようとする」「経営側と、求職者側とで、大きく意識のズレがある。

求職者としては、そんな給料じゃ働きたくないと思うのに、経営側は何が不満なのかが分かっていない」という声が上がっている。

とりわけここ数年は好景気から求人件数も多く、どちらかというと企業側ではなく、求職者側が企業を選ぶ状況が続いている。

求職者としては選べる選択しが複数ある為、望む給与提示がなされない企業にとって、人手不足が続きやすい環境である。

また、「人手不足」が問題視される時、「労働生産性を高めるようにしなくてはいけない」という意見が出るが、2つの観点から、人手不足の解決策としての難易度が高いと言える。

1点目が、労働生産性は先進7ヶ国中、常に最低水準に甘んじている点だ。

2点目は、仮に労働生産性が向上したとして、それにより生み出される利益が従業員に還元されるのか、という問題だ。

還元されないのであれば、それは離職リスクにつながり、更なる人手不足を生む

そもそも、もし還元されているのであれば、各社生産性向上の取り組みがもっと行われ、社会全体として生産性を問われる事はないはずだ。

そうなっていないという事実が、現実を物語っている。

脱「正社員」の動きが、日本にも訪れる

とはいえ、人手不足による倒産は、遅かれ早かれ解決に向かうのでは、と私は考える。

求人活動における人材獲得難の状況は引き続き変わらないと思うが、それ以外の手段による解決策の幅が広がっている事から、このように考える。

後継者不足の問題について、近年は中小企業同士のM&Aが非常に多く、2017年以降は、毎年過去最高のM&A件数を更新するほどなのだが、M&A実施の主な目的が、経営者の引退や後継者不足による、「事業承継」にある。

以前は、「ハゲタカ」などの悪いイメージがあり経営陣がM&Aに対して抵抗を示す事も多かったが、ここ数年では、そうした悪印象によりも、M&Aを実施しないことによるデメリットの方がより強く認識されるようになり、件数が増加している。この流れが急に変化する事は考えずらい。

 他にも、同一労働同一賃金の施行により、パートタイマー労働者が今後増えていく事が予想される。同じ仕事内容なら時給も同じ、という事ならば、あえて正社員ではなく、パートタイマーでの働き方を選ぶ人も増えるのではないか。

近年、「副業解禁」の流れに伴い、働き方の多様化も進んでいる。クラウドソーシングのサービスを提供する業者も増えてきている。

また、特に販売系職種において、スキマ時間ですぐに働ける「Timee」や「ショットワークス」のようなサービスも流行している。このようにパラレルワークで働く人が増えてくる事で、人手不足感は緩和されていくだろう。

企業側は、人手不足を解消すべく躍起になって求人活動をする必要が少なくなる可能性がある。

裏を返すと、労働者側は雇われなくなる可能性も高まる。多様な働き方の進行に合わせて、自らスキルを磨き続ける、あるいはパラレルワーカーに転身する事で、自らを変化させて行く必要がある。

この記事のライター

  • mame2414
  • 男・31歳
  • 会社員