ワタミは本当に「ホワイト企業」になったのか?|キャリアニュース

ワタミは本当に「ホワイト企業」になったのか?

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ワタミ創業者の渡邉美樹氏が10月10日付けで同社の代表取締役に復帰しました。

従業員が自殺するなど、ブラック企業だとして批判され続けてきた同社でしたが、最近では離職率が業界平均値を大きく下回る数値を記録したことなどによって、ホワイト企業認定を受けています。

IT media onlineでは、3回にわたりワタミの過去と現状を検証しており、最終回の今回はワタミの事例から学ぶべきことや、ワタミがブラック企業へと戻ってしまう可能性を検討しています。

ワタミはもう、「ブラック企業」には戻らない そう考えるこれだけの理由

Sワタミの創業者、渡邉美樹氏が10月1日付で同社の代表取締役に復帰した。同社は従業員が自殺するなど、「ブラック企業」として批判され続けてきた。

しかし、渡邉氏の復帰会見では同社がホワイト企業認定を受けたことなどを発表。離職率も業界平均から大きく下回る数値を記録しているという。
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ホワイト企業化への決意

2013年に「復帰は1000%ない」と言ってワタミの役職を辞した渡辺氏は、その後、政治家へと転向していました。

しかし、国会議員として日本の現状を改善すべく意見をしても、なかなか相手にされず何も実現できなかったことから、企業は経営モデルで国を変えることができるのではと考え、経営者に復帰したのでした。

ワタミは、グループ企業のワタミフードサービスの社員が過労自殺し労災認定を受けたり、ブラック企業大賞を受賞したりとブラック企業と批判され続けていました。

ワタミはブラック企業だという評判は売り上げの低下や株価の下落、採用活動の難航など事業活動全体に打撃を与え、経営陣は廃業・倒産を意識するほど追い詰められます。

そして、ここに来てようやく、ワタミはこれまで認めなかった「ブラック企業」という評判を認め、労働環境改善のための取り組みを実行していくことを決意したのでした。

現在、ワタミは「ホワイト企業アワード」を主催する日本次世代機構による「ホワイト企業診断」においてホワイト企業認定基準60点を上回る87点を獲得していますが、完全なホワイト企業化には道半ばという姿勢を崩さず、ホワイト企業化にまつわる取材にも対応していません。

労働環境の改善が難しい飲食業界においてホワイト企業化を実現したことで、ワタミは業界や企業規模の垣根を超えて、「ブラック企業からホワイト企業への変貌」を目指す他企業のロールモデルになりました。

ホワイト企業化の背景にある労働組合の存在

ワタミがホワイト企業化できた理由には、労働組合の存在が大きいと言われています。

労働組合の結成は労働者の権利なのですが、社員が結成しようとしてもブラック企業であるワタミが有形無形の圧力をかけて阻止し、「ワタミの従業員は家族であり『労使一体』であるため、労働組合が存在する必要はない」と主張していたため、以前のワタミには労働組合がありませんでした。

ワタミがブラック企業であることが公になり業績が悪化した後、同社が労働者に対して労働組合結成阻止の圧力をかけなくなったので、2016年5月16日に全従業員(社員・アルバイト)13000人を対象としたワタミ初めての労働組合「ワタミメンバーズアライアンス」が結成されました。

この労働組合はユニオン・ショップ制度を採用し、全国繊維化学食品流通サービス一般労働組合同盟が支援しています。労働組合の結成により経営陣と労働者の話し合いが対等にできるようになりました。

また、ワタミのホワイト企業化アピールに対し、世間では「あのワタミのことだから何か裏があるに違いない」「信用できない。ワタミを辞められないだけでは」という疑問の声も上がっており、ワタミへのイメージが依然として非常に悪いことが分かります。

もし、本当にワタミがホワイト企業化できたのなら、ワタミが上位下達型のワンマン企業であり、変革すると決めたらすぐに行動に移し、目標まで走り続けられるからだとも言われています。

ワタミの本当の実情と再ブラック化の懸念

ワタミはホワイト企業化したことを主張していますが、2020年新卒向けの採用情報では、月給は月間119時間分のみなし深夜手当の3万円と営業手当1万円込みで20万3100円です。

また、基本給が安い上に深夜勤務が多すぎるという声も上がっていますが、これに対してワタミは、「業績を見ながら社員に還元していきたい」という歯切れの悪いものでした。

119時間分の深夜手当は、時給1000円で計算すると119000円になるので、本来ならそれくらいの手当を渡すべきであるのに対し、3万円は無賃労働と変わりません。

これまでワタミが起こしてきた、従業員への賃金未払い、内部告発者を懲戒解雇、不適切な労使協定の元での時間外労働、女性従業員の過労自殺、「ワタミ介護」入居者死亡事故・溺死 隠蔽、「ワタミ宅食」による死亡事故などを考えると、3年という短期間で企業体質が変わり、本当にホワイト企業化したというのは疑問に感じます。

ワタミのホワイト企業化は、代表取締役に復帰した渡邉氏の不在中に実現されました。そのため渡邉氏の復帰後に、ワタミが再びブラック企業化することを懸念する声も上がっています。

しかし、ブラック企業アナリストの新田龍氏は、同社が現在のホワイト企業化路線で成果を出しており業績も回復していることから、あえてブラック企業にする必要はないので渡邉氏の復帰による再ブラック化のリスクは低いと考えています。

ワタミはどのような企業になっていくのでしょうか?これからのワタミに注目していきたいと思います。

この記事のライター

  • M
  • 女性・42歳
  • 自営業