求められる芸能人のセカンドキャリアと転職支援サービス|キャリアニュース

求められる芸能人のセカンドキャリアと転職支援サービス

芸能人が事務所を対処する際に、他の事務所に数年間は所属しないようにするといった契約が存在しました。

しかし、公正取引委員会は契約解除後の圧力や契約の制限は独占禁止法違反と指摘する事態となり、契約のあり方が改めて見直される事態になっています。

背景には巨大な事務所が影響力を駆使して労働に制限をつけるような問題が表面化し、芸能人の人権問題に発展していたからです。

この法律の解釈は芸能人に限らないのがポイントです。

技術職や専門職で転職先の制限がある場合は、勤め先の契約に問題がある可能性も存在するのです。

競業避止義務など企業の利益を守る義務も存在するものの、拡大解釈は許されません。

ただし、実際に雇用契約に盛り込んでいる企業も存在するため、自分から自衛する意識も大切になってきます。

芸能人にも「セカンドキャリア」を “事務所圧力”に公取委が見解 「転職支援サービス」も

 華々しい印象の芸能人だが、その「キャリア」に注目が集まりつつある。「俳優」、「モデル」、「タレント」といっても1人の「社会人」であることには間違いがない。

一般的なサラリーマンであれば、「キャリア設計」を自分で描くことができる。辞めたいと思えば会社を辞めることができるし、転職もできる。しかし、こと芸能人に関しては、自由なキャリア設計が難しい。
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機密の保護と就労の制限はわける必要がある

芸能人に限らず、技術職や専門職、重要なデータに関わる管理職が勤務先から転職時の制限を伝えられるケースがあります。

理解したいのは、これらの契約は法律に反する可能性があるということです。まず、会社は雇用をする立場であり、解雇権などを乱用してはならないという義務を追うことになります。

冒頭ニュースにあるように、力関係を利用して契約を有利に動かすことは独占禁止法など様々な法律に違反する可能性があるのです。

企業側としては人材の流出を防ぎたい、機密を守りたいといった理由から転職に制限をかけるのが一般的です。

ライバル会社に技術が流出すれば、経営上の危機に繋がる恐れもあります。

しかし、これは企業側の都合であり、雇用される側の人権を無視する行為となります。

引き抜きや技術流出が恐ろしいのであれば、待遇を良くするといった対処が可能だからです。

法律上の無知や、力関係で労働者を縛ろうとすれば違法性を問われて仕方がないのです。

もちろん、会社にも会社の利益を守る権利があるため、ライバル企業などへの転職を禁じるために競業避止義務を課すケースも存在します。

しかし、必要以上の義務を課すことで裁判になった例なども存在するのです。

転職で守るべき義務とは――競業避止義務って知ってる?
https://www.itmedia.co.jp/bizid/articles/0702/02/news022.html

重要なのは、不当な契約であれば裁判などで無効を訴えることが可能な点です。

また、義務はあっても裁判などの費用がかさむことから企業側が裁判を断念するケースもあります。

契約が有効かどうかは立ち止まって考えてもいい問題になります。

機密の流出と雇用の制限はわけて考える必要があるのもポイントです。

仕事をすれば様々な守秘義務を負うことも多くなり、場合によっては機密情報の漏えいによって裁判などが起こることもありえます。

しかし、実際に起こるかどうかわからないから転職を制限するというのは合理的ではなく、労働者の権利を侵害し、常識を疑う行動と見ることもできるからです。

機密の保護や人材流出による利益の損失と労働者の権利はわけて考える必要があり、一緒にしてはいけないものなのです。

経営の責任は経営者追うという意識も大切になります。

権利関係は複雑になりがちだから意識の外に置かれやすい

労働者の転職の権利と競業避止義務は真っ向からぶつかることが多く、その有効性が問われた裁判の例もかなりの数があります。

経済産業省の資料などで過去の裁判例などをチェックすることも可能で、内容が複雑になりがちな点も理解することができます。

競業避止義務契約の有効性について
https://www.meti.go.jp/policy/economy/chizai/chiteki/pdf/handbook/reference5.pdf

大切なのは複雑だからと放置されるケースも多いということです。

入社時に誓約書にサインをする場合も、そもそも転職などを考えない状態ということが多く、意識されにくいのもポイントになります。

しかし、改めて労働者が自分の権利を確認した際に問題になるケースも存在し、トラブルのもとになる場合もあるのです。

就職や転職時に競業避止義務契約がある場合はないようについて突っ込んだ質問をしてみるのも方法です。

指摘されないから残っているケースもあり、実際に機能していないケースなども存在します。

企業の管理体制や体質を知るための情報の一部になるため、疑問を持ったら聞く、明確な答えがないのであれば辞退も含めて検討するといったアクションが必要になることもあります。

確認する手間を惜しむことが、退職時のトラブルに繋がることもあるからです。

人材が貴重になることで企業が折れるケースも増えている

企業のノウハウや、独自技術のどこまでが企業利益の保護範囲であり、どこまでが持ち出していい技術なのか判断するのは容易ではありません。

ただし、過剰な範囲であれば企業の義務契約自体に問題がある可能性があり、束縛されるだけ損失になるということがありえるのです。

知ることが難しいからこそ権利を守ることが難しく、だからこそ損をする人がいるというのが現実になります。

しかし、権利者意識の高まりから企業の契約に問題があると判断されたケースは珍しくなくなり、より雇用が流動化する傾向にあることには理解が必要です。

人材不足で採用コストが高くなっている業界も多く、労働者側から声をあげれば企業が譲歩しなければならないケースも増えているのです。

貴重な人材であれば会社側が執着し、感情的になる恐れも高まります。

就職時や転職時の早い段階で疑問を投げかけて交渉するなど、積極的に自衛をすることも大切になっているのです。

この記事のライター

  • しらたま。
  • 男性・37歳
  • フリーライター

Career Growth 編集部

ニュース編集 担当

株式会社ショーケースと株式会社レーザービームが共同運営・提供しているCareer Growthの編集部提供コンテンツ。

主として第2新卒、20代前半から30代後半までを主とした、グローバルな仕事・就職・転職の情報を扱う。