就職氷河期に絞った求人は自治体・ハローワークで増加|キャリアニュース

就職氷河期に絞った求人は自治体・ハローワークで増加

就職氷河期に限定した求人がハローワークでも可能になったといニュースですが、実は就職氷河期以外にも大きな影響を与える情報が含まれています。

労働施策総合推進法では、企業が働き手を採用する際に年齢制限を設けることを禁止しているという内容が含まれているからです。特定の年齢は例外扱いになりますが、企業側は若手に絞った求人が難しくなり、今後人材の流動化が進む可能性が高いのです。

「氷河期」限定求人、ハローワークでも可能に

バブル経済崩壊後の雇用環境が厳しい時期に社会に出た「就職氷河期世代」の就業を後押しするため、厚生労働省は全国のハローワーク(公共職業安定所)で、この世代に限定した求人を可能にする仕組みを整えた。一部の自治体が無料で職業を紹介する「地方版ハローワーク」でも認める。

 就職氷河期世代は1993~2004年に高校や大学を卒業した現在30代半ば~40代半ばの約1700万人。政府は、非正規雇用者が多い氷河期世代の正規雇用を今後3年で30万人増やす目標を掲げている。
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経験や技術の制限は存在するため、どれだけ流動化が進むかは不透明

今まで転職をためらっていた人材のチャンスが増えたという見方もできます。ただし、年齢制限とは別に経験や技術の制限は存在するため、どれだけ流動化が進むかは不透明な部分もあります。

就職氷河期に絞った求人に関しては、自治体でも先行例が出ています。宝塚市の正規採用3人に対し、1800名を超える応募があったことでも話題になりました。実際に試験に挑んだ人数は1635名で、倍率は545倍にも上りました。

545倍市職員試験に氷河期挑む 兵庫・宝塚で正規採用目指し
https://careergrowth.showcase-tv.com/news-20190927-1/

また、茨城県境町でも市の職員の募集が始まり、どの程度の人数が集まるかにも注目が集まっています。申し込み期限が10月31日になりますが、採用枠が1名になるためどの程度の倍率になるかも想定が難しい状態になっています。

就職氷河期世代対象 境町、一般事務職を募集
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191011-00000008-ibaraki-l08

自治体の採用とは別に就職相談のための専用窓口を設ける事例も

自治体の採用とは別に就職相談のための専用窓口を設ける事例なども存在します。

氷河期世代向けに就職相談窓口 京都市長「働く喜び実感できる社会実現」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191007-00010003-kyt-l26

京都市は「市わかもの就職支援センター」を設立し、20代を中心に就職支援を行っていた実績があり、氷河期世代をターゲットにした支援にも乗り出した形になります。

就職がしやすい環境を求めて移住をするのも視野に入る時代で、なかなか正社員の仕事が決まらない人にとってはプラスになる取り組みも進んでいるのです。

一方で就職氷河期時代を支援する施策などが余り知られていないという実態もあります。

日本政府は、「就職氷河期世代支援プログラム」として教育訓練や就職相談などを推進しています。しかし、実際の氷河期世代の7割はそういった取り組みを知らないというデータが存在し、いかにそのギャップを生めて行くかが大切になりつつあるのです。

就職氷河期世代支援プログラムとは?内閣府発表の内容と活用方法

また、氷河期世代が親の介護などで正社員などの職を求め辛い状態になっているという結果もでています。

非就労フリーターだが求職活動せず、35~44歳の主な理由は「家族の介護・看護のため」【マイナビ調べ】
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191011-00000004-webtan-sci&p=1

仕事を求める氷河期世代は国や自治体の施策を生かし、チャンスを増やすかが大切になります。教育訓練などを駆使してITスキルを磨き、リモートで働ける仕事を探すといった方法も成立します。

短時間かつインターネット経由でリモートでできる仕事も増加

介護などで時間が限られる中でも、短時間かつインターネット経由でリモートでできる仕事であれば収入を増やせる可能性があるのです。

もちろん、ITスキルがなくても近隣の企業などで働ければ両立が可能な可能性もあります。収入が増えた分を訪問介護の費用に当て、時間とお金を融通するといった選択肢も増やせるからです。

企業が求める人材になるための工夫は必要で、条件が良いほど同じ求人に人が殺到しやすくなるなど事前に意識しなければならない面もあります。

採用する企業側も考え方を変える必要があります。人材採用の仕組みやコストの感覚を時代に沿ったものに変えなければならないからです。まず、少子化で若者の人口自体が少なく、採用が難しい状態になっています。

新卒で採用して十分な戦力として育つまで待てるチャンスは、大幅に減っているのです。働き方の見直しや、未経験に近い人でもこなせるようなモデルの構築などをしないと、人材確保すらままならない場合が増えています。

人手不足を原因とした倒産は増え続けていて、更に加速する恐れもあるのです。氷河期世代にかぎらず、年齢で選考前からはじいていた人材を評価して採用する仕組みづくりや、古いタイム以外の雇用を生み出すといった柔軟さが必要になる可能性もあるのです。

生産の効率を高めるのが働き方改革になるため、実際に生産性が上がるのか、どのように工夫をするのかも問われる状況になっているのです。

「働き方改革」の目的を履き違えた企業の「本末転倒」な実態
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190920-00023215-gonline-bus_all

少子高齢化が進み、働き手不足が叫ばれる中で、いかに人材を確保するかは非常に重要になっています。

今までスポットが当たってこなかった就職氷河期時代に注目が集まっているものの、今後は年齢が高くても未経験ではじめられる仕事の幅が増える可能性があるのです。

また、企業側は人材の流動性が高くなるメリットも考える必要があります。これは、新人が定着しやすい環境や、中途でもスキルが高い人間を雇うための条件作りができれば同業他社に対して優位にたてる可能性があるという点です。

それだけ経営スキルや管理スキルが求められるということでもありますが、人事担当者も含めて意識を変えなければ利益をあげること自体が難しい時代に入っているのです。

この記事のライター

  • しらたま。
  • 男性・37歳
  • フリーライター

Career Growth 編集部

ニュース編集 担当

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主として第2新卒、20代前半から30代後半までを主とした、グローバルな仕事・就職・転職の情報を扱う。