「求人詐欺」の件数が2割減少、さらなる改善へ|キャリアニュース

「求人詐欺」の件数が2割減少、さらなる改善へ

厚生労働省によれば、求人票の内容に虚偽がある「求人詐欺」の件数が減少しているとのことです。

2017年度はハローワークにおいて相談件数が8507件あったのに対し、2018年度は6811件にとどまっており、約20%程度の減少になっています。

2015年は1万件以上の相談件数があったことを考えると、少なくともハローワーク利用者内では劇的に減少していると言えます。

「求人詐欺」は減少傾向、さらに求められる「求人サイト」の取り組み

求人票の内容と実際の労働条件が異なる「求人詐欺」。厚労省によると、近年は減少傾向にあるようだ。全国のハローワークにおける2018年度の相談件数は6811件で、前年度から20%ほど減った。

相談を受けると、ハローワークはすぐに事実を確認する。2018年度はこのうち2967件で相違が判明。是正指導をしたという。

人手不足などを背景にハローワークへの求人は増加傾向にある。しかし、相談件数と実際に求人詐欺が判明した件数はいずれも減っている。2017年の職業安定法(職安法)改正などの影響が考えられそうだ。
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違反した事業者には勧告や公表の措置をとる2017年の職業安定法改正の影響

まだ十分とは言えないものの、全体として企業の労働に関するモラルが高まっているという考え方もできるでしょう。

それに加えて、背景には2017年の職業安定法改正の影響があるようです。

この改正法によって、労働条件の明示に必要な記載事項が追加され、違反した事業者には勧告や公表の措置をとることができるようになりました。

企業の立場から言えば、虚偽内容に基づいて求人をしたことが知れ渡ると経営的打撃になります。

厳格化された改正法が影響して、求人詐欺の大きな減少につながったと思われます。

但し、相談件数の減少は職業安定法の改正以前にも起こっており、その影響だけではなく、労働における社会秩序の進化も進んでいることが伺えます。

もちろん職業安定法の改正からかなり相談件数が減少しているため、法律改正が大きな影響を与えたことは言うまでもありません。

但し、企業モラルが全体的に向上したことについても要因があると考えていいでしょう。

パワハラ問題など、以前では闇に埋もれていたようなことも、現在では表面化され問題になるケースが多いです。

求人詐欺とは、求人案内を偽って、実際よりも高待遇の条件を提示して求人を行う行為です。

これに関連する話題として、看護師のための情報メディアサイト「はたらきナース」では、看護師転職後に労働条件が違っていた主な例が掲載されています。

一口に求人詐欺といっても、様々な事項で異なる労働条件が示される場合があることがわかります。

求職者は、当然ながら求人票に書かれている内容は全て真実だと思い、それに基づいて採用面接を受けます。

採用後に労働条件が掲示されていたものとは違っていれば、求職者は被害を受けることになります。

職場を退職すればまた職探しをしなければならないため、不満を感じながらも泣き寝入りする人が多い点に問題があります。

私はかつて教育関係で働いていたため、新社会人になって就職をした生徒を多く知っています。

その中には、事前に聞いていたことと実際の職場環境に違いがあったという話をする生徒もいました。

求人案内に虚偽記載があったのかどうかはわかりませんでしたが、少なくとも事前に聞いた話と違ったということは事実のようでした。

このように、求人案内という目に見えた形のものでなくても、耳にしていた話と違うことはありがちなケースでしょう。

企業のコンプライアンスも改善が進んでいる

ただ、この点に関しても、現在では改善が進んでいると思われます。企業のコンプライアンスはよく話題にのぼるテーマです。

インターネットが発達した高度情報化社会の中で、口コミの影響力というものは大きな位置を占めています。

このような背景もあって、かつては黙認されていたようなことも、適当に済ますことはできなくなった背景があります。

労働環境の整備は、その社会がどの程度進化しているかを測る目安にもなります。

ここで注意すべき点は、今回の相談件数調査はあくまでハローワークを利用した人ということです。

ハローワークで求人詐欺に対する相談件数が減っていることは、社会全体としても減少傾向にあると一応判断していいでしょう。
しかし、サンプルとしてはやはり一部です。

実際に相談に至らなくても、求人案内の虚偽に遭遇した人は当然います。

全体の求職者を対象にアンケートを実施すれば、相当な求人詐欺まがいの件数が結果として出る可能性も考えられます。

一方で、経済状況が好転した時には人手不足が起こりがちです。

現在がまさにその状態ですが、人手不足の状況になれば求人詐欺のようなことが起こりがちになります。

企業は人手の確保に苦労しているため、より労働条件の良さを見せて求職者を集めようとするからです。

そのような背景から、求人における「誇大広告」のようなことも起こります。

求人状態の良好な現在において、全体として求人詐欺の件数が減っている事実が正しいとすれば、やはり職に対する人々のモラルが高まったと考えることができます。

記事に書かれている弁護士の言葉として、規制対象に対する問題点もあります。

職業安定法改正の改正では、求人サイトに対する規制はまだ不十分であるため、これから解決すべき課題でもあります。

状況に応じて法律を整備し、詳細にすることはもちろん大切です。
しかし、法律には抜け穴があることも事実です。

本質的な部分である事業者のモラルと、求職者の適切な状況判断が求められます。

求職詐欺のような事例にあった人がスムーズに相談できる窓口を拡充することも大切です。

今後もさらに法整備や制度整備が進んでいくものと思われます。

また、学校教育の場でも、正しい職場環境のあり方や労働について学ぶ機会を多くしていくことが、社会的な労働環境のモラルを高める意味でも重要な部分です。

この記事のライター

  • むらさん
  • 男性・51歳
  • 自営業

Career Growth 編集部

ニュース編集 担当

株式会社ショーケースと株式会社レーザービームが共同運営・提供しているCareer Growthの編集部提供コンテンツ。

主として第2新卒、20代前半から30代後半までを主とした、グローバルな仕事・就職・転職の情報を扱う。