兵庫県宝塚市が就職氷河期世代対象の採用倍率545倍|キャリアニュース

兵庫県宝塚市が就職氷河期世代対象の採用倍率545倍

兵庫県宝塚市が就職氷河期世代を対象に実施した職員試験には3人の採用枠に対して全国から1635人者応募が集まりました。倍率は実に545倍を超え、当初の想定を上回る応募数に驚きの声が上がっています。

これほどの応募者が殺到した事実が示しているのは就職氷河期世代に対する雇用環境の厳しさです。

就職氷河期世代の雇用環境が厳しいのは彼ら自身の責任ではありません。就職環境の悪化はバブル崩壊の後処理に手間取った社会の責任であり、彼らはそのしわ寄せを受けてしまったがために人生を大きく狂わされてしまった被害者です。

545倍市職員試験に氷河期挑む 兵庫・宝塚で正規採用目指し

ここに来て一転。6年ぶりに倒産増となる可能性が高まっている。

倒産件数は通年で200件に迫り、負債総額は200億円を超えるペースで推移している。慢性的なドライバー不足に加え、労務管理の厳格化など政策的な外部環境の変化に、業者のコスト管理が追い付いていないケースも多い。

燃料価格も上昇・高止まり傾向が続くなか、近年の仕事量の増大を背景に運賃の値上げなどでなんとか資金繰りをつけていた中小業者の疲弊感が鮮明化し始めている。
続きはー道路貨物運送の倒産、増加へ転じる可能性|Yahoo!ニュース

就職氷河期世代支援プログラムとは?内閣府発表の内容と活用方法

大卒の就職内定率は過去最高水準を達成、各業界で人手不足が深刻化

20年以上も苦しい状況が続く就職氷河期世代とは対照的に、新卒採用を中心に雇用環境の改善が進んでいます。

厚生労働省と文部科学省の発表によると大卒の就職内定率は2019年2月1日時点で91.9%と1997年3月卒を対象に内定率調査を開始して以来同時期としては過去最高の内定率が達成されています。

ほんの数年前までは景気の回復傾向は確認されつつも採用に関しては厳しい状況が続いてきたのが嘘のように新卒市場は売り手有利の状況になっています。

新卒採用がこれほど急速に回復した大きな理由は深刻化する人手不足の影響です。

デフレ不況時を脱出して以降、労働市場では人手不足が深刻化しています。

景気回復とともに業績を急回復させた企業も多いのですが、人手が思うように集まらないためにビジネスチャンスを逃している企業は少なくありません。

かつては応募をかければ人が殺到すると言われたほど冷え込んでいた労働市場ですが、現在はどの業界でも人手の確保が最大の経営課題となっています。

企業の怠慢と労働市場の急回復によリ発生した人手不足

人手不足の原因はひとつではありませんが大きな理由のひとつに企業の怠慢があることは揺るぎない事実です。

企業側は不況下において人手を使い捨てるような経営を実施していました。

支払う給料は最低賃金ぎりぎりレベルで労働条件も法律スレスレの厳しい環境という条件でも食を求める人達が採用に応募してくるのですから、企業としては人件費を投資として考えるはずがありません。

人的コストを削りに削って自社の利益に回した結果大幅な利益の実現を成し遂げた企業も多く、安価に使える人材が不況下の企業経営を支えたと言っても過言ではありません。

そのような圧倒的な買い手有利の労働市場において就職希望者は厳しい状況に晒され続けました。

優秀な人材であってもアルバイトに落ち続けるほど厳しい労働環境が続く中、多くの企業は自分たちにとって有利な労働環境にひたりきってしまいました。

企業の人事活動ではよりよい人材を確保するために相応の投資と努力が必要とされます。

優秀な人材を確保するために説明会やインターン制度を充実させたり、採用後の研修プログラムや教育システムを整備することで人材育成体制を確立したりといった手法を通じて優秀な人材の確保を実現するのが企業として本来あるべき姿です。

企業側に一方的に有利な特殊な雇用環境が長続きするはずもなく、案の定有利な採用環境にあぐらをかいていた企業の多くは急速に回復した採用市場に対応しきれず、深刻な人手不足と言うツケを支払う羽目になっています。

翻弄される氷河期世代

長引く不況とそれに伴う労働市場の混乱の影響をまともに受けたのが族に就職氷河期世代と呼ばれる現在30代半ば~40代半ばの世代です。

この年代はバブル崩壊により新卒採用が急激に冷え込んだことで卒業時の就職環境がかつてないほど厳しいものでした。

もっとも厳しかった2009年卒では大卒の就職内定率が0.47つまり2人に1人は内定が取れないほどで、現在の人手不足の状況からは考えられないほど社会の厳しさにされされたのが彼らです。

6大学卒の1流人材でも正規雇用がかなわず非正規で働く道を選ばざるをえないほど厳しい状況にあった就職氷河期世代はその後の労働市場においても苦労を負わされ続けます。

デフレ不況の影響により人材のかいた滝が横行する中で最も厳しい状況にさらされ続けたのも彼らでした。

どんなに努力しても非正規雇用では実績が待遇に反映されることは少なく、10年経験を積んだのに景気回復後に入社してきた新卒にあっさり待遇を抜かれてしまうケースも報告されています。

厳しい環境に心を病んでしまう事例が社会問題化しましたが、世間は基本的に就職氷河期世代に無関心な態度を貫き彼らの待遇が改善されることはありませんでした。

人手不足解決のカギは就職氷河期世代の活用にあり

就職氷河期世代は決して社会のお荷物ではありません。

就職氷河期世代の中には優秀な能力を持ちながらそれを生かせない仕事に甘んじているケースも多く、社会を支える人的資本として大きな可能性を秘めています。深刻化する人手不足を改善するカギは就職氷河期世代の活用にあります。

人手を確保したい企業と働きたくても仕事が見つからない就職氷河期世代のマッチングが実現すれば2つの問題は一気に改善するでしょう。

中途採用の推進や育成環境の整備など課題は少なくありませんが、外国人労働者を雇用するために必要な教育コストや環境整備費用に比べれば就職氷河期世代を雇用するほうがずっと安上がりで効率的です。

社会に翻弄され続けた彼らを救うのは社会の責任です。企業には採用のあり方を考えなおし眠れる労働資源である就職氷河期世代の積極的採用と有効活用が求められています。

この記事のライター

  • 亀井 徹
  • 男性・41歳
  • 社会課題研究家

兵庫県にある市の募集であるにもかかわらず、全国各地から応募

このニュースの概要は「就職氷河期世代」に限定した兵庫県宝塚市の正規職員採用試験で3人の募集に対し、1635人が受験し、競争倍率は545倍となってしまい、就職希望者からは転職の難しさなどの悲痛な声が上がっているというものです。

このニュースのポイントは兵庫県にある市の募集であるにもかかわらず、全国各地から応募があったという点です。市役所勤務であれば県外への転勤はほぼないため遠方であれば引越しも必要になりますし、家族や友人とも離れなければなりません。

しかし、それでも市役所に勤務したいという人が沢山いるのです。

何故なら就職氷河期の時期に正社員として就職できず、非正規社員として就職してしまった現在の30代半ばから40代半ばの人々の現状に問題があるからです。

通常第二新卒、20代であれば転職はしやすいです。求人募集においても「29歳まで」と対象年齢を制限している求人もよく見かけます。

しかし、「年齢の欄に記載なし」という求人は見かけても「40代半ばまで」などと書かれている求人を目にすることはほとんどありません。
大抵企業は経験・スキルが豊富な熟練者を募集するとき以外は若手を希望するからです。

年齢が若い方が仕事への吸収力も良く、また見た目が若ければミスをしても取引先に対して「新人だから」ということで許してもらいやすいです。

しかしこれが40代になってきますと許してもらいにくくなってきますし、万一上司として一緒に取引先へ謝りに行く人がその新人の40代の人よりも若ければ信用問題に発展し兼ねません。

人はその見た目年齢からも任せて大丈夫かどうかを判断しがちだからです。

もちろん年功序列が残っている会社であれば40代よりも20代の方が初任給を安くできるから人件費の抑制にもなると考え、同条件であれば20代を採用すると考えます。

だからこそ経験職の転職であれば別ですが、未経験や経験が少ない職種の転職は不利になりがちです。

そして、非正規社員だとこの「経験」というところがつまづきやすくなっています。

例えば派遣社員であれば契約書上の業務しかできなかったり、派遣期間も決まっているため責任のある業務を任せてもらいにくいというデメリットがあります。

まず派遣社員であれば現場責任者という立場は任せてもらえませんし、ある程度パターン化された業務を担うことが多いです。

そのため、「誰でも出来る業務」が多く経験が積めないということが生じます。

また非正規社員であれば職歴についてもつまづきやすくなります。
通常企業が履歴書を見るときに重要とするのが職歴の部分です。

どういった会社に勤めて、どのような仕事に従事していたのかも重要視しています。

しかしそれだけでなく、「一つの会社にどのくらい勤めていたのか」もかなり優先して見ています。
やはり会社を転々としてしまっていると忍耐力がないと判断されてしまったり、一つの会社に長く勤めることができない人と判断されてしまいます。

そのため、派遣社員や契約社員として勤務していると勤務期間が限られているため自然と職を転々としてしまいがちになり、結果職種の数が多くなりがちです。

就職氷河期世代は今の仕事に不満を抱えている

また、ニュースの記事の中で市役所への受験者が発した「今の仕事に不満を抱えているのでは」という言葉です。

就職氷河期の時であれば良い会社や仕事であればあるほど倍率が高くなってしまいます。

しかも就職氷河期のときは企業も採用人数を絞って採用枠を設けているケースが多いため、余計に採用されづらくなってしまいます。

その倍率により希望の会社や仕事に就けなかった人は、勤務内容や待遇について妥協して今の職場で働いている人もいます。

だからこそ不満を抱えやすくなり、転職してより良い環境の職場で働きたいと思ってしまうのは普通だと感じます。

そのため正社員として働いている人でも、より安定を求めて市役所で働きたいと考えている人は少なくないでしょう。

ではこれからも30代以降の転職活動は厳しいのかと言われるとそんなことはありません。

今はどこも人材不足なため特に外食産業や介護産業、その他中小企業で30代以降の人材でも採用されるチャンスがかなり増えつつあります。

若手の有力な人材は大手企業だったりより安定した職場に行きがちなため、中小企業では引き続き人材不足に陥りがちです。

また中小企業の経営者にとっては「あえて若い人じゃないほうが会社を辞めたいと言いださずに続けてもらいやすい」と考え、30代以降の年齢を積極的に採用する傾向もあります。

政府による正規雇用者を増加させるためのハローワークなどの対策も後押しになると感じます。

だからこそ特に経験スキルに自信がないという人に対しては今回の市役所の募集でもそうですが、チャンスは広がりつつあると感じます。
ただ状況というのはその場その場で大きく変わるため、チャンスを逃さないためにも常にアンテナを張り続けることが大事です。

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この記事のライター

  • kawa
  • 女性・31歳
  • 会社員

Career Growth 編集部

ニュース編集 担当

株式会社ショーケースと株式会社レーザービームが共同運営・提供しているCareer Growthの編集部提供コンテンツ。

主として第2新卒、20代前半から30代後半までを主とした、グローバルな仕事・就職・転職の情報を扱う。