「高校生から応募がなかった」7割弱 選考余地すらない企業多し|キャリアニュース

「高校生から応募がなかった」7割弱 選考余地すらない企業多し

地方新聞社のデーリー東北が、来年3月に卒業する高校生を対象とした企業の採用選考が16日、全国一斉に解禁されたことを受けまして、青森県内で高校生人材の確保に向けた取り組みを加速させていると報道しました。

産業界で深刻化する人手不足を背景に、高校生人材の獲得に早めに動き出している背景を解説していきます。

来春高卒者の採用選考解禁 人材の県外流出食い止めに躍起/青森・八戸

来年3月に卒業する高校生を対象とした企業の採用選考が16日、全国一斉に解禁された。

産業界で深刻化する人手不足を背景に、青森県内の高校生の求人倍率(7月末現在)は2.09倍と過去最高を更新。

県外就職の割合が高く、首都圏などへ若年層が流出しているのも特有の課題だ。生徒優位の「売り手市場」に拍車が掛かる中、県内でもスーパーのユニバース(八戸市)などが解禁初日から採用試験を実施。

各企業が“人手不足時代”に対応した新たな採用戦略を練りながら、地元の優秀な人材の確保に向けて動き出している。
続きはー来春高卒者の採用選考解禁 人材の県外流出食い止めに躍起/青森・八戸|デイリー東北

解禁初日から採用試験も、地元の優秀な人材をつなぎとめ

デーリー東北の報道によりますと、青森県内の高校生の求人倍率(7月末現在)は2・09倍と過去最高を更新したということです。しかし、青森県外に就職する学生の割合が高く、首都圏などへ若年層が流出しているのが県内の特有の課題として指摘しています。

また、企業の求人よりも学生の就職がしやすいといった学生優位の「売り手市場」に拍車がかかっている中で、青森県内では地元スーパーのユニバース(八戸市)などが解禁初日から採用試験を実施しているとのことです。

各企業が「人手不足時代」に対応した新たな採用戦略を練っているということです、企業の思惑としては、地元の優秀な人材をいかに早く確保できるかといったことで動き出しているということです。

全国的にはリーマンショック、東日本大震災後に低迷していた経済が、アベノミクス、日銀の金融緩和政策を皮切りに上昇し始めています。全国の雇用状況も徐々に改善されてきたといえるでしょう。

完全失業率も4%台から2%台へと下がり、労働力人口の減少傾向等の影響も受け、平成28年春ごろより青森県内の有効求人倍率が1倍を超えるに状況になっています。また、働き方改革等の新たな政策も動き出しており、今後数年間の人出不足感が続いていくことが予想されています。

その中で中小企業関係者で構成する商工会議所が調査した内容によりますと、60.4%の企業が不足していると回答しました。建設業では71.4%、小売業で61.3%、サービス業で60.9%、製造業では51.2%が人手が足りない状況といいます。

その中でも、建設業は全国的にもオリンピック、復興需要もあり、不足感が高く全国との差異はないといえるということです。サービス、小売と比較して製造業がやや低めの数値なっているのも、雇用人員判断D.I 等の数値と同じ状況となっていると指摘しています。

若手人材を獲得しても企業に合わないミスマッチが常態化

不足しているとしている企業の中には、即戦力や一定の経験を有した若手社員を求めている企業が多いのも特徴です。

次いで新規学卒者を求めている傾向にあります。中途社員として即戦力が必要としました。

しかし、新規学卒者のみを求めるとした企業は21.2%と中途採用のみを求める企業よりも低い数値となっているのも特徴の1つです。なるべく多様な人材を確保したいと考えていることがうかがえます。

ここで問題となってくるのが人員が充足できない理由としては「応募がなかった」67.1%に上ることです。

企業が募集をしても人がこない、人がこないから仕事が回らないといった悪循環が続いているということです。

また「応募はあるが求めていた人材ではなかった」といった回答も44.5%あります。さらに「入社したが定着しなかった」という回答も26.2%と企業が求める人材と若手人材を獲得しても企業に合わないミスマッチが常態化していることが明らかになっています。

募集はしているが応募がないという状況については、採用手法の問題が大きく関わっていると言えます。

また、応募があっても求める人材ではなかったというところにおいては、即戦力を求めすぎてピンポイントの募集をしすぎていることや、育成の手間が省ける若手を追い求めた結果、満足のいく結果とならなかったことが推察できます。

これは、入社したが定着しなかったというところにおいても、もちろん仕事内容や条件面等でのミスマッチという部分で定着しなかった部分も考えられますが、入社後の育成に対しての費用や時間の投資をしたくないという企業の思惑が見て取れる部分であるといえます。

企業が費用をかけず、即自社にとって有益な人材を欲することは決して悪いことではなく、至極当然ではありますが、今まではそれでなんとかなっていたと企業側としても、現状満足度の高い結果を生み出していない部分であり改善の余地があるといえます。

青森労働局の7月末現在の集計では、来春の高卒予定者で就職を希望する3215人(前年同月比86人減)のうち、県内就職の希望者は2025人(49人減)にとどまります。これに対し、県内の求人数は4225人(52人減)で、求人倍率は2・09倍(0・03ポイント増)に上り人手不足悪化が起きています。

青森県内の特徴としては首都圏などへの県外就職が加速しているのが要因としてあげられます。

文部科学省の学校基本調査(速報値)によりますと、今年3月に高校を卒業して就職した人のうち、県外就職の割合は45・6%を占めました。

この数値は全国で最も高い値になります。青森県内は高卒採用が中心の企業が多いため、「県外流出は地域経済に多大な影響を及ぼしている」と同紙は分析しています。

こうした状況を踏まえて、地元企業は試行錯誤を続けながら人材確保を続けています。以前は首都圏の企業に比べて遅れが目立った求人票の提出やPR活動を早め、企業見学などを通して生徒や学校にアピールするなど「働きやすさ」などをPRするところも出ているということです。

企業の人事担当者は地元企業の事業が十分に浸透していないことを嘆いています。「企業と生徒のやり取りだけでなく、保護者や学校、行政も一緒に情報共有し、地元就職を図る方策を考えるべきだ」との意見もあるということです。

その中で多様な働き方への対応策も強化する企業も出てきています。従業員が希望する地域で就労できる「限定社員制度」を展開するなど働き方に柔軟性を持たせることをしています。この他、新卒者の初任給を2千円引き上げるなどして採用力の強化を図っている企業もあります。

いかがでしたか。

近年多くの企業が高卒採用に力を入れていることが理解していただけたのではないでしょうか。しかし、高卒採用には、細かいルールが決められているのも事実で、今回取り上げた青森県では首都圏への人材流出が顕著になっており、企業としてさまざまな取り組みを進めています。

そのため、高校卒業後にそのまま就職、または卒業後フリーターなどになった後就職しようと思っている方は、採用に関するルールを知っておくことが大切になります。これから高校生の採用がうまくいき、多くの若い人材が社会で活躍してもらうことを願っています。

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この記事のライター

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