林業の危機・若者の就労が増える施策を優先させよ|キャリアニュース

林業への若者の就労が増える施策を優先させよ

「林業を担う人材の育成につなげようと、愛媛森林管理署がインターンシップ(就業体験)を受け入れている。愛媛大農学部3年の学生5人が参加し、28日は久万高原町直瀬の下直瀬ふれあい館で、林業現場で活用される小型無人機「ドローン」の操作を体験した。」と報道しました。

森林管理署でインターンシップ 愛媛大生、ドローン操作体験

【就業意欲喚起に活用】
 林業を担う人材の育成につなげようと、愛媛森林管理署がインターンシップ(就業体験)を受け入れている。愛媛大農学部3年の学生5人が参加し、28日は久万高原町直瀬の下直瀬ふれあい館で、林業現場で活用される小型無人機「ドローン」の操作を体験した。
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林業現場で活用が期待されるドローン技術を身近に感じてもらう取り組み

世の中には、さまざまなインターン(就業体験)を行う企業が増えています。

公務員(官公庁)の業界でも、優秀な人材を獲得するためにさまざまな取り組みを行っています。

愛媛森林管理署では、林業人材の育成と人が入れない林業現場で活用が期待されるドローン技術を身近に感じてもらう取り組みを進めています。

そこで、学生のインターン状況と林業現場での今後のドローンの活用について解説したいと思います。

2018年10月の経団連の就活ルールの廃止発言があって以降、現在は政府主導で新卒採用の方法について議論を進めています。

その一つの方針として就職活動に採用直結インターンの禁止という新たなルールが課される可能性が出てきました。

そもそもインターンシップは学生が就業前に企業などで実際の就業体験を通じて業務理解、企業理解を促す狙いでこれまでも行われていたことですが、なぜ『採用直結型』として切り分けて禁止される対象となったのでしょうか。

また、これから就活を行う学生たちはどのようにインターンシップと向き合っていくべきでしょうか。まずは、現在のインターンシップ事情を踏まえながら考えていきます。

ここでまず近年インターンシップ市場がどのように変化してきたのかみていきましょう。

インターンシップに参加する際はリクナビやマイナビが運営するインターンシップサイトに登録することが一般的です。

サイトに掲載されている企業の中から行きたい企業を探してエントリーする方式ですが、その掲載企業数は年々増加しています。

2019卒リクナビインターンシップサイトの掲載は8620社(6月時点)でしたが、2020卒では10180社まで掲載数が伸びている状況です。インターンシップを開催する企業が増えていることがうかがえます。

またインターンシップに参加する学生も増加傾向にあります。マイナビのインターンシップに関する調査によれば、15年卒の学生のインターンシップ参加者数平均は1.9社でしたが、3年経った18年卒の学生では3.0社と増加しています。

参加率においても55.5%(15年卒)から72.8%(18年卒)となっています。学生の7割以上がインターンに参加している現状なのです。

次に学生の視点ではインターンシップはどのように映っているのか考えてみます。マイナビのインターンシップ調査によりますと、インターンシップに参加する目的の上位5位は次の通りとなります。

マイナビのインターンシップ調査

1位「特定の企業のことをよく知るため」
2位「自分が何をやりたいのかを見つけるため」
3位「志望企業や志望業界で働くことを経験するため」
4位「仕事に対する自分の適性を知るため」
5位「就職活動に有利だと考えたため」

「就職活動に有利だと考えたため」という直接的な目的が上位を占めています。

次に学生が考える参加しやすいと思うインターンシップの期間についてみますと『1日』が文系学生を中心に年々上昇しており、53.9%と半数を超えています。

ちなみに『1週間以上』は12.3%にとどまります。

インターンの一番の目的は入社後のギャップを減らすことです。第一志望の企業が中長期のインターンを行っている場合は参加し、より深い情報を探ることは理にかなっていると言えます。

一方でまだ興味レベルの企業であれば、短期のインターン(会社説明会方式等)を渡り歩いて、興味が深まる企業を探してみることはプラスになります。

ドローンは遊び目的だけでなく、産業においても活用されています。特にドローンによる空撮映像などは、日常生活のなかで目にする機会も多くなっています。

撮影以外にも、ドローンはさまざまな分野で活躍しています。農業やインフラ点検などドローンを活用している事例があります。

林業は、ほかの産業と比べても死傷事故の発生率が非常に高い産業

林業の抱える問題点は、日本の国土における森林面積は実に7割を占めており、この豊富な森林資源を活用する林業はなくてはならない存在だからです。

多くの産業が抱える人手不足という問題は、林業においても無視できません。少子高齢化が進んでいることもあり、新規就労者が少ないのが現状です。

新しい人材が参入してこないことにより、林業従事者全体が高齢化してしまうという問題もあります。林業には肉体を酷使する仕事もありますので、高齢者ばかりになってしまうのは深刻な問題です。

林業は、ほかの産業と比べても死傷事故の発生率が非常に高い産業です。

林野庁によると、林業における平成29年の1年間あたりの死傷者数は1,000人あたり32.9人におよび、鉱業7.0人や建設業4.5人という数字と比べてもかなり多い状況です。

近年、国産木材の価格は下がり続けています。また、国産木材の需要も低迷を続けています。これには、大きく2つの原因があります。

1つは木材そのものの需要低迷です。たとえば以前は木材が多く使われていた建築業では、現在コンクリートなどが主流になっています。

もう1つは安価な輸入木材の存在です。日本における木材の自給率はわずか2~3割ほどにすぎず、これが国産木材の需要低迷につながっていると考えられます。

人手不足や木材価格の低迷などの問題をなんとかするためにも、林業をより効率的におこなう方法の確立は急務です。そこで現在注目を集めているのが、林業でのドローン利用なのです。

林業でのドローンの利用方法は、主に山中の木材の量などを調査することです。従来の林業では人間の目視によっておこなわれていましたが、その情報の精度が低いという問題がありました。

ある山からどのくらいの木材を得ることができるか正確に把握できなければ、収穫量などを予測することはできません。

しかし、ドローンを使って調査をすることで、山の正確なデータを得ることができます。さらに、ドローンは人間よりも短時間で調査をおこなうことができるというメリットもあります。ドローンなどによって林業をデータ化していくこういった試みを、スマート精密林業と呼ぶこともあります。

ドローンの活用法は調査だけではありません。たとえば林業では離れた場所間でリードケーブルというものを張る必要がありますが、ドローンを使うことで簡単にケーブルを輸送することができます。

また、林業にドローンを使うことは、死傷事故を減らすことにもつながるでしょう。危険の多い業務を人間からドローンに置き換えていくことで、より安全な林業を実現することも夢ではありません。

林業は日本において非常に重要な産業ですが、現状多くの問題を抱えています。そのため、林業にドローンを利用することで、より効率的に林業を進めていくことが期待されています。

林業でのドローンの仕事は主に調査です。ドローンによって山や森の3Dデータを取得することで、木材の量をしっかりと把握することができます。

林業にドローンを導入するためには、しっかりとした法知識や操縦技術を身につけなければいけません。そのために、森林管理署などの行政機関が新たな人材獲得に向け操作体験を行ったのです。今後もこのような取り組みは増えていくのではないでしょうか。

この記事のライター

  • JA
  • 女性・41歳
  • ウェブライター

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