受け入れの制限を設ける介護施設も、人材不足が深刻|キャリアニュース

転職をする時に労働条件ばかり気にしていると思わぬ落とし穴

人手不足が叫ばれる介護分野のニュースです。特別養護老人ホームの過半数が新卒採用がないという状態になっていて、いかに人材が不足しているかがわかります。

施設は十分でありながら人手不足で受け入れの制限を設ける介護施設なども存在し、いかに人材不足が深刻な状況かがわかります。

人手不足の背景の一つが、介護分野は給料が安いという点です。介護に携わる人の待遇改善は急務で、処遇改善のための特別加算が登場し、平均月収が30万円を超えたというニュースも飛び出しています。

参考:介護職の平均月収、ついに30万円台超え 処遇改善加算の影響で

一方で、処遇改善加算を施設が受け取るためには手続きが必要で、8.9%の事業所が加算を受け取っていないという実体も浮き彫りになっています。

「新卒採用なし」過半数 特養の人材不足が深刻化(WAM調査)

2019年3月時点で全国の特別養護老人ホームの73%が人材不足に陥っていることが8月21日、福祉医療機構(WAM)の「18年度介護人材に関する調査」で分かった。

 「人材不足」との回答は16年度47%、17年度64%と年々深刻化している。

 調査は19年3~5月、3561の特養を対象に行った(有効回答率24%)。施設形態は従来型40%、個室ユニット型46%、一部個室ユニット型14%。
続きはー「新卒採用なし」過半数 特養の人材不足が深刻化(WAM調査)|Yahoo!ニュース

介護関連の人材不足は深刻なのに、入所希望者は増加の一途

施設による差が存在すること、平均が30万円を超えたとはいえ、一般的な仕事と比較してキャリアプランなどが想像しにくいのもネックです。

介護の仕事がどのようなものか想像できる若者は少なく、身近に感じらるようになるのは年齢が高くなってからということが珍しくないからです。

人手不足から、リストラにあった人材などが介護職に転職をするなど、平均年齢があがる要因も存在します。若手の人材確保は介護業界の重大な課題の一つになっていて、さまざまな取り組みが行われているのです。

実際に学校訪問や資格取得のための実習受け入れなどで人材確保に成功した例などもあり、最初に提示したニュースでも触れられています。

人材紹介会社などから人を紹介して貰って採用が進むこともありますが、手数料の平均が208万円であったなどリアルな数字も取ってみることができます。

このニュースを介護業界にだけ限ってみるのは危険で、人材不足が深刻化している業界は同じような課題があることに理解が必要です。

働く側も働く施設などの環境で大きく待遇が代わる可能性があり、人手不足の現場であっても転職をためらわない人が珍しくないことを理解する必要があります。

自分にメリットがない場所では働く意味を感じられないと感じる人が珍しくないからこそ、どのように人材を確保するか、人材確保のための取り組みを行っている企業を探すかが重要なのです。

ポイントになるのが企業側の都合と、労働者側の都合に大きな差があることです。介護施設などの場合は施設を移動させることが困難です。

しかし、労働者側は転職や引越しで働く場所を選ぶことが可能なため、地域に縛られる必要がありません。

人口が少ない地域では貴重な人材をいかに確保するのかという競争が激化しているため、他の地域との給与水準などと常に比較されることになるのです。

入所の制限などを行えば利益率が低下する恐れもあるため、人材紹介会社に手数料を払っても人材を確保するなど工夫が必要になります。

補助金などは積極的に利用できる状態にし、経営の効率化や人が集まる環境を作る意識を持たなければ人材不足は加速する恐れがあるのです。

労働者側は引越しや転職を視野に入れれば選択肢が一気に広がります。実際に生活のためにより仕事の多い場所に出かけることは珍しくなく、東京などの大都市に人口が集中する理由にもなっています。

介護職一つとっても、施設に勤めるだけでなく訪問介護で働くといった選択肢もでてきます。常に自分の選択肢を増やすほか、資格取得などのキャリアアップができるかもチェックしながら働くのが基本です。

採用コストの感覚も見直していく必要があります。ミスマッチがおきれば短期間で人が辞める恐れがあるため、新人採用も含めてコストや手間をかけて当たり前の時代が来ています。

新人育成などの環境を整えていなければ、人がすぐ出て行く、あるいは応募者が出ない可能性などもでてきます。

人材流出を防ぐために強硬な姿勢をとった結果ブラック認定されてしまったり、企業などのイメージが傷つくことも珍しくなくなっているため、総合的なリスクを考えて動く必要があるのです。

副業解禁や労働時間の短縮などで人材を確保

一方で、副業解禁や労働時間の短縮などで人材を確保していく方法もあります。

一つの仕事で収入を安定して得ることが難しい人や、家族の面倒を見る必要があるなど引越しが難しい人の需要を取り込めば新しい人材を確保できる可能性があるのです。

また、キャリアプランを明示することも大切です。介護業界ではどのようなキャリアプランで収入を増やせるのか、どんな選択肢が増えるのかといった提示をすることが一般的になりつつあります。

処遇改善加算を受けるために必要な内容でもありますが、実際に仕事をする人が自分の会社や職場でどのように出世ができるのか、収入が増えていくのか想像できないことがモチベーションの低下などに繋がっていることは多いからです。

資格の取得などのメリットを積極的に提示するほか、収入や役職に繋がる情報を開示し、透明性を高めることも人材確保に重要な要素です。

企業側は転職や就職を目指す人に大まかな流れを提示できることが大切になります。

就職や転職を目指す側は明確な提示ができる企業を選択する、キャリア相談の窓口があるかをチェックすることも大切なので、お互いのマッチングの鍵にもなっているのです。

この記事のライター

  • しらたま
  • 男性・37歳
  • フリーライター

Career Growth 編集部

ニュース編集 担当

株式会社ショーケースと株式会社レーザービームが共同運営・提供しているCareer Growthの編集部提供コンテンツ。

主として第2新卒、20代前半から30代後半までを主とした、グローバルな仕事・就職・転職の情報を扱う。