2025年介護職34万人不足。外国人受け入れ拡大へ|キャリアニュース

2025年介護職34万人不足。外国人受け入れ拡大へ

「国家資格の介護福祉士を養成する専門学校や大学に4月に入学した外国人留学生数は、初の2千人台となる2037人に上り、昨年から倍増したことが3日、公益社団法人「日本介護福祉士養成施設協会」(東京)の調査で分かった。日本人を含む全体の入学者数は6982人で3割近くを外国人が占めた。日本人は減少傾向が続く。」

現在、深刻な人手不足が叫ばれている介護業界。新たに人を募集してもこない人材不足が問題となっています。

外国人留学生で介護職に就いているというケースが急増しています。共同通信社の9月3日の配信記事では、介護留学生が増えているとの報道がありました。

そこで、介護職に外国人留学生が増えた背景には、どのような実情があるのか解説していきます。

介護留学生、初の2千人超 養成校入学、1年で倍増

 国家資格の介護福祉士を養成する専門学校や大学に4月に入学した外国人留学生数は、初の2千人台となる2037人に上り、昨年から倍増したことが3日、公益社団法人「日本介護福祉士養成施設協会」(東京)の調査で分かった。

日本人を含む全体の入学者数は6982人で3割近くを外国人が占めた。日本人は減少傾向が続く。

 団塊世代全員が75歳以上の後期高齢者となる2025年には介護職約34万人が不足すると見込んでおり、政府は外国人労働者の受け入れ拡大政策を推進。

その一環で17年9月に「介護」の在留資格が始まり、留学生が介護福祉士の資格を取得すれば日本で働けるようになった。
続きはー介護留学生、初の2千人超 養成校入学、1年で倍増|共同ニュース

「介護技能実習制度」、「経済連携協定(EPA)」、「介護留学制度」の3つの枠組み

国の試算によりますと、団塊世代全員が75歳以上の後期高齢者となる2025年には介護職約34万人が不足すると見込んでいます。新たな働き手として政府は外国人労働者の受け入れ拡大政策を推進しています。

その一環で2017年9月に「介護」の在留資格が始まり、留学生が介護福祉士の資格を取得すれば日本で働けるようになりました。

その中で、外国人労働者を受け入れる制度の一つに「介護留学生」があります。

介護福祉士養成学校等に入学後、介護や日本語の勉強と介護施設でのアルバイトを両立しながら、卒業時に介護福祉士を取得することが目的です。
介護留学生は現在、増加傾向にあります。

日本の介護職は仕事の負担の割には賃金が比較的低く、働き手が不足しているのが現状なので、介護留学生の増加は業界・国にとってもメリットがあるといえます。

介護で働く外国人留学生である「介護留学生」が急増した背景には、介護福祉士養成の専門学校や大学に留学生が増えているためです。

2018年の調査で日本人を含む全入学者の内、6人に1人の割合で外国人が占めているというデータが出されました。

なぜ、外国人留学生が増えているのでしょうか。介護施設で働ける外国人の制度から考えてみることにします。

現在外国人が日本で介護職として働くには、「介護技能実習制度」、「経済連携協定(EPA)」、「介護留学制度」の3つの枠組みを選択し働くことができます。

「介護技能実習制度」は、日本で介護技能や知識を習得し、母国へ持ち帰るという事が目的です。

入国時には一定の日本語能力が必要で就労できる施設形態には制限があります。また、在留期間も原則3年、最長で5年という点が、外国人・受け入れ施設ともにデメリットになっているという指摘もあります。

「経済連携協定(EPA)」は、特定の国や地域と経済に関するパートナーシップを結び、経済交流・連携強化をすることを目的としています。

介護分野では、日本の介護施設で就労・研修をしながら介護福祉士を取得することが目的で、介護福祉士を取得すれば在留資格が無制限で更新可能になりました。

しかし、介護分野の「経済連携協定(EPA)」を締結している国は、ベトナム・フィリピン・インドネシアの3か国のみに限られ、単年度ごとの受け入れ人数も決まっているため人数は増えにくいのが現状です。

「介護留学制度」は、先に述べた通り、日本の介護福祉士養成施設・専門学校を修了・卒業して介護福祉士を取得することが目的です。介護福祉士となり、就職することができれば、在留資格が「留学」から「介護」へ変更でき、在留資格が無制限に更新することが可能です。

「介護留学制度」では入国時の日本語能力のハードルも低く、入国後も日本語学校で1年、介護福祉士養成施設で2年は勉強することで、日本語や文化にも慣れることが出来、介護福祉士を取得し、就職することで、長期間日本で働くことができます。そういった背景が急増につながっていると言えます。

公益財団法人介護労働安定センターの平成26年度介護労働実態調査結果よりますと、介護福祉士養成の専門学校や大学の外国人志望者は、増加傾向にある一方、日本人志望者は減少傾向にあります。

その背景には、介護業界の給与水準の低さや過酷な労働環境といった情報により「介護職に対するネガティブなイメージ」が定着していることが大きな要因といえます。

しかし、近年は介護報酬改定などにより給与面の待遇が徐々に改善され、2019年10月からは、勤続10年以上のベテラン介護福祉士を主な対象とした大幅な処遇改善を実施するなど、長期に安定して働ける環境の整備が進められています。

また労働時間も正規職員では約48%、非正規職員では約69%の人が、残業なしという統計が発表されており、必ずしも労働環境が劣悪というわけではないことが証明されています。

介護職に外国人留学生が増えた要因として、外国人が働ける制度と日本人志望者の減少について紹介しました。

日本語の習得が外国人労働者の大きな課題ですが、日本人と一緒に勉強できる環境の介護留学生であれば、日本語能力の向上も期待でき、介護福祉士試験の合格にも近づくと考えられています。

こうした介護留学生が、減少する日本人志望者の穴埋めをし、介護業界の人手不足問題の解消に貢献してもらえるようになれば日本としての介護問題の解消につながるのではないでしょうか。

この記事のライター

  • うさぎ
  • 女性・41歳
  • ライター

Career Growth 編集部

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株式会社ショーケースと株式会社レーザービームが共同運営・提供しているCareer Growthの編集部提供コンテンツ。

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