就職率は高止まり。希望の職に就けているかへ視点変化|キャリアニュース

就職率は高止まり。希望の職に就けているかへ視点変化

今春に大学を卒業した人のうち、就職した人の割合が約8割近くになり、前年度に比べると約44万人増えています。

また、就職した人のうち正規雇用や自営業などの仕事に就いた人は、前年度から約43万人増えていると調査結果が出たとのことです。

内容からみると、かなり就職については前向きな結果になっていると言えます。

今春大卒者、78%が就職 9年連続で上昇、学校調査

今春に大学の学部を卒業した57万2640人のうち、就職者の占める割合は78.0%で、前年度比0.9ポイント増の44万6887人だったことが8日、文部科学省の2019年度学校基本調査(速報値)で分かった。卒業生に占める割合は、9年連続で上昇した。

 就職者のうち正規雇用や自営業など期間の定めのない仕事に就いた人は、前年度から1万1876人増の43万964人で、75.3%を占めた。文科省の担当者は「高水準の求人倍率を反映しているのではないか」と話した。

 就職者以外の主な内訳は「大学院や海外の大学などに進学」が6万5351人で、割合は11.4%だった。
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空前の就職率・人材難でも・・・

約10年前のリーマンショックによる就職氷河期での大学生の就職率が約6割程度だったことに比べると着実に仕事に就ける人数が上昇していますし、年々就職率は右肩上がりになっています。

もちろん上記の就職していない2割の中には大学院へ進学した者やその他就職以外の選択をした者が含まれているためそこから考察すると、就職を希望した者が実際に就職できた割合はかなり高いものといえるでしょう。

ただしこのニュースのポイントとして挙げられるのは就職率という点です。

この就職率には正規雇用だけでなく契約社員などの非正規雇用での就職も含まれます。

つまり、大学を卒業して新卒の枠で入社するにもかかわらず、非正規雇用での就職となってしまう人もいるということです。

もちろん自ら目標を掲げて非正規雇用で就職する人は良いのですが、中には正規雇用での就職を目指すも叶わずに非正規雇用で就職する人も存在します。

特に国公立大学や有名私立大学であればネームバリューもあり、その大学へ進学した努力が認められて企業からの内定を得やすいですが、無名に近い大学では志望企業がある場合に書類選考や面接でしっかり自分をアピールするか、有力なネットワークを駆使して内定を得る等、努力が必要になってきます。

もしくは人気から逸れた業界や企業へ応募をするという人もいます。

特に大手企業になってくると毎年就職活動の時期は何千とエントリーシートや履歴書が送られてくるため詳細な内容を確認しきれず、学歴が一種のフィルターとなるケースも多いです。

だからこそ最近ニュースでも内定を複数得ている就活生もいれば、大学4年の秋口になっても内定ゼロの就活生も出てくるのです。

そのため就職活動をずっとしていたけれども卒業間近になっても内定を得られずに、非正規雇用という形で就職する人も出てくることになります。

そして問題がその正規雇用や自営業など、期間の定めのない就職をした人が全体の約75%ということです。
つまり、約25%は契約社員や派遣社員のような期間が定められている雇用形態で就職したということです。

なぜ契約社員や派遣社員が問題かと言いますと、期間と労働条件が正規雇用と大きく変わってきます。

まず契約社員も派遣社員も正規雇用と違って労働期間が1年更新や最大5年までのように、定められています。
つまり、その期間を過ぎてしまうと契約満了となり雇用契約終了となってしまう可能性が高いのです。

また、契約社員や派遣社員であれば業務内容についても正規雇用と比べると限定的であったり身につけれるスキルが低いというリスクもあります。

そして派遣社員として例え大手企業で働いていたとしても、次の就職先を探すときに履歴書にはその大手企業の名前は書けないため次の転職活動においてもアピールが十分にできない可能性もあります。

正規雇用と非正規雇用の差

労働条件についても正規雇用と非正規雇用では差があります。

ボーナスや福利厚生はもちろん、退職金も非正規雇用では支給されないケースがほとんどであるため生涯において稼げる金額が正規雇用で採用されるか非正規雇用で採用されるかによって大きく変わってきます。

そのため非正規雇用で就職するのはリスクが高くなってくるのです。

しかし、あえて夢のために非正規雇用を選択する人も一定数います。例えばエアライン業界では非正規雇用での採用が多いです。

また、一般的な業界でも非正規雇用で採用して一定期間問題なければ正規雇用へと転換するという企業もあります。

25%が正規雇用に就けずに非正規雇用へ妥協して就職したと悲観的にだけ捉えるのではなく、その25%の中にもどのような動機や経緯があったのかを視野を広げてみることも大切だと言えます。

有効求人倍率から判断しても就職希望者に対して一定数の求人があると、このニュースからも判断できますし、就職を希望すれば高い水準で正規雇用に就いている人がいるというのも言えます。

ただしこのニュースを見て正規雇用の割合が高いからといって油断は禁物です。
あくまでこの数字については大学を卒業した者が就職した割合が約8割だったというもので、希望業種や希望業界、志望企業に就職できた割合を示していないからです。

個別の経済的な状況から就職しなければいけないからと希望を諦めて妥協して就職したという人も含まれている可能性があるため、これで経済が良くなっているからですとか、売り手市場だからと安心するわけではなく、しっかり現状を把握した上で個々で判断するのが大事だと言えると思います。

この記事のライター

  • KAWA
  • 女性・31歳
  • 会社員

Career Growth 編集部

ニュース編集 担当

株式会社ショーケースと株式会社レーザービームが共同運営・提供しているCareer Growthの編集部提供コンテンツ。

主として第2新卒、20代前半から30代後半までを主とした、グローバルな仕事・就職・転職の情報を扱う。