徹底攻略|就活・転職の個人面接で合格を勝ち取るための30の手順

就職・転職活動の最終段階として行われる面接は、企業や団体のシステム・方針に応じて1次から3次(場合によっては4次や5次)まで行われます。
面接は誰もが緊張するものですが、特に面接官と対面して行われる個人面接は注意しておきたい手順やポイントがいくつかあります。
ここでは、個人面接で意識しておきたいポイントを3つのカテゴリーに分けて詳しく紹介します。
Point1:面接時の身だしなみや服装
面接時の服装は上下スーツか、もしくはジャケットスタイルなどが基本です。
「カジュアルな服装でお越しください」「私服で結構です」と案内されても、Tシャツやジーンズなどのラフすぎる服装は避けましょう。
その他、守っておきたいポイントを以下に紹介します。
面接時の身だしなみや服装
- 清潔な服装で出かけよう
- ほつれ・キズ・シワがないかチェック
- 業界・業種に合った服装を
- メイクや香水のつけすぎはNG
- ダーク系の色でまとめると無難な印象に
- 携帯電話の充電と設定
- 履きやすい靴を選ぼう
- 大きめで持ちやすいバッグがマスト
- 持ち物を揃えてチェック
- 社会人らしさを意識する
1. 清潔な服装で出かけよう
服装も含め、全体的に「清潔感」を重視しましょう。男性の場合長すぎる髪の毛はNG。女性もロングヘアは後ろでひとつにまとめると好印象です。
服や髪の毛にホコリ・フケ・その他の汚れが付着していないかチェックし、クリーニングや洗濯をした服を着ていきましょう。
2. ほつれ・キズ・シワがないかチェック
服にほつれがある場合は面接当日前までに早めの補修を。キズやシワなども直せる範囲で直しておきましょう。
面接当日にスーツを着る場合、ボタンが外れることのないよう前日までにボタン付けをしておくなど、チェックを忘れずに。
3. 業界・業種に合った服装を
面接ではその人の人となりが見られると同時に、業界や企業に向いているかもチェックされます。基本的にそれぞれの業界に合った服装を心がけましょう。
キャビンアテンダントなど、業種によっては髪型や服装規定がある場合もありますので、それに準じた格好や髪型を遵守する必要があります。
4. メイクや香水のつけすぎはNG
派手なメイクや香水のつけすぎは、身だしなみの度を超えたような印象を与えます。
自信をつけたい、気合を入れたいといった気持ちはもっともなのですが、好印象を与えるためにはまず第一に清潔感、着飾るのはほどほどに抑えたいところ。
ただし、眉毛が薄い(ない)方はきれいに描いておくだけで表情が整い、印象が良くなります。メイクが落ちると困る部分はコート剤を塗っておきましょう。
5. ダーク系の色でまとめると無難な印象に
スーツや私服は、原色や柄物の取り入れすぎは避けてダーク系でまとめると無難になります。(スーツの下に着るシャツは白で問題ありません)
私服の場合はトップスが淡い色でもジャケットを黒や紺色、チャコールグレーなどにするとかっちりとした雰囲気が出ます。
さらに、全体のコーディネートがちぐはぐにならないようにまとめると好印象です。
6. 携帯電話の充電と設定
面接会場とのやり取りや万が一の連絡に使える携帯電話は、当日朝までにしっかりと充電を。難しい場合はモバイルバッテリーを持参すると安心です。
面接中は電源を切り、面接の前後もできればOFFにしておきましょう。難しい場合はバイブレーション音が響かないよう、サイレントモードにしておきましょう。
7. 履きやすい靴を選ぼう
歩いていて靴ずれを起こさないように、足のサイズに合わない靴・厚底・ハイヒール・その他歩きづらい靴は避け、必ず歩きやすい靴を選びましょう。
「靴を汚したくないから」と思って面接当日におろしてしまうと、かかと部分が硬いために靴ずれが起きる場合があります。
できれば前日までに何度か靴を履きならし、柔らかくしてから履くことをおすすめします。
8. 大きめで持ちやすいバッグがマスト
資料を受け取る可能性があるため、A4サイズのバッグは必ず持参しましょう。置き忘れを防ぐために、ショルダータイプのバッグが安心です。
9. 持ち物を揃えてチェック
財布やICカード、携帯電話を含め、持ち物は前日までにすべて揃えておきましょう。
忘れやすい場合はメモなどに持ち物を書いて、当日の朝にチェックを付けていくと忘れにくくなります。
当日に慌てないために、靴ずれ用の絆創膏や飲み物なども準備しておくと安心。コンビニに駆け込む時間が省けるので、時間と気持ちに余裕がもてるようになります。
10. 社会人らしさを意識する
髪型・メイク・服装・持ち物など、面接官の目に触れる部分はすべて社会人らしさを意識しましょう。
姿勢や言葉遣いなども含めて、総合的に社会人らしさが求められます。
Point2:面接時のルール
面接会場に到着したら、いよいよ面接官とのやり取りに入ります。慣れてくれば緊張感はなくなっていくので、自分の強みをアピールしやすくなります。
以下のポイントに注意し、面接に臨みましょう。
面接時の決まりごと
- 呼ばれてから部屋に入る
- 掛け声とノックを忘れずに
- 勝手にイスに座るのはNG
- はいの返事を意識する
- 相手の目を見て話す
- 話すときの姿勢に注意
- 普段のクセにも要注意
- 緊張していても問題なし!
- 最後まで誠実に応対する
- 挨拶はしっかりと行う
11. 呼ばれてから部屋に入る
面接中は自己判断はNG。すべて面接官の指示に従い、ルールに則って進行しなければなりません。
前の人が部屋から出てくるタイミングで、間違って入室してしまわないように要注意。必ず名前を呼ばれてから部屋に入りましょう。
緊張している時ほど、普段のくせが出てしまうものです。前の人との入れ替わりですばやく入室…とならないように、「○○さん」「次の方」と呼ばれてから返事をし、ノックの後入室を。
12. 掛け声とノックを忘れずに
入室前には必ずノックをし、中からの返事を聞きます。返事が聞こえたら「失礼します」と言ってからドアを開け、ドアの前で礼をします。
いわば面接の前の作法のようなものですが、入社してからもこの対応は基本となりますので、早めに覚えておいて損はありません。
万が一ノックや掛け声を忘れてしまったら「失礼致しました」と言って面接官の指示に従えば問題ありませんので、そのままイスに向かいましょう。
13. 勝手にイスに座るのはNG
何も指示されていない状態でイスに座るのは、横柄な印象を与えるためNGです。
特に営業職や接客業などでは取引先やお客様との対応が多くなるため、自動的にイスに座るくせがある方は早めに改めておきましょう。
「どうぞ」「お座りください」「おかけください」と言われた場合にのみ、はいと答えて着席するようにします。
14. はいの返事を意識する
基本的な受け答えである「はい」の返事は、ビジネスシーンでは非常に重視されます。面接も例外ではなく、面接官や会場のスタッフ、社員の指示には「はい」と答えましょう。
名前を呼ばれたり、何かを勧められたりした時、または差し入れなど気遣いをしてもらった時も「はい」の後に「ありがとうございます」を付けるなど、返事をベースにして受け答えをすると好印象です。
15. 相手の目を見て話す
面接中は面接官やスタッフの顔、特に目を見て話すのが基本です。
目を合わせることが苦手な方もいるかもしれませんが、伝えたいことを話すときだけでも目を見つめるようにしましょう。
逆にいえば、目を見て話すだけで伝えたいことや意志が伝わりやすくなるので、面接官は「この人はこんなに強い思いがあるんだな」と気持ちを受け取りやすくなります。
16. 話すときの姿勢に注意
話をするときは前かがみやのけぞった姿勢はNG。普段のくせで足や腕を組むポーズにも注意しましょう。まっすぐ座り、足は揃えて相手と正しく対面するようにします。
営業職や接客業のように、人と接する機会が多い仕事は座っているときの姿勢も非常に重要なので、面接の段階から予行演習をするつもりで姿勢を正すようにしましょう。
17. 普段のクセにも要注意
姿勢や目線の他にも、頷きすぎ・無表情・大声や小声など普段のクセにも要注意。
「やりすぎ」は大げさな印象を与えるので、受け答えにおかしな点がないか確認しておくと安心です。
就職・転職サイトや学校などで模擬面接を受けるときに、クセを指摘してもらい矯正しておくと本番で力を発揮できます。
18. 緊張していても問題なし!
基本的に面接は誰でも緊張するものです。面接官もそれなりに緊張しており、お互いにぎこちない雰囲気の中で質問と応答を繰り返すことになります。
相手も緊張していることを考えると、それほど緊張する必要はありません。「むしろ自分がリードする」くらいの気持ちで臨めば、言いたいことを逃さずに伝えられるようになりますよ。
19. 最後まで誠実に応対する
面接では履歴書や職務経歴書の情報をもとに、いろいろな質問を投げかけられます。
しかし書類の内容だけがすべてではなく、住まいや出身地、趣味などプライベートに関わることも質問される可能性が高く、場をつなぐために込み入った話になることもしばしば。
突っ込んだ質問に対しては「ちょっと答えにくいな」と思うものですが、「わかりません」と突き放すような答え方は低評価につながるため、答えたくない部分は曖昧にぼかすなどして、怒り口調や苦い表情にならないよう誠実に対応しましょう。
20. 挨拶はしっかりと行う
どんなに緊張していても、挨拶は最低限のレベルを守って行うようにしましょう。
逆に言えば、挨拶を積極的にこなす人材は「現場でも活躍してくれる」「取引先やお客様からも好印象を持ってもらえるだろう」と判断されるので、採用につながる可能性が高くなります。
面接会場の受付でも明るく挨拶を行い、会場を後にするまで積極的な姿勢をキープしたいところです。
Point3:何をどうやって話すか
面接では何をどのように話すかがポイントになります。
人それぞれ話すべきことには違いがあり、経歴や実績をアピールしたい人もいれば、資格やスキルをPR材料にする場合もあります。
自分の強みがどこにあるのかを押さえていれば、話すべきことを的確に伝えられるようになりますから、以下のポイントを押さえて予行演習を行っておきましょう。
面接時の話し方
- 聞かれたことにだけ答える
- 結論から先に話す
- 考える「間」は適度にとってOK
- 自分らしいアピールを盛り込む
- マイナスの経験も前向きに捉える
- エピソード系はストックを用意しておく
- 聞くときの姿勢も大事
- 書類と矛盾や相違が出ないようにする
- 難しく考える必要はない
- 業種・業界・企業を研究しておく
21. 聞かれたことにだけ答える
面接では履歴書に記載されている情報のうち、上から順番に質問されます。
出身、経歴、資格、志望動機の順に面接官が気になったポイントを質問していくので、履歴書の内容は事前にすべて頭に入れておき、聞かれたことには簡潔に答えましょう。
「自己PRのチャンス!」と、聞かれていないことをどんどん話してしまう人もいるのですが、会話のキャッチボールが正しくできなければ低評価につながるため注意が必要です。
22. 結論から先に話す
面接官から聞かれたことには、「結論」を中心に話すようにします。
「弊社を志望する理由は何ですか」と聞かれたら、「それは○○だからです」と結論を述べ、その後に理由を続けていきます。
質問する側は核心となる部分をもっとも聞きたがっていますし、長くおしゃべりがしたいわけではないので、結論から先に述べるのは相手に対する配慮にもなります。
23. 考える「間」は適度にとってOK
わからないことや一言では言い切れないことは、ほんの数秒程度時間をとって考えても問題ありません。
少し考え込むときには、言葉と言葉の間に「間」を作って気持ちを落ち着かせてから話し始めると効果的。
早口の人はこの「間」を作るときに少し戸惑ってしまうかもしれませんが、話すスピードを少し遅くするだけでも「間」が作りやすくなるので、普段から会話のスピードコントロールを身につけておくと良いでしょう。
24. 自分らしいアピールを盛り込む
誰もが必ず一度は悩むものが、自己PRの内容です。特にアピールすることがなくても、何が強みになりうるか考えておかなければなりません。
学生さんは学生時代のエピソードや習い事、塾通い、趣味など何かに集中して取り組んだことをはじめ、活躍した経験がそのまま武器になりますし、社会人なら仕事に就いてからの業務内容や達成した事柄を軸にアピールを展開していきます。
仮にそれらの経験が一切なくても、取り組んだ経験が1つでもあればPR材料になりますし、自身の性格的な部分を売りにする方法もおすすめです。
25. マイナスの経験も前向きに捉える
留年・浪人・仕事をしていないブランク期間などがある場合、なぜ空白期間ができているのか尋ねられることがあります。
いずれの経歴も一見マイナスに捉えられがちですが、その期間をどのように活用したのか・どのようにしてキャリアアップやスキルアップをしたのかを語っていくと、自分だけのアピールにつなげられます。
人生にはマイナスの経験がつきものですから、それらの経験を武器にできることを面接官に打ち出していきましょう。
26. エピソード系はストックを用意しておく
「活躍したエピソード」「努力したエピソード」などは1つ2つではなく、できるだけたくさん抜き出してストックしておくと安心。
高いリーダーシップ力や最高の経歴が求められているわけではないので、何かで頑張った思い出を1つでも多く用意しておきましょう。
27. 聞くときの姿勢も大事
面接では話すばかりではなく、聞くときの姿勢も非常に重視されます。
相手が質問や感想を述べているとき、ふっと脱力することがありますが、そこであさっての方向を見ていたり貧乏ゆすりを始めるといった態度はすばやくチェックされます。
「自分が実際に入社し、社員として大切なお客様と話をしているシーン」をイメージしながら耳を傾けるようにしましょう。
28. 書類と矛盾や相違が出ないようにする
履歴書や職務経歴書に書いてあることは、自分自身を示す書類として提出しています。そのため、面接官は書類に書いてある内容を強く信頼し、質問を投げかけます。
書類に書いてあることと受け答えの内容がずれていたり、矛盾点が見つかったりすると指摘されてしまうおそれもあるため、面接前に必ず書類の内容をチェックしましょう。(原本を相手側に提出している場合はコピーをとり、会場に持参しましょう)
29. 難しく考える必要はない
「高い目標を持っていなければ落とされるかも」「会社で10年後にやりたい事を聞かれたらなんて答えよう」と、難しく考えている方はもう一度志望動機の基本に立ち返ってみてください。
面接官はハイレベルな人材だけを選りすぐりたいわけではなく、企業の求める理想像に合う人を選んでいます。
ほとんどの場合書類選考に合格して面接に進んでいるので、「すでに自分は理想像に近しい位置づけなんだ」と自信をもって堂々と臨みましょう。
30. 業種・業界・企業を研究しておく
志望する業種や業界の全体像や役割、将来像などは事前にしっかりとリサーチ・勉強しておきましょう。
それらの情報を踏まえたうえで企業研究を行い、「何を社会に提供している会社で、自分はこの企業(団体)で何をしたいのか」をイメージします。
段階的にイメージしていくと、面接で何を聞かれてもスムーズに答えられるようになりますよ。
清潔さと丁寧さ、ポジティブな姿勢が好感度大
面接では社会人として最低限の身だしなみと礼儀、対応能力が求められます。
いずれもビジネスシーンに欠かせないものであり、冷静沈着に物事にあたれるかどうか、お客様や取引先とうまくやっていけるかなど、面接官は自社の業務内容に照らし合わせてチェックしているので、柔軟で誠実な態度を心がけたいところ。
最初は誰でも緊張するものですが、受け答えを続けていくうちにだんだんと慣れていくので、それほど心配する必要はありません。
むしろ、慣れてきたときに出てくるクセや態度などに要注意。言葉遣いや声のトーンも適度に整えていけば、企業の求める人材に極力近づいた状態で面接に臨めるようになります。