看護師が低賃金・悪条件を避けて良い転職先の病院を探す方法

現職より良い環境で働きたいというのは一般企業の社員だけでなくあらゆる業界・職種で働く誰もが共通の思いでしょう。

もちろん看護師としてキャリアを積んでいる人も同様のはずです。とはいえ、良い転職先に巡り合うのは、大変なことかもしれません。ようやく希望の求人を見つけたが、入職してみると悪条件だったというのは絶対に避けたいことかと思います。

ここでは、看護師は、低賃金や悪条件を避けて理想の転職先を見つける方法と、内定率を高める方法をご紹介します。

看護師の就業環境事情

看護師業界の就業環境について理解し、また未来の看護師の就業環境をを予測することが大切です。

低賃金や残業が多いなどの過酷な労働環境など、就業環境として望ましくない病院もあります。

看護師のお仕事の特徴

病院での看護師の仕事は、常勤の場合、24時間365日交代制が基本となります。病院の中でも病棟勤務や外来、オペ室など配属先によって変動します。

また現在、看護師は病院だけでなくクリニックや介護施設、企業内看護師など活躍の場がどんどん広がっています。

活躍の場が広がっている一方で、劣悪な就業環境の病院も存在しています。

まだ存在する、ブラック病院

現在では、政府が主導する働き方改革の影響からブラック企業は減りつつありますが、ブラック働き方を求められる病院は現在もまだ存在しているようです。

中には以下のような労働環境の病院で働いている看護師もいるようです。

看護師が現場で経験したブラック病院エピソード

  • 月に20時間程度の委員会や院内勉強会に強制参加。しかも勤務扱いにはならずサービス残業に……。
  • 看護師が不足しており夜勤の回数が激増、また希望休も取れず、有給休暇も使えない。
  • 院長のワンマン経営、独裁政権。院長への意見はできず、院長次第で勤務条件が決まる。
  • 辞めようと思っても看護部長が認めてくれない。退職届を提出しても破られてしまった。
  • 産休育休取得に対して嫌味、嫌がらせが発生

今の勤務先が上記のようなブラック病院でなくても安心してはいけません。看護師の就業環境は、時代や法律によって変動する可能性があります。

今後どうなる?看護師業界

今後の看護師業界を予想していきます。

今日の日本は少子高齢化が進み、福祉に関わる看護師や介護士のニーズはどんどん高まっています。

また厚生労働省が発表した平成30年衛生行政報告例(就業医療関係者)によると、看護師は年々増加しており昨年度は6%増加したというデータも出ています。

一方、経済財政諮問会議では、医療費削減のため病院の経営統合や病床減を目標に政府が動いていくことが決まりました。

こういった背景からも、看護師の人数は増えるが働ける場所は減るということにつながる可能性があります。

そしてこのように世の中に動きが出ると、有効求人倍率の低下、採用枠の縮小につながり、人気の求人への入職難易度が高くなることにつながります。

今は看護師の有効求人倍率は高く、比較的内定獲得は難しくない状況です。今のうちに好条件の勤務先を見つけておきましょう。

好条件の転職先を探しましょう


より良い転職を実現するには、まずが転職を経て何を変えたいのか「軸」を持つことが大切です。

ここでは、その軸の見つけ方、求人の探し方を紹介します。

また、今すぐの転職を希望していなくても、求人をリサーチすることに意味があるので、その効果についても記載します。

まずは現状の不満を整理

今の職場の不満、解決したいことがあるかを考えてみましょう。

この軸を決めることによって、転職後同じような不満を持ってしまうというミスを防ぐことができます。

現状から絶対に良くしたいMust条件、現状に不満はないけど良くなれば良いBetterな条件、この2点を整理することで良い転職先を探す際、数ある求人を整理しやすくなります。

年収を上げたい人の不満を整理する

例:こどもが高校に進学するため、今の年収400万では足りないため年収をあげたい

【Must】

  • 年収アップ

【Better】

  • こどもの学校イベントのため月に数回希望休が欲しい
  • 急性期病院
  • 自宅から30分圏内

【Better】の項目を【Must】とはせず、この項目に集中し絞り込むことで、多くの求人の中から自分に合う求人を選ぶことができます。結果、より良い転職先を見つけることができる可能性が広がります。

「でもどうやって求人を探すの?」という疑問を持つ方もいらっしゃるかと思いますので、次に求人の検索方法をご紹介します。

おすすめの求人検索方法を紹介

求人の検索方法には大きく5つの手法があります。

それぞれメリットがありますので、自分にあった方法で検索をオススメします。

5つの求人検索方法

  1. 自主応募
  2. ハローワーク
  3. 求人広告
  4. 人材紹介
  5. 縁故採用

1.自主応募

病院の採用ページや電話などから応募する方法です。

メリット
応募先の病院に対する志望度の高さをアピールできる
(数ある病院の中から、指定して調べエントリーしているから)

こんな方にオススメ
〇〇病院に入職したい(希望が明確)

2.ハローワーク

地域のハローワークに掲載されている求人から応募する方法です。

メリット
無料で掲載できるため、HPを持っていなかったり、規模が小さいなどニッチな求人を見つけることができる

こんな方にオススメ
とにかく自宅から近い場所で働きたい。

3.求人広告

タウンワークなど求人情報雑誌や新聞折り込み広告などに掲載されている求人から応募する方法です。求人側は一定の広告掲載料を支払い、求人広告を打ち出しています。

メリット
クリニック系の求人に強い傾向があります

こんな方にオススメ
クリニックで働きたい。オープニングスタッフとして働きたい。

4.人材紹介

いわゆる転職サイトや転職エージェントと言われているものです。
例えば以下のサイトがあります。

ナーズ人材バンク

看護roo

看護協会運営 eナースセンター

どのサービスも看護師は無料で利用することができ、求人側が紹介会社に手数料を支払って運営されています。求人を出す企業にとっては求人広告よりも費用は高い傾向にあります。

メリット
希望を伝えるだけで求人の検索、紹介、面接の調整まで支援を受けることができる

こんな方にオススメ
求人検索に時間をかけたくない。求人検索にかける時間がない。

5.縁故採用

友人紹介のシステムを利用し、友人が働いている医療機関に応募する方法です。

医師が開業する際、知っている看護師をヘッドハンティングするケースも同様です。

メリット
知り合いが働いているので安心、また内部事情を事前に確認できる。

こんな方にオススメ
友人・知り合いがいる場所で安心して働きたい

求人を検索するメリット

実際に転職をしなくても良いので、まずは上記のどれかの方法で求人を検索してみることを推奨します。

求人を検索することにより以下のメリットを得ることができます

現職の良いところ、悪いところが分かる

働いていると職場の悪いところばかり見えがちです。ですが、比較するとことで良いところも見えてきて、転職をすべきか、すべきでないか適切な判断につながります。

転職市場が分かる

どのようなジャンルの求人が多いのか、どのような医療機関が増えてきているのか、どのようなスキルが求められているのかなど求人のラインナップを見てみることで転職市場を理解することができます。

「より年収を上げるために、〇〇のスキルを勉強しよう」など自身のスキル開発のモチベーションにつながるかもしれません。

ここまで求人の検索方法をご紹介しました。良い求人を見つけた次は、いかにその求人の内定を獲得するかが課題になります。

希望の転職先から内定を得る方法


内定の可能性を高めるためには、応募書類の通過率を上げること、面接のポイントを押さえ、面接で好印象を与えることがポイントです。

ここでは、書類の記載方法や頻出する質問を紹介します。ポイントを押さえ、希望の求人の内定を獲得を目指しましょう。

職務経歴書の書き方ポイント

職務経歴書とは、今までの経歴を一覧で確認するための書類です。(コンビニ・書店で購入またはPCで自作するのが一般的です)

基本的には学歴、職務歴、資格、自己PRなどを記載するのが一般的です。

特に職務歴、自己PRで悩む方が多いのでポイントを紹介します。

職務歴に記載すべき項目

以上の項目を記載するのが望ましいでしょう。

  • 入職日(退職日も合わせて)
  • 配属先(〇〇病棟など)
  • 勤務形態
  • 院内役割(感染管理担当、プリセプター経験など)
  • 院内研究発表の内容

自己PRとして記載すべき事項

以下のような内容をストーリーとして記載することで素敵な自己PRになります。

  • 看護師として大切にしている看護観
  • 思い出に残る患者様とのエピソード
  • またそのエピソードから学び日々の業務に活かされていること
  • 転職後取り組みたいこと

面接のポイント

大前提、社会人としてのマナーや立ち振る舞いが適切かということ遵守し、面接には挑みましょう。

スーツまたはジェケットをベースにした綺麗目な装い

これまで看護師の転職活動においては、一般の企業などと違い、厳格な服装の規定がない場合がほとんどでした。
しかし、時代は変わってきており、面接時の服装にもご注意ください。
看護師の多くがスーツを普段着る機会がないので、面接当日にサイズが変わっていることや実家などに置いていたこと気づくなんてことがあります。

面接日時が決まるまえに、事前に準備しておきましょう。

髪型や化粧について

お仕事の際は、ノーメイクまたは薄めという方が多いと思います。

ノーメイクでは顔色が悪く不健康に見えてしまう場合もありますので、ナチュラルメイクを心がけましょう。髪の色は黒か抑えたブラウン、前髪は眉毛にかかる程度にし、髪が肩にかかるなど長い場合はひとつに束ねましょう。

男性の場合、ヒゲを剃ること、整髪することを心がけましょう。清潔感があるかということが医療従事者にとって重要です。

そのため、選考の際チェックされているという心構えでのぞみましょう。

遅刻厳守

看護部長や院長、人事担当者など面接対応者は忙しい中、求職者の候補時間に合わせて、スケジュールを調整しています。
遅刻は厳禁です。

行ったことのない病院ですと、駅からのルートや駐車場の場所、受付がどこにあるかなど迷うケースが想定されます。

可能であれば20ー30分前には面接会場に到着し、受付の場所の確認を済ませ、面接の準備を始めましょう。

よく面接で聞かれる質問5選

書類、見た目が高評価でも面接のパフォーマンスが悪ければ、やはり内定を獲得することはできません。

給与が高いなど人気の病院はライバルも多く、面接でいかに評価されるかが決め手になります。

看護師の転職においてよく聞かれる質問を5つ紹介します。事前に考えをまとめ、スムーズに回答できるよう準備して置きましょう。

自己紹介をお願いします

面接のはじめに言われるケースが多いです。1分程度で話せるよう準備して置きましょう。
例:名前、出身、看護資格取得年度(●年目)、現職、自分の長所など

これまでの職務内容を教えてください

職務経歴書に沿って質問されます。前述した職務経歴書の職務歴を口頭で話せるよう準備しましょう。

複数の勤務先がこれまである場合は、簡略化しましょう。

今回の転職理由を教えてください

転職理由は、年収をあげたいや希望休が取りやすいところで働きたいなど勤務条件に関する理由ではなく、業務的な観点から話すようにしましょう。

大病院から地域密着の病院に転職する場合の回答例

現職では在院日数が短く、ひとりひとり患者様に寄り添った看護が実践できませんでした。
自身の看護観の実現のためにも、貴院のようひとりひとりの患者に寄り添った環境で働きたいと考え転職を希望しています。

数ある医療機関の中からなぜ当院を志望されましたか

転職理由と一致させつつ、HPなどから得た応募先独自の情報を付け加えることで志望動機となります。

志望理由の回答例

スキルアップに関する制度が整っている。
法人で訪問看護など多岐にわたる事業を展開されており、将来的に病棟看護だけでなく様々なことにチャレンジできる風土がある

最後に質問はありますか

実は、ここは候補者の志望度を測る上で聞いている病院もああります。くれぐれも「ない」という回答はしないようにしましょう。

加えて院内の実情を知るチャンスなので、どんどん質問しましょう。給与などは内定時雇用条件書として発行されますので、この時点で質問するのは控えましょう

最後の質問に好印象な回答例

もし、内定をいただけましたら入社までに勉強すべきことはありますか?

理想の転職先を見つけましょう

理想の転職先を見つけるために、現状の理解、求人検索方法、内定を得る方法を中心に説明しました。

前述した通り、看護師を取り囲む環境は変わり、人気の病院の選考ハードルは高くなり、一方で看護師が足りない病院は人手不足がさらに深刻化し、労働環境悪化につながることも予想されます。

自分にとって好条件な求人は他の方にとっても同様というケースがほとんどです。

自分の希望を見つめなおし、求人を検索しておくことが、転職成功につながります。将来的に転職を考えている方は、早めに準備をしておきましょう。