育児休暇中に受けられる子ども・子育て支援新制度の申請方法

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現代の日本では、結婚や妊娠後も仕事を続け、産前・産後休暇や育児休暇を取得して子どもを育てる女性が一般的になりました。
しかし、育児休暇中は原則として保育所が利用できず、社会から孤立しがちになる人も多いため、「子育てに必要な情報が入手できていないのでは」と不安に感じている人もいるのではないでしょうか。

実は、平成27年から始まった「子ども・子育て支援新制度」では、育児休暇中のサポートも手厚くなり、育児休暇中からさまざまな支援やサービスを受けることができるようになりました

この記事では、育児休暇中に受けられる「子ども・子育て支援新制度」の支援の内容と、それぞれの申請方法を紹介します。

「子ども・子育て支援新制度」の内容

「子ども・子育て支援新制度」は平成24年に成立した子ども・子育て関連3法に基づく比較的新しい制度です。

子ども・子育て関連3法と子ども・子育て支援新制度に関して、詳しくは以下の内閣府のページでご確認いただけます。

子ども・子育て関連3法|内閣府

子ども・子育て支援新制度|内閣府

具体的にどのような内容なのか知らない人も多いのが現状です。ここではまず、制度の概要を紹介します。

保育の場の増加と教育・保育の質的改善

育児休暇中の人にとって、「職場復帰後の子どもをどこに預けるか」は重要な問題です。

都市部を中心に保育所が不足している地域が多く、保育所へに入園するために行う活動を指す「保活」などという単語も流行しているほど、子どもを預けられる施設の不足が叫ばれています。

さらに、預けた先でどのような保育・教育が行われているのか気になるという人も多いのではないでしょうか。

子ども・子育て支援新制度では、保育の量だけでなく、保育・教育の質の改善を目的としてしています。認定こども園・保育所・幼稚園への公費負担の仕組みを一本化することで財源を確保し、保育の場と量の増加を目指しています。

さらに、地域型保育事業を組み合わせることで、より充実した保育環境を各地域で作り上げられるように支援しています

地域型保育事業とは

保育所よりも少人数(20人未満)で0歳から2歳までの子どもを保育する事業です。
事業には、以下の4つのタイプがあります。

  • 家庭的保育(保育ママ):定員5人以下の家庭的な雰囲気の保育事業
  • 小規模保育:定員6人から19人の保育事業
  • 事業所内保育:事業所の保育施設で従業員の子どもと地域の子どもを同時に保育する事業
  • 居宅訪問型保育:個別のケアが必要な場合や保育施設がない場合に自宅で行う保育事業

加えて、幼稚園教諭・保育士の人材確保や、職員の待遇改善を行い、保育の質を上げることも重要視しています

「認定こども園」の普及拡大

これまで、子どもを預ける環境は「親が働いていれば保育所、働いていなければ幼稚園」という考え方が一般的でした。

そのため、親が仕事を辞めると保育所から幼稚園に転園しなければならず、慣れ親しんだ園を離れることから、子どもにも精神的な負担を強いていました。

また、子ども・子育て支援新制度が始まる前は、育児休暇を取得する前に保育園に通っていた上の子の通園の継続が認められないケースもありました。

このような問題を解決するために、子ども・子育て支援新制度では「認定こども園」の普及拡大を目指しています

認定こども園とは

0歳から5歳までの子どもの教育と保育を同時に行う施設です。
保育所と幼稚園の機能を併せ持った施設で、地域の子育て支援を行う場としての機能も持っています。

認定こども園のメリットは、3歳児から5歳児は親の就労状況に限らず継続して利用できることです。

保育時間や休園日などは保育所に準じている園が多いため、働いていても安心して子どもを預けることができます。保育所の不足を補うためにも近年で増加しており、今後も増えていくことが予測されます。

一時預かりの場や子育ての相談窓口が増加

子育てをしていると、「少しだけでいいから子どもを預かってほしい」、「誰かに悩みを聞いてほしい」といった考えが起こるのは、当然のことです。

そのようなときに気軽に利用できるよう、一時預かりのできる施設や子育て支援拠点の増加が各自治体に義務付けられました

子育て支援拠点では、他の親子と交流できるだけでなく、利用者支援専門員という子育て支援専用のスタッフがいるので、子育ての悩みなどを気軽に相談できます。

保育認定・教育標準時間認定の申請方法と保育の必要量

子ども・子育て支援新制度では、認定こども園・保育所・幼稚園に子どもを通わせる場合には、認定を受ける必要があります。

認定には、1号認定・2号認定・3号認定の3種類があり、区分に応じて利用できる施設が異なります。
また、保育の必要性が認定された場合には、保護者の就労時間に応じて保育の必要量が認定され、利用できる保育時間が決まるようになりました

保育認定・教育標準時間認定の認定区分

認定区分は、以下の3種類に分かれています。
2号認定と3号認定の場合は、就労や妊娠・出産などの「保育が必要な事由」に該当する必要があります。

1号認定(教育標準時間)

子どもが3歳から5歳で、教育を希望する場合の区分です。幼稚園または認定こども園を利用できます。

2号認定

子どもが3歳から5歳で、保育が必要な事由に該当し、保育または教育を希望する場合の区分です。保育所または認定こども園を利用できます。

3号認定

子どもが0歳から3歳未満で、保育が必要な事由に該当し、保育または教育を希望する場合の区分です。保育所や認定こども園、地域型保育事業を利用できます。

保育の必要量

2号認定と3号認定は、さらに「保育の必要量」が認定されます。保育の必要量の認定には2種類あり、区分によって利用できる保育時間が決まります。
ここで認定された必要量よりも長い時間の保育を希望する場合には、延長保育が利用できます。

保育標準時間認定

保護者の就労時間が1カ月あたり120時間以上の場合認定されます。1日あたり最大11時間まで保育が受けられます。

保育標準時間認定

保護者の就労時間が1カ月あたり64時間以上120時間未満の場合認定されます。1日あたり最大8時間まで保育が受けられます。

認定の申請方法

保育の必要性の認定を受けるには、施設等利用給付認定申請書と身元確認書類に加えて、保育を必要とする理由が確認できるものが必要です。

就労を理由に保育が必要な場合には、勤務先に「勤務証明書」を発行してもらい、提出しなければなりません。必要な書類が揃ったら、自治体の担当窓口で申請を行います。

なお、認可保育所の利用を希望する場合には利用申込書が認定申請書を兼ねている自治体も多いため、申請に必要な書類はあらかじめ自治体のホームページなどで確認しておくことをおすすめします。

一時預かりの利用時の申請方法

育児休暇中は保育所は利用できないものの、子どもを一時的に預かってほしい場合には一時預かりが利用できます。

一時預かりの概要

一時預かりは、子どもの保育が一時的にできなくなる際に子どもを預かるサービスで、保育所や幼稚園が受け入れ先になっています。

冠婚葬祭や病気などの緊急の場合はもちろんのこと、リフレッシュしたいときや、仕事などの理由で断続的に保育ができない場合にも利用できます。

利用料金は自治体や利用する時間、預ける子どもの年齢によって異なりますが、1日あたり2,000円から3,000円程度が平均的です。なお、施設には定員があるため、利用しようと思っても断られてしまう場合があるので注意が必要です。

もし一時預かりが利用できなかった場合には、後述するファミリー・サポート・センターの利用をおすすめします。

一時預かりの利用申請方法

一時預かりは国の事業であるものの、その運用は自治体に任されているため、利用時の申請方法は自治体によって異なります

自治体の窓口に申請する必要がある自治体もあれば、保育所に直接申し込む方式の自治体もあるため、利用申請の方法は事前に確認しておくことをおすすめします。

地域子育て支援拠点の利用方法

地域子育て支援拠点は、親子の交流と相談場所を提供するために全国各地に設置されている施設です。

地域子育て支援拠点の概要

地域子育て支援拠点は、各自治体だけでなく、保育所やNPO法人なども運営している施設で、公共施設や保育所の空き教室などに設置されています。

子育て中の親が気軽に訪れることができる施設になるよう、定期的にイベントが開催され、保育所の子どもたちと交流する機会などが設けられています。

また、利用者支援専門員という専門のスタッフがいるので、子育ての疑問や悩みを気軽に相談できます。

地域子育て支援拠点の利用方法

地域子育て支援拠点は、自治体によっても異なりますが、無料で利用できる場合が大半です。

利用申請が必要な場合にも、特別な書類が必要となることはほとんどないため、気軽に利用できるのがメリットだと言えます。

ただし、人数の把握が必要なイベントの日には事前予約が必要になることもあるため、不安な場合には事前に問い合わせてみることをおすすめします。

ファミリー・サポート・センターの利用時の申請方法

「地域で支えあう子育て」を目指して、各自治体で運営されているサービスの1つに、ファミリー・サポート・センターがあります。

ファミリー・サポート・センターの特徴

ファミリー・サポート・センターは、一時預かりや保育所の送迎といった育児に関する手助けを行う会員制のサービスです。

育児を手伝ってほしい「依頼会員」と、育児を手伝いたい「提供会員」の2種類の会員があり、提供会員に手助けをしてもらった依頼会員が料金を支払うことで成り立っています。

前述の一時預かりとは異なり、資格を持たない一般の人が保育を行うのが特徴で、ボランティアとしての側面が強いことから比較的安価なのがメリットです。

ファミリー・サポート・センターの利用方法

ファミリー・サポート・センターを利用するには、会員登録をする必要があります。

登録は、会員となる保護者本人の顔写真や身元確認書類、認印などを持って、各自治体の窓口で行います。

登録自体は簡単にできますが、会員登録をすればすぐに利用できるわけではないという点に注意が必要です。
会員登録後、子どもを預かってくれる提供会員と事前打ち合わせを行い、注意事項などを共有して初めて一時預かりや送迎を利用できるようになります。

児童手当・一時金の種類と申請方法

子育て支援策として、手当や一時金といった経済的な支援も数多くあります。

ここでは、代表的なものとその申請方法を紹介します。

児童手当

児童手当は、子どもが生まれてから中学校を卒業するまで受け取ることができる手当です。

手当の月額は、3歳未満は15,000円、3歳~小学校修了前は10,000円(第3子以降は15,000円)、中学生は10,000円です。

ただし、親の所得による制限があり、所得制限限度額以上の場合には子どもの年齢に関係なく1人につき月額5,000円になります。

児童手当の申請方法

児童手当を受け取るには、住んでいる自治体に申請をする必要があります。

子どもが生まれてから15日以内に申請する必要があるため、出生届と一緒に申請手続きを行うことをおすすめします。
申請には、以下のものが必要です。

  • 認定請求書(窓口または市区町村のホームページで入手可能)
  • 請求者の印鑑
  • 請求者の健康保険証のコピー
  • 請求者の身元確認書類(運転免許証やパスポートなど)
  • 請求者の個人番号確認資料(マイナンバーカードやマイナンバー通知カードなど)
  • 請求者名義の預金通帳やカード等口座が確認できるもの

出産育児一時金

出産育児一時金は、健康保険の被保険者が出産した際に受け取れるお金です。

健康保険の適用外となる出産に対して健康保険から補助を出すことを目的としており、子ども一人あたり42万円が受け取れます

出産育児一時金の申請方法

出産育児一時金は、申請者が直接受け取るのではなく、医療機関が健康保険組合に直接請求し、申請者は一時金の額を超えた額を医療機関に支払うという「直接支払制度」が一般的です。

直接支払制度の場合、医療機関から受け取った「直接支払制度の利用に合意する文書」にサインして医療機関の窓口に提出するだけで手続きが完了します。

ただし、小規模な医療機関の場合には、自分で申請手続きを行う必要があることもあります。

その場合には、健康保険組合から「出産育児一時金等支給申請書(受取代理用)」を受け取り、必要事項を記載後、医療機関に申請書を記入してもらったうえで、健康保険組合に提出する必要があります。

以下の厚生労働省のページからも詳細を確認いただけます。

出産育児一時金の支給額・支払方法について

育児休業給付金

育児休業給付金とは、育児休暇中に貰える給付金で、以下の条件を満たせば受給できます。

  • 1歳未満の子供がいる
  • 雇用保険に加入している
  • 育児休暇前の2年間で、1カ月に11日以上働いた月が12カ月以上ある
  • 育児休暇中の1カ月に、休暇開始前の1カ月の賃金の8割以上が支払われていない
  • 育児休暇中に働いている日数が1カ月あたり10日以下

支給される月額は、育児休暇が始まったときの賃金日額×支給日数(原則30日)×67%(6カ月経過後は50%)です。

育児休暇が始まった時の月給が20万円の場合、6カ月までの支給額は月額13万円から14万円程度、6カ月経過後の支給額は月額10万円程度になります。

育児休業給付金の申請方法

育児休業給付金の申請は、通常は事業者が行うため、受給者本人が行う必要はありません。

会社から受け取った育児休業給付受給資格確認票と育児休業給付金支給申請書に必要事項を記入し、母子健康手帳と受取口座の通帳の写しを合わせて提出すれば、あとは会社の担当者が申請を行ってくれます。

なお、自分で申請を行うこともできるので、どうしても自分で手続きを行いたいという人は、会社から以下の書類を受け取って申請を行いましょう。

  • 育児休業給付受給資格確認票
  • 育児休業給付金支給申請書
  • 休業開始時賃金月額証明書
  • 賃金台帳または出勤簿

育児休業給付金の申請について不明な点がある場合は厚生労働省のQ&Aでも確認いただけます。

Q&A~育児休業給付~|厚生労働省

地域によって異なる子育て支援

ここまで、子ども・子育て支援新制度によるさまざまな事業を紹介しましたが、自治体によっては、国が行う事業とは別に独自の支援制度を設けているところも多くあります。

これらの制度は、地域によって内容などが異なるため、ご自分の住んでいる自治体のホームページを確認することをおすすめします。

ここでは、多くの自治体で行われている代表的なものをいくつか紹介します。

子育て支援医療費助成

子どもの医療費を助成する制度です。助成される金額や対象となる子どもの年齢などの詳細は、自治体によって異なります。
自治体によっては、0歳から15歳までの医療費の自己負担分が無料になることもあります。

申請手続きは、出生時または転入時に市区町村の窓口で行います。

子育て支援アプリ

子育てにも役立つスマートフォン向けアプリですが、自治体が出している子育て支援アプリがあるということを知らない人は意外と多いのではないでしょうか。

アプリの内容は自治体によって異なりますが、国や自治体が行う支援の情報や近隣のイベント情報が閲覧できるだけでなく、健診や予防接種のリマインダー機能があるなど、地域に密着した情報が届きます

また、スマートフォン向けアプリという形ではなく、子育て支援専用のサイトを作っている自治体もあります。
自分の住んでいる自治体がアプリを出しているかどうかは、自治体名と「子育て支援アプリ」などの単語で検索すると分かります。

ネウボラ

ネウボラとは、フィンランドの子育て支援施設で、「相談の場」という意味があります。

妊娠中から子どもの就学までを同じ保健師が継続して支援するのが特徴で、子育て期の切れ目ないサポートを行うために各自治体が参考にしています。

子育て支援に力を入れている自治体では、担当保健師制を強化し、自治体名を冠して「●●版ネウボラ」と名付けた取り組みの提供を始めています。

厚生労働省が同様の施設である「子育て包括支援センター」の全国展開を目指していることもあり、今後も増えていくことが予想されます。

自分の住んでいる自治体がネウボラの取り組みを行っているかどうかは、自治体のホームページなどを確認すればわかります。
なお、取り組みを行っている場合、母子健康手帳の受け取りと同時に紹介されるため、申請などの必要はありません。

子育て支援で気になることがあれば地域子育て支援拠点に相談しよう

子ども・子育て支援新制度は各地域による支援の充実を目指していることもあり、住んでいる地域や自治体によって受けられる支援やサービスが異なることも多くあります。

そのため、自分がどのような支援を受けられるのか気になったら、まずは自分の住んでいる自治体の情報を確認してみることをおすすめします。

おすすめの方法は、子育て支援窓口や子育て支援施設に行き、利用者支援専門員に相談することです。

利用者支援専門員に相談すれば、保育所などの施設はもちろんのこと、ハローワークや民生児童委員などの関係機関とも連携し、情報提供や紹介などの支援をしてもらえます。

各自治体が子育て世代の増加に力を入れている現在、さまざまな自治体が独自の支援策を行っているので、利用しないのはもったいないことだと言えます。

育児で困ったことや気になることがあれば地域子育て支援施設に行き、利用者支援専門員に相談してみましょう。