女性の活躍を推進する「えるぼし認定企業」とは?

働く女性(えるぼしバージョン)
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1985年に改正された「男女雇用機会均等法」を受け、男性だけに偏った企業活動を改める企業が増えています。
その一環として、厚生労働省では女性の活躍支援により、女性のキャリアアップを推進する「えるぼし認定」企業が増えてきました。
女性が活躍しキャリアアップしていける企業を就職先に選びたい人も多いのではないでしょうか。

ここでは、えるぼし認定制度について実際の認定例も交えながら詳しく紹介します。
女性が活躍しやすい企業を探している方は、ぜひ参考にしてください。

えるぼし認定は女性活躍推進法に基づいた制度

えるぼし認定は社会保障法のひとつである「女性活躍推進法」に基づいて作られた制度で、女性の活躍を推進している企業を政府が公式に認定するものです。

それぞれの事業者が計画書を策定して厚生労働省に提出し、実際に取り組みを行って認定条件を満たすことで以下の認定マークが取得できるようになります。

えるぼしの「える」はアルファベットのLを表し、LにはLady(女性)Labor(働く)Laudable(称賛に値する)など多彩な意味を含み、活躍する女性を表しています。

円形のモチーフは企業や社会を、円形の上の星は女性の輝きを示しており、認定段階に応じて星が最大3つまで増えていきます。

女性活躍推進法の内容と特徴

2016年4月に施行された女性活躍推進法は、正式名称を「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」といいます。

この法律は少子高齢化によって人材不足が顕在化していることから、企業活動において女性の採用や活躍を推進・支援することを目的としています。

具体的には、従業員300人以上の企業や国、地方自治体は女性が活躍できる就業環境を整えるよう義務づけています(従業員300人以下は努力義務)。

ただし、行動計画の策定や届け出を行っていない企業もあるため、具体的な取り組みを行っている企業は「女性の活躍推進企業データベース」で確認しましょう。

2019年10月現在、行動計画を公表している企業はのべ13,809社。データを公表している企業は11,122社となっており、今後さらに数を増やしていくと考えられます。

えるぼし認定を受けるための条件とは

えるぼし認定を受けるためには、以下に紹介する5項目の基準を満たすことが義務付けられています。

えるぼし認定取得のための5項目

  1. 採用
  2. 継続就業
  3. 労働時間等の働き方
  4. 管理職比率
  5. 多様なキャリアコース

1.採用」は、男女別の採用における競争倍率(応募者数/採用者数)が同程度であることが評価の対象となります。

2.継続就業」は、女性労働者と男性労働者の平均継続勤務年数がそれぞれ0.7以上であるかがみられる項目です。

3.労働時間等の働き方」は、法定時間外労働及び法定休日労働時間の合計の平均が、各月ごとに45時間未満であることを定めています。

4.管理職比率」は、下記の条件のうち1つを満たすことが条件となります。
・管理職に占める女性労働者の割合が、別に定める産業ごとの平均値以上である
・直近の3事業年度を平均した「課長級より1つ下位の職階から課長級に昇進した従業員の割合」を女性と男性で比較し、「女性従業員の数値」÷「男性従業員の数値」が0.8以上

5.多様なキャリアコース」とは、直近の3事業年度について、以下の4項目のうち1または2項目以上の実績を有していることが条件となります。

  1. 女性の非正社員から正社員への転換
  2. 女性労働者のキャリアアップに資する雇用管理区分間の転換
  3. 過去に在籍した女性の正社員としての採用
  4. おおむね30歳以上の女性の正社員としての採用

えるぼし認定の段階について

えるぼし認定では、5項目のうち何項目を満たしているかで3つの段階のいずれかに認定されます。

各企業が上記で紹介した5つの基準を満たしつつ改善を繰り返し、より高い段階を目指していくことを目的としています。

1段階目はオレンジ色のえるぼしマークです。5つの基準のうち1つまたは2つを達成し、実績を厚生労働省のWEBサイトに毎年公表することが条件となります。

満たしていない基準については、事業主行動計画策定指針に定められた取り組みを実施し、取り組み状況を厚生労働省のWEBサイトで公表、2年以上連続して実績が改善していなければなりません。

2段階目は赤色のえるぼしマークです。5つの基準のうち3つまたは4つを達成し、実績を厚生労働省のWEBサイトに毎年公表することが条件です。

満たしていない基準については、事業主行動計画策定指針に定められた取り組みを実施し、取り組み状況を厚生労働省のWEBサイトで公表、2年以上連続して実績が改善していなければなりません。

3段階目はピンク色のえるぼしマークです。5つの基準すべてを満たし、その実績を厚生労働省のWEBサイトに毎年公表するとともに、以下の3基準も満たさなければなりません。

  1. 事業主行動計画策定指針に則って、適切な一般事業主行動計画を定めたこと
  2. 策定した一般事業主行動計画について、適切に公表・労働者への周知を行ったこと
  3. 女性活躍推進法および女性活躍推進法に基づく命令その他関係法令に違反する重大事実がないこと

えるぼし認定企業に就職するメリット

上記の5項目をすべて満たしている企業は、男性だけに偏らない採用活動やキャリアコースの策定を実施していると国から正式に認められています。

えるぼし認定企業なら能力や意欲のある女性が採用されるチャンスが高まりますし、女性であるというだけで不採用になる心配も少なく、安心して就業できます。

女性も仕事で活躍しキャリアアップしていける就職先を求める方は、えるぼし認定を一つの基準にすると良いでしょう。

女性の採用に積極的な企業に出会える

えるぼし認定企業は女性が活躍できるように、採用活動の段階から女性の比率を男性と同等にしています。

認定基準1の「採用」にも定められているとおり、男女別の採用における競争倍率(応募者数/採用者数)が同程度でなければえるぼし認定を得ることはできません。

5つの基準すべてを満たしている企業なら、認定基準1もクリアしていますから、採用の段階で女性が男性よりも不利になる心配は少なく、就職活動がしやすいと判断できますね。

厚生労働省のWEBサイトやハローワークで企業の検索をかける際には、「えるぼし認定を受けているか」「どの段階に進んでいるか」の2点を確認するようにしましょう

女性にとって働きやすい就職先が選べる

企業が男性の雇用に偏っている場合、「女性は結婚・妊娠・出産・育児と仕事にかける時間が少ないため即戦力にしづらい」と判断し、女性の採用を意図的に減らしているケースが少なくありません。

その点えるぼし認定企業は女性のライフスタイルを踏まえたうえで働きやすい環境を整えているので、採用人数や従業員の男女比率に偏りが少ないことが特徴。

女性も昇進のチャンスがある、キャリアアップしていける環境が整っている、比較的ワークライフバランスのとりやすい制度を備えているなどの企業側の努力が挙げられます。

ただし、えるぼし認定は女性が活躍できる環境づくりをはかるものであり、育児や介護支援に関する認定を含んでいない点に要注意。

えるぼし認定企業を選ぶ際には、出産や育児を行う従業員を支援する「くるみん認定」も取得しているかどうかチェックしてみても良いかもしれません。

管理職への登用や長く働ける職場が探せる

えるぼし認定企業は女性の管理職への登用も積極的に推進しています。

将来にわたって長く働き、キャリア形成をしていきたいと考える女性にとっては、心強い就業環境となるのではないでしょうか。

えるぼし認定を取得している企業の実例

えるぼし認定を取得している企業は、2019年6月30日時点で870社にのぼっています。

制度が施行されてから徐々に国内の企業に認知され、女性が活躍できる企業への就職希望者の増加により、今後もさらに認定企業が増えていくことが予想されています。

ここからは、実際にえるぼし認定を受けている企業の取り組みを詳しく紹介していきます。

サントリーホールディングス株式会社

サントリーホールディングス株式会社では、2025年に女性管理職20%達成を具体的な目標に掲げて取り組みを実施しています。

継続的に女性の管理職を輩出していくために、育児中の社員の早朝勤務やキャリアワークショップ、育休後のフォローアップなどを通じて女性の活躍を強力に支援。

「異業種若手営業女性交流会」「新世代エイジョカレッジ」など社外と連携した取り組みも実施し、2018年時点での女性管理職比率は10%まで拡大しています。

えるぼし認定は3段階の中で最も高い3段階目を取得し、子育てサポートも積極的に実施していることからプラチナくるみん認定も取得しました。

中部電力株式会社

中部電力株式会社では、ダイバーシティの推進を重要課題とし、2007年に「女性活躍推進室」を設置。2014年には「ダイバーシティ経営企業100選」にも選定されています。

2018年には「人財活躍支援グループ」へと発展・拡大し、社内の課題である女性役付職の促進・意欲を高めるといった部分に取り組んでいます。

具体的には入社4年目から6年目の若手女性社員への研修や30歳直前の女性社員へのキャリア教育、部門別・異業種研修などキャリアアップを図る取り組みを実施。

育児期の社員へのキャリアアップ教育やフレックスタイム制度の適用拡大、女性への採用広報の強化を行い、えるぼし認定の3段階目を取得しました。

NTTコミュニケーションズ株式会社

NTTコミュニケーションズ株式会社では、えるぼし認定制度が施行された2016年よりも前、2014年度より女性管理者候補層を対象とする研修育成施策を実施し、女性の管理者を継続して輩出できるようにキャリア支援を行っています。

2012年度からは女性社員と女性管理者との意見交換の場を設け、キャリアアップへの意識や意欲が向上するような機会を提供。

女性採用比率の目標設定はもちろん、再採用を含めた職場復帰支援制度の充実や在宅勤務の推進など、育児や介護を行っていても仕事を両立できるような環境づくりを行ってきました。

このような取り組みによって女性の継続的な就業が可能になり、さらに多様なキャリア実現や女性管理者への積極登用の成果が評価され、3段階目のえるぼし認定を受けています。

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えるぼし認定企業の探し方

厚生労働省が管轄する公式サイトやハローワークなら、認定を受けた企業に直接出会うことが可能です。

ここからは、えるぼし認定企業の探し方についてそれぞれ詳しく紹介していきます。

厚生労働省のサイトで探す

厚生労働省のサイト「女性の活躍推進企業データベース」では、えるぼし認定を受けている企業が女性の活躍状況についての情報や行動計画を公表しています。

ページの中ほどに「企業名で検索したい」「業種や地域で検索したい」という項目があるので、企業名がわかっていれば直接入力ができます。

「業種や地域で検索したい」を選ぶと、チェックボックスで業種を選んで検索することができます。

北海道から沖縄県まで、該当する企業が一覧で表示されますので、えるぼし認定を取得している企業をチェックしましょう(えるぼしの色も忘れずに確認を)。

気になる企業名をクリックすると、詳細が表示されます。女性労働者の割合や競争倍率などが確認できます。

「えるぼし認定の認定基準に係る実績等の公表ページに飛ぶ」のボタンが表示されていれば、より詳細な実績がチェックできます。

上記の「認定基準に関する実績」は、5つの評価項目をどの程度満たしているか、具体的な割合が公表されているページです。

企業の努力や工夫が数値で示されているため、信頼性の高い企業を求める方はこのページもぜひチェックしてください。

全国のハローワークで探す

日本全国にあるハローワークでえるぼし認定企業を探すことができます。ハローワークにはいくつかの種類があり、以下のように分けられています。

  • ハローワーク(公共職業安定所)
  • ハローワークプラザ
  • マザーズハローワーク・マザーズコーナー
  • 新卒応援ハローワーク
  • わかものハローワーク・わかもの支援コーナー・わかもの支援窓口
  • 外国人雇用サービスセンター
  • ふるさとハローワーク(地域職業相談室)
  • 福祉人材コーナー

ハローワーク内の端末で求人を検索する際、フリーワード欄に「えるぼし」と入力すれば該当する企業が一覧で表示されます。

自分で調べられない場合は、ハローワークの担当者に「えるぼし認定企業に応募したい」旨を伝えれば該当企業を検索してもらえます。

自宅や外出先で、オンラインのハローワークサイトから「えるぼし」をキーワードに入れて検索する方法もあります。

ハローワークインターネットサービス 求人情報基本条件入力」のページに入ってください。

就業を希望する地域を選択し、ページ下部にある詳細検索条件の中の「フリーワード」タブを開いて、検索ボックス内に「えるぼし」と入力し、検索します。

検索結果一覧をチェックし、職種や就業時間などが希望条件に合っていれば、求人番号をクリックして詳細を開きます。

えるぼし認定企業は、詳細ページの一番上にえるぼしマークが表示されています(くるみん認定の有無、えるぼしマークの色を確認しましょう)。

女性が活躍できる企業に就職しよう

女性の採用と登用を積極的に行っている企業は、ダイバーシティ(多様性)を強く推進しているのが特徴。

採用後に男性と並んでキャリア形成や昇進を目指したい、管理職やそれ以上へのステップアップを目指したいという女性に対して、制度の整備やさまざまなキャリア支援の機会、福利厚生を提供しています。

従来、女性は出産や育児のために長く働けないと判断されることが少なくありませんでしたが、ダイバーシティの推進とえるぼし認定制度の登場で、企業側が女性も即戦力として育成、登用していく方向性が生まれました。

2019年5月29日には女性活躍推進法等の一部が改正され、女性の活躍推進に関する状況等が優良な事業主への認定として、新たに「プラチナえるぼし」を創設すると明言され、6月5日に公布されました。

これにより、2020年度6月5日までにプラチナえるぼし認定制度が施行され、さらに高い精度で優良事業主が検索できるようになります。

えるぼし認定制度女性の活躍を支援している企業・団体への就職や転職を考えている方は、ぜひえるぼし認定企業を検討してみてください。

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