海外転職をかなえる!グローバルな視点から見るマレーシアでの働き方

日本からだけでなく、グローバルな視点で見るマレーシア

転職希望者の中には、日本から飛び出し、海外での活躍を求める人も多いでしょう。

現在では、海外転職に特化したエージェントやサイトも存在し、情報をいつでも入手できます。

ただ、グローバルな視点で考えたとき、自分が希望する国での転職を、日本以外の国ではどのように紹介しているのか、知っておく必要もあるはずです。

本記事では、英語圏の海外転職希望者に向け、世界の国々での働き方を紹介する記事から、マレーシアでの就職に関する記事を取り上げ、紹介していきます。

低失業率で堅実に成長するマレーシアの雇用展望

マレーシアは多文化を持つ高中所得国です。

世界水準と比較しても技術力も高く、WTOに加盟する市場経済国でもあります。

失業率3.3%(2019年5月現在、アセアンのデータ)と低く、国内企業は発展を遂げています。

マレーシアは東南アジアにおける金融、IT、物流の拠点であり、電気・電子機器企業のグローバル拠点でもあります。

中規模企業も市場に参入しつつあり、シェアードサービスも普及しつつあります。

シェアードサービスとは経営学用語の一つで、存在している複数の企業が、人事や経理や情報などといったサービスの間接部門を共有することである。
引用:Wikipedia|シェアードサービス

多くの企業・組織や組織が海外経験を持つマレーシア人の採用に注力しています。

マレーシアで働く外国人従業員は雇用全体の約10%に留まっており、マレーシア人の雇用を好む傾向があります。

人材が不足している業界も存在し、全企業の48%が技術を持つ国外からの駐在者の雇用に前向きであるものの、52%が海外からの労働者を検討していないという結果を示すことになります。

グローバルに展開する人材会社ヘイズによると、マレーシアにおける現在の労働市場ではスキル不足と、求人・人材のミスマッチが問題となっています。

特にスキルが不足している業界は、セールス、IT、会計、金融といった業界です。

ライフサイエンスやヘルスケア業界における人材不足も急速に悪化しつつあるようです。

また需要の高いスキルとしては、リスクマネジメント、コンプライアンス、デジタルマーケティング、セールス、マーケティングが挙げられます。

技術面でのスキルに加え、創造力や協調性、強力なコミュニケーションスキルといった課題を解決し、高いEQを必要とする「ソフトスキル」を持つ人材が求められています。

心の知能指数(EQ)は、心の知能を測定する指標である。心の知能とは、自己や他者の感情を知覚し、また自分の感情をコントロールする知能を指す。
引用:Wikipedia|心の知能指数

マレーシアには強力な経済と活気ある労働人口があると言えます。

そのため、採用時にはマレーシア国民を優先するものの、重要なポジションや人材不足を充足させるために、海外からの労働者の雇用も受け入れる企業も増えつつあります。

上司より先には帰れない?日本に似た部分もあるマレーシアのオフィスマナー

国が違えば、オフィスでのマナーも当然変わってきます。

同じアジア圏であるマレーシアのビジネス上でのルールを見ていきましょう。

「典型的」が存在しないマレーシア

マレーシアは、多様に入り混じった文化・伝統を持ち、ビジネスの世界にもこの背景が反映しています。

「典型的なマレーシア企業」と言った概念はありません。

代々続く中国系ファミリー企業やインド系の中規模ベンチャー、多国籍企業は存在します。

これらの企業に共通するのは、異文化に囲まれた労働環境であり、多様な働き方に適応してきたという点です。

全体として、マレーシア人はグローバルかつ、都市的な働き方をしていると言えます。

ビジネスの世界での公用語は英語ですが、母国であるマレー語が話せることは、大きなプラスになります。

マレーシアは民族的コミュニティーを守り、その繁栄を大切にしています。

地元企業には、未だに家族経営の企業もあり、調和と序列が専門的技術よりも優先されることがあります。

集団主義であることや権威に従うことが、マレーシアの地元企業に強く求められます。

チームの調和、上司に対し敬意を示すことが、個人の生産性よりも重視されることでもあります。

スケジュール重視、パフォーマンスを評価する多国籍企業においては、マレーシア固有のルールは重視されていません。

就業時間

一般的なマレーシアの雇用契約では、1日8時間、週に48時間労働と定められています。

就業時間は9時から6時、ランチタイムは1時間とされています。

手当の就かない従業員の早朝出社や残業、休日出勤などは一般的ではありません。

時間外労働を行うことは、勤勉かつ献身的であるとみなされます。

マレーシア企業は序列を重視しており、上司より先に仕事を終えること、無礼であり、業務に熱心でないとみなされます。

長い時間働くことは、生産性とは関係ないものの、マレーシアでうまく働く方法でもあります。

時間厳守がすべての従業員に求められます。
時間を守らないことは、無礼かつ無責任であるとみなされます。

しかし、幹部やマネジメント層においては時間厳守を求められることはなく、遅れることが多忙かつ仕事熱心があると考えられています。

ビジネス上のドレスコード

マレーシア企業のドレスコードは複雑なものではありません。

一般的な長袖のYシャツにネクタイに加え、暑い気候の場合には半袖でも問題ありません。

クライアントとの面会時には、ブレザーを着用します。

女性の服装は、イスラム文化に対し不適切とならない程度の露出の多すぎない「スマートカジュアル」である限りは自由度が高いものが一般的です。

スマートカジュアル (Smart casual) は、曖昧に定義される服装規定(ドレス・コード)のひとつで、一般的には、きちんとした身なりでありながら、あくまでもインフォーマルな(正式な場面にはふさわしくない)服装のこと。
引用:Wikipedia|スマートカジュアル

ランチタイムのルール

昼休みは、一般的に1時間とされています。

金曜のみ、昼休みは2時間であり、ムスリム(イスラム教徒)の従業員は金曜礼拝のため、モスクに行くことができます。

男性はモスクに行くことが義務ですが、女性は義務ではありません。

ムスリムの従業員は、個人的に祈祷することでき、多くの女性は、友人とのランチやショッピング、個人的な予定など、他の目的のために金曜の長い昼休みを使っています。

面会時の挨拶

ビジネスにおける初回の面会時には、まず年長者が敬称付きで紹介され、握手をします。握手をしている間は「Salam」と言います。

軽く会釈をすることが、敬意の表れであり、目上の人間への挨拶の時には必要です。

人の呼び方

マレーシアで窓口となる担当者が、様々な人種の場合があります。

混乱した場合には「どのようにお呼びしたらよいですか?」と尋ねてください。

よくある事ですので、遠慮せずに聞く方が良いでしょう。

相手の好む呼び方を確認したら、敬意を示すためにもMr./Ms./Mrs.などの敬称をつけて繰り返しましょう。

会議でのふるまい

会議や打ち合わせはランチタイムを除き、事前に設定されます。

特にムスリムの祈りの時間となる、金曜のランチタイムには会議の設定は行いません。

会議は通常紹介から始まります。女性が男性に紹介されます。
また年長者、幹部などが先に紹介されます。

会議室での席順がとても重要で、ホストがテーブルの片側に座り、最も高いポジションの人がその隣に座ります。

中国系の人が参加する会議は、いつも時間通りに始まり、短い時間で要点を確認する流れです。

参加者が会議に時間通りに現れ、事前に割り振られた課題も終えており、簡潔であることを好みます。

インド系、マレー系の打合せは、中国系に比べ、時間にも厳密ではなく、会議の最初にはお互いを知るためのやり取りを行い、個人的な情報も共有します。

会議を自分のオフィスで開催する場合は、エントランスで出迎える事が敬意を示す対応と言えます。

相手のオフィスを開催する場合には、時間通りに到着するようにしましょう。

早すぎてもいけません。ホストは予期せぬ事を望まないからであり、これは相手の対面を損なうことにもなります。

プロジェクタやコンピュータなど当日の使用機材も用意しておくべきですが、それが機能しなくなった場合のバックアッププランも常に考えておくべきです。

スライドなどの映像資料がなくてもプレゼンテーションやスピーチができるよう、十分に準備しておきましょう。

交渉スタイル

マレーシア人は近隣のアジア諸国の人々と似た部分を多く持っています。

ビジネスにおいても、礼儀正しく社交的であることを重視しています。

直接的な表現は無礼で敬意を欠いていると、とられかねません。

マレーシア人はビジネス上で長期的かつwin-winの関係を好みます。

そのため、今後のパートナーとなり得る企業の評価に時間をかけることが多いです。

交渉とビジネス上の判断は欧米とは違って、時間がかかります。

マレーシア人はリスクを判断するのに、十分に時間をかけるからです。

交渉については、複数回行われます。

最初の打合せでは、たいてい互いを知るために開催され、仕事の話はすることはありません。

相手に合わせた贈り物や会食を行うことがマレーシア人やアジア人と交渉する上では必要なことです。

マレーシア人は、思いやりがあり、繊細で、常に探求心を持つ、「ソフトパワー」的な人材を評価します。

ソフト・パワーとは、(国家が)軍事力や経済力などの対外的な強制力によらず、(その国の有する)文化や政治的価値観、政策の魅力などに対する支持や理解、共感を得ることにより、(国際社会からの)信頼や、発言力を獲得し得る力のことである。対義語はハード・パワー。
引用:Wikipedia|ソフト・パワー

マレーシアのビジネスでは、はっきりと「ノー」という場面は多くありません。
否定的な内容を失礼なく伝えられる方法を探します。

コミュニケーションの手段は言葉だけではなく、顔の表情、声のトーン、ボディランゲージがその人を表すサインになります。

沈黙することもコミュニケーションの重要な要素となります。行間の意図を読み解くことが求められます。

また、多くの保守的なビジネスマンは、口頭による契約という習慣を続けています。

そのため、相手の評判と信頼はとても真剣に捉えられ、最優先事項にもなります。

コミュニティーの中で噂が広まるのは早く、信頼関係が一度崩れてしまうと、ビジネスの継続が難しくなることもあります。

手紙やメールでのやり取り

ビジネス上での日常のやり取りに、多くの言語が使われているため、英語はマレーシア人にとっても非公式の共通言語となっています。

慣習的に、マレーシアの人々はイギリ英語を学び使っていますが、近年ではアメリカ英語も使われています。
使いやすい英語を使うべきと言えるでしょう。

手紙とメールに大幅なフォーマットの違いはありません。
手書きの招待状を受け取ったら、手書きで返答すべきです。

そして、自分がやり取りしている相手に十分に敬意を払った敬語を忘れずに使ってください。

文化的な多様性、美味しい食で知られるマレーシアでの生活

近年は日本から移住者も旅行者も増えているマレーシア。

生活環境はどのようなものでしょうか。
生活費などの観点から、マレーシアを見てみましょう。

海外駐在・移住先としての人気が高まるマレーシア

東南アジアの高中所得国であるマレーシアは、南シナ海によって、2つの地域に分けられています。

ここに住む事は魅力的な事であるものの、物価は急速に増加しています。
生活コストはライフスタイルによっても変わってきます。

家賃やその他のコストは手頃な価格であるもの、輸入品や嗜好品、洋服、家具、家電、アルコール、タバコは高価です。

食事は安価でおいしく、中華、インド、マレー料理から選んで食することができます。

外国人にとっては安価に暮らすことができることもあり、海外駐在地としてもますます魅力的な国となっています。

具体的な指標は以下です。

  • シンガポールと比較すると、56%安い生活費で暮らすことができます。
  • ビッグマックの1個の価格は約2.1USDで世界では55位です。1位スイスでは6.54USD、2位アメリカが5.51USD、日本は26位で3.59ドル(2019年7月、エコノミスト誌ビッグマック指数)。
  • クアラルンプールでの生活費(家賃を含む)はニューヨーク市の半分となる。

ビッグマック指数は、イギリスの経済専門誌『エコノミスト』によって1986年9月に考案されて以来、同誌で毎年報告されている。

ビッグマックはほぼ全世界でほぼ同一品質(実際には各国で多少異なる)のものが販売され、原材料費や店舗の光熱費、店員の労働賃金など、さまざまな要因を元に単価が決定されるため、総合的な購買力の比較に使いやすかった。これが基準となった主な理由とされる。

具体的には、たとえば日本でビッグマックが250円、アメリカで2ドルのときは、250/2=125となり、1ドル=125円 がビッグマック指数となる。もしこの時点で、為替レートが1ドル110円だとすると、為替相場はビッグマック指数に比べて円高であり、この後、125円に向けて円安が進むだろう、などと推理する。

各都市で、1個のビッグマックを購入するのに必要な労働時間を算出することにより、各都市の物価に比した賃金水準を推計出来る。
引用:Wikipedia|ビッグマック指数

家賃

マレーシア全土で家賃は比較的安く、快適で手ごろな家や部屋を見つけるのは難しいことではありません。

当然、クアラルンプールの物件が最も高額であり、市内中心部の物件は中でも高い家賃となります。
クアラルンプール郊外となると、価格は大幅に下がります。

アパートメントやコンドミニアム、テラスハウス、大きな戸建てなど、さまざまな種類の物件があります。

海外からの駐在者には、コンドミニアムが最も人気の物件です。
他の物件に比べると高額ですが、セキュリティが常駐していたり、プールやテニスコートなど、多くの施設がついているコンドミニアムが人気です。

家具付き、一部の家具付き、家具無しの物件があります。
家具無し物件には、キッチンすらついていない物件もあるので気を付けましょう。

家賃の例

クアラルンプール中心部高額エリア/85平米家具付き物件:2,975MYR
通常エリア/85平米家具付き物件:1,673MYR

都市中心部/1LDKアパートメント:1,496MYR
都市部周辺エリア/1LDKアパートメント:965MYR
※MYR=マレーシアリンギット 1MYR=25.2023円(2019年8月7日現在)

初月の家賃には家賃1か月分の保証金と家賃2か月分の敷金、家賃半額分の水道光熱費に対する補償金が必要です。

賃貸契約は一般的に2年単位となりますが、あらかじめ、早期契約終了に関する事項を含めた方が良いでしょう。

医療、保健関係

マレーシアは近代的で素晴らしい保険システムを持っており、世界水準の医師と施設も持ち合わせています。

他国との相互保険制度はありません。外国人従業員の入院・手術保険制度(SKHPPA)では、外国からの駐在者、外国人従業員に保険の加入を義務付けています。

この制度ではケガ、自己、病気などがカバーされ、民間の保険会社を通じて使用できます。

さらに、包括的な医療保険も外国人には推奨されており、多くの企業が福利厚生の一部としています。

都市部であれば、薬局は数多くあり、深夜まで営業しています。

外国であれば処方箋が必要な多くの薬にも処方箋は必要ない場合が多く、たいていが有名ブランドのものです。

また、都市部であれば、質の高い歯科治療を受けることもできます。

伝統と革新、多文化が混ざり合うのがマレーシア

生産性にこだわらない長時間労働や上下関係など、英語圏の人材にとって注意すべき点として、アジアならではの慣習が挙げられていました。

日本でも前近代的な慣習として話題となる働き方でもあります。

しかし、求められるスキルに関しては、専門技術だけでなく協調性や想像力、コミュニケーションなどソフト面も含まれていまるようです。

このことから、マレーシアの企業は欧米に代表される先進国企業のような働き方に移行していくことを示しているのかもしれません。

また、気を付けなければならないのが、多人種・多文化が存在するということです。

伝統と革新、さらに多文化が混じり合うマレーシアで働くことは、間違いなくエキサイティングな経験になるのではないでしょうか。

また物価も急速に上がりつつある今、少しでもお得にマレーシア移住、そして就職の実現を目指すなら、今すぐ動き始めましょう。

参照記事
http://blog.goinglobal.com/office-etiquette-malaysia/
http://blog.goinglobal.com/moving-to-malaysia-the-basics/
http://blog.goinglobal.com/employment-outlook-malaysia/

Career Growth 編集部

ニュース編集 担当

株式会社ショーケースと株式会社レーザービームが共同運営・提供しているCareer Growthの編集部提供コンテンツ。

主として第2新卒、20代前半から30代後半までを主とした、グローバルな仕事・就職・転職の情報を扱う。