新型コロナウイルス感染症の影響に伴う雇用調整助成金と生活補助について(2020/3/19版)

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新型コロナウイルス感染症の流行は社会に大きな影響を与えており、企業の休業や学校の一斉休校など、実生活にも大きな影響を及ぼしています。

政府や自治体では、感染拡大を防ぐための対策を講じつつ、生活面で危機的状況にある方々を支援するために支援策を講じています。

そこで、この記事では新型コロナウイルス感染症に関する雇用調整補助金や生活補助について、制度の概要や適用方法をご紹介していきます。

※本記事の情報は2020年3月19日現在の情報を元に執筆しております。未確定情報もありますので、状況の変化に応じて加筆していきます

新型コロナウイルスの影響による経済面での国・自治体の支援策の要約

3行要約
  • 雇用調整助成金の特例によって休業中も給料が発生
  • 小学校等の臨時休業に伴う保護者の休暇取得支援が得られる
  • 生活福祉資金貸付制度の実施や個人事業主・フリーランスへの支援要請を実施

雇用調整助成金の特例

雇用調整助成金の特例

  • 雇用調整助成金とは
  • 雇用調整助成金の特例の今回のポイント
  • 休業している労働者が受けられる金額等
  • 新型コロナウイルス感染症の流行を理由に解雇された場合

雇用調整助成金とは

雇用調整助成金は、本来は景気の変動など経済上の理由により企業活動の縮小を余儀なくされた場合、労働者の雇用を守るために事業主に対して支払われる助成金です。

労働者に働く意思があっても景気動向などによって働けない場合、雇用を維持するための経済支援として行われる助成です。

雇用調整助成金の特例措置は、景気悪化だけでなく自然災害時などにも適用されています。

新型コロナウイルスの影響に伴う雇用調整助成金の特例

中国で新型コロナウイルス感染症が拡大しつつある中で日中間の事業活動が急激に縮小する事業所が増え、雇用への悪影響が見込まれたことから2020年2月14日に厚生労働省によって特例措置が実施されました。

2月14日の実施当初の要件は「日本・中国間の人の往来の急減により影響を受ける事業主であって、中国(人)関係の売上高や客数、件数が全売上高等の一定割合(10%)以上である事業主」とされていました。

しかし新型コロナウイルス感染症の流行範囲が世界規模に拡大したことから、2月28日に「新型コロナウイルス感染症の影響を受ける事業主」と大幅に要件が緩和され、インバウンド需要の減少に苦しむ観光業や製造業が対象となりました。

そして、3月10日には「新型コロナウイルス感染症に関する緊急対応策 第2弾」として更に対象範囲が拡大。

支給要件緩和の対象を「新型コロナウイルス感染症の影響を受ける全事業主」に拡大。政府では更に充実した支援策を検討中です。

内閣府「新型コロナウイルス感染症対策本部「新型コロナウイルス感染症に関する緊急対応策第2弾」

雇用調整助成金の特例の今回のポイント

新型コロナウイルス感染症の流行に伴い実施された最新(執筆時:3月19日)の「新型コロナウイルス感染症に関する緊急対応策 第2弾」における雇用調整助成金の特例の内容をご紹介していきます。

雇用調整助成金の特例の内容

  • 2020年1月24日から7月23日までの休業に対して適用
  • 1カ月に生産指標が10%減少した全事業主が支給の対象
  • 一斉休業や濃厚接触者への休業命令も助成の対象

期間は2020年1月24日から7月23日までの休業に対して適用され、正社員・非正社員の両方を助成の対象としています。

通常は3カ月間の平均生産指標(売上や生産高)から10%以上減少した場合に支給対象となっています。

今回、新型コロナウイルス感染症の流行による影響が急激に拡大したため、1カ月に生産指標が10%減少した全事業主が支給の対象となりました。

また、一斉休業や濃厚接触者への休業命令も助成の対象となるなど、新型コロナウイルス感染症に特化した内容に変更が加えられています。

雇用調整助成金の特例に関するその他のポイント

  • 個人事業主やフリーランスにも資金貸付の据え置き期間や償還免除の措置
  • 特に感染者の多い北海道を「緊急特定地域」に指定

今回のポイントの一つは、個人事業主やフリーランスにも資金貸付の据え置き期間や償還免除の措置を設け、企業に対してフリーランスとの取引に配慮するように要請が行われています。

2点目のポイントとして、北海道が地方公共団体の長が住民・企業に活動自粛を要請する「緊急特定地域」に指定されたことです。

特に感染者の多い北海道では、自治体の要請によって住民・企業活動が制限されるので、他の地域よりも充実した支援が行われています。

北海道の助成対象企業は1カ月10%以下の生産指標減少でも対象となるため、新型コロナウイルス感染症の影響で売上や生産高が伸びた企業以外の全企業が助成対象となります。

また助成率も他地域より高めに設定され、中小企業で「2/3→4/5」に拡大。大企業でも「1/2→2/3」の助成を行うことが決まっています。

さらに、月20時間未満の労働者の休業も対象となるので、北海道では売上や生産高が減少している事業主に雇用されているほぼ全ての労働者を支援することになります。

休業している労働者が受けられる金額等

休業している企業で働いている労働者に支給される雇用調整助成金の金額は、中小企業で日給換算で1日あたりの給料の2/3、中小企業以外で日給換算で1日あたりの給料の1/2が支給されます。

北海道の場合は中小企業で日給換算で1日あたりの給料の4/5、中小企業以外で日給換算で1日あたりの給料の2/3が支給されます。

支給される雇用調整助成金の金額

・地域と事業規模を問わず、1人あたり1日8,330円が上限額
・教育訓練を行なった場合は企業規模を問わず1日1,200円を支給
・支給金額は最大で9,530円となる

厚生労働省「新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ雇用調整助成金の特例を追加実施します」

新型コロナウイルス感染症の流行を理由に解雇された場合

あってはならないことですが、新型コロナウイルス感染症の流行拡大を理由に解雇を行う可能性も考えられます。

原則としては、雇用調整助成金の特例により100日間は国から雇用調整助成金が支払われるので、企業活動が休止していても一定額の給料を支払うことは可能です。

それでも業績が改善せず、退職、解雇、労働条件引下げなどが実施される場合には各地域の労基署や労働局、ハローワークの労働相談コーナーに相談しましょう。

不当解雇の場合には解雇取り消しなどの措置が取られ、会社に戻る気がない場合でも慰謝料などが請求できる可能性があります。

小学校等の臨時休業に伴う保護者の休暇取得支援

小学校等の臨時休業に伴う保護者の休暇取得支援

  • 小学校休業等対応助成金とは
  • 小学校休業等対応助成金の支給対象

小学校休業等対応助成金とは

新型コロナウイルス感染症の流行によって、全国のほぼ全ての学校では3月2日より一斉休校の対応を行いました。

この影響で、特に小学校低学年の子供を育てている保護者は学童保育や親などの預け先が見つからないと仕事を休まざるを得なくなり、生活面で重大な支障を来すようになりました。

国の要請によって仕事を休まざるを得なくなった保護者を支援するために創設されたのが「新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応助成金」です。

小学校休業等対応助成金の支給対象

小学校休業等対応助成金の詳細

  • 対象者:2020年2月27日〜3月31日に、子供の世話をする保護者に法定の年次有給休暇とは別で有給休暇を取得させた事業主
  • 助成金額:保護者である雇用者へ支払った賃金相当額
  • 上限額:企業規模問わず1人あたり1日8,330円

厚生労働省「新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応助成金」

生活福祉資金貸付制度における緊急小口資金等の特例貸付

生活福祉資金貸付制度における緊急小口資金等の特例貸付

  • 生活福祉資金貸付制度とは
  • 受給可能な条件
  • 受給の開始日と手続き方法

生活福祉資金貸付制度とは

高齢者や低所得者など、新型コロナウイルス感染症による経済への影響によって一時的に資金が必要な人に向けた緊急の貸付制度です。

また、非正規雇用や個人事業主など新型コロナウイルス感染症の影響で失業した場合にも利用可能な制度です。

制度は2つの制度から成り立っており、休業などで一時的な資金が必要な人向けの「緊急小口資金」と、失業などで生活の立て直しが必要な人向けの「総合支援資金(生活支援費)」の2つに分かれています。

厚生労働省「一時的な資金の緊急貸付に関するご案内」

受給可能な条件

「緊急小口資金」の受給対象者は「新型コロナウイルスの影響を受け、休業等により収入の減少があり、緊急かつ一時的な生計維持のための貸付を必要とする世帯」とされています。

従来は対象を「低所得者世帯等」と限定していましたが、新型コロナウイルスの感染拡大により対象を拡大しました。

また「総合支援資金」に関しても対象者を拡大し「新型コロナウイルスの影響を受け、収入の減少や失業等により生活に困窮し、日常生活の維持が困難となっている世帯」としています。

受給の開始日と手続き方法

生活福祉資金貸付制度は既にスタートしている制度ですので、申請を行えば受給を開始することができます

「緊急小口資金」「総合支援資金」ともに、無利子・保証人不要で借りることが可能です。

手続きは市区町村の社会福祉協議会にて行います。

緊急小口資金

  • 貸付上限額:10万円以内
  • 据置期間:1年以内
  • 償還期限:2年以内

総合支援資金

  • 貸付上限額(2人以上の世帯):月20万円以内
  • 貸付上限額(単身世帯):15万円以内
  • 据置期間:1年以内
  • 償還期限:10年以内

個人事業主・フリーランスとの取引に関する配慮要請

個人事業主・フリーランスとの取引に関する配慮要請

  • 個人事業主・フリーランスとの取引に関する配慮要請とは
  • 個人事業主・フリーランスとの取引に関する配慮要請の内容

個人事業主・フリーランスとの取引に関する配慮要請とは

新型コロナウイルス感染症の流行拡大により、国内でも多くの企業が影響を受けています。

このような状況下で事業基盤が弱く、収入源によって生活環境そのものが悪化してしまう可能性のある個人事業主やフリーランスに対する配慮要請が経済産業大臣・厚生労働大臣・公正取引委員会委員長の連盟で業界団体に行われました。

個人事業主・フリーランスとの取引に関する配慮要請の内容

配慮要請3点

  1. 下請振興法、独占禁止法及び下請代金法等の趣旨を踏まえた適正な対応を行うこと
    →報酬額や支払期日等の取引条件を書面により明確化するように要請
  2. できる限り従来の取引関係を継続し、あるいは優先的に発注を行うこと
    →個人事業主やフリーランスが事業活動を維持し、事業休止中の場合は再開後に事業を継続できるように配慮を要請
  3. 納期に関して柔軟な対応を行うこと
    →発熱等の風邪の症状や、休校に伴う業務環境の変化を理由とした納期延長等の求めがあった場合には、できる限り柔軟な対応を要請

厚生労働省「新型コロナウイルス感染症により影響を受ける個人事業主・フリーランスとの取引に関する配慮について要請します」

上記の3点はあくまでも配慮要請なので発注側には罰則等はありません

新型コロナウイルス感染症の流行はとどまるどころか世界規模で拡大を続けています。

経済だけでなく日常生活においても大きな影響を受けており、生活基盤を失いかねない危機に陥っている方もいるでしょう。

今回ご紹介したような助成金や補助金の制度を活用して頂き、少しでも生活基盤の維持や再建にご活用頂きたいと思います。