非IT系・未経験からITエンジニアになるために欠かせない6つのポイント

近年、日本国内はもちろん、世界中で人手不足の解消にITの活用が推奨されており、ITエンジニアはもっともニーズの多い職業として注目されています。
しかしエンジニアは専門職のため、敷居の高さがネックになっているという声も聞かれます。
ここでは、未経験の状態からITエンジニアを目指すために押さえておきたいポイントを紹介します。

ポイント1:ITエンジニアの仕事内容を理解する

未経験からITエンジニアを目指す場合、「ITエンジニア」という職業の概要を理解するところから始めましょう。

同じIT業界のエンジニアでも「プログラマー」「データベースエンジニア」「フロントエンドエンジニア」など、役割や担当に応じて名称が変わります。

エンジニアの仕事を一通り把握したら、あなたがどんなエンジニアになりたいのかを考えます。

IT業界の業務は以前にもまして細分化されており、現場での役割や将来の方向性もそれぞれ異なるため、「プログラミングならなんでもいい」というあいまいな目標設定はおすすめできません。

まずはどこで、どのように働きたいのか?何をしたいのか?どんなものづくりに関わりたいのか?をイメージしましょう。

「コーディングだけを担当したい」「(デザインなど)コーディング以外のことも担当したい」「プロジェクトリーダーになって大きなプロジェクトを運用できる管理能力も身につけたい」というように、目標から先に考えるのもおすすめです。

自分自身のゴールや目的を設定し、それに見合うエンジニア職を探すなど、工夫してみましょう。

未経験から可能な職種を探す

次に、求人サイトや求人雑誌をチェックして、未経験からでも可能な職種を探しましょう。

この段階で求人に応募する必要はなく、ざっくりとどんな業界にどのような募集がかかっているかを確認するだけで大丈夫です。

大都市圏や都市部を中心に未経験可の求人も見つかるかと思いますが、「どの程度未経験で良いのか」については求人ごとに異なっています。

たとえば、WEBの裏側の構築を担当する「バックエンドエンジニア」は、プログラミング初心者には向かない職種です。

未経験可と書かれていても、それは「バックエンドエンジニアという職種が未経験でも応募可能」という意味であり、それ以外のエンジニアとしての経歴は重視されるものと考えるのが妥当でしょう。

資格が必須の仕事もある

一般的に、プログラマーとして経験を積んだ人は設計もこなせるようになり、システムエンジニアとしてステップアップしていきます。

多くのエンジニアは業務をこなしつつITに関する資格試験などを受けて、スキルの把握とさらなるステップアップを目指します。

ITエンジニアは他業種ほど資格が求められるわけではありませんが、エンジニアの多くが「基本情報技術者試験」や「応用情報技術者試験」、「ベンダー資格」と呼ばれる民間資格試験を保有しています。

求人に「未経験可」と書かれていても、一定レベル以上のスキルがあるかどうか判断するために資格の取得を必須としている場合もあります。

取得した資格は履歴書に記載でき、面接でもアピール材料になりますので、できれば応募先の職種に直結する資格を取得しておきたいですね。

IT技術者に人気のIT資格一例

  1. 基本情報技術者・応用情報技術者
  2. Javaプログラミング能力認定試験
  3. CCNA(Cisco Certified Network Associate)
  4. ITILファンデーション(Information Technology Infrastructure Library初級)
  5. Android™アプリケーション技術者

ポイント2:IT知識を身につける

2つ目のポイントとしては、応募する職種にふさわしいIT知識を身につけておくことです。

職業訓練やスクールに通ったり、オンライン教室を受講したりする方法のほかにも、ネットで無料講義や無料のトレーニングを受けることもできます。

プログラミングが学べるアプリや本、雑誌などもありますので、自分に合った方法で知識を増やしていきましょう。

エンジニアのお仕事はまず基礎力をしっかりつけてから、ある程度のレベルに達したところで応用にも取り組んでいかなければなりません。

実際の現場ではプロの書いたコードを読んで、仕様書に即したかたちでコーディングをしていかなければなりませんから、基礎力は早めにつけておきたいところです。

プログラミングの基礎を学ぶ

求人を一度見た段階で応募先が定まらなくても、まだ慌てる心配はありません。

プログラミングを学んでから目標を決めていく方法でもまったく問題はないので、まずは独学やスクールでプログラミングの基礎を学びましょう。

開発環境・開発言語についての知識はもちろんですが、それぞれの言語で何ができるのか(どんなものづくりに適しているのか)も確認を。

基礎力がついてくると、「自分はこんなものづくりがしたい」という希望が出てくるかもしれません。

開発言語ごとに異なる記法や考え方というものがありますから、まずは定番の「Java」など簡単なところから学んでみて、その後他の言語との違いを知るようにする方法もあります。

複数の言語を覚えるのには時間がかかるので、最低1つの言語が読める(書ける)ようになっておくと安心です。

仕事に直結する勉強を

エンジニアの現場では、その職場で必要とされる技術や知識をどの程度持っているかがポイントとなります。

ITエンジニアとしてやりたいことが決まってきたら、そこに繋がる知識を得るようにしましょう。

必要のない言語を学んでも現場では即戦力にはなりにくく「勉強のし直し」が発生する可能性もあります。

また、「デザインが好きなのでコーディングだけでなくWEBデザインもやりたい」という人がデザイン系の知識をおろそかにしてしまうと、現場では人一倍業務に時間がかかってしまいます。

事前にデザインに関する知識や技術、ソフトウェアの扱い方も覚えるようにして、準備をしてから求人の応募に臨みましょう。

ポイント3:未経験可の求人をチェックする

業界や業種にもよりますが、新卒や既卒が正社員として入社するタイミングは毎年4月と10月の2回。

求人に応募ができるのはそれより前の時期、4月入社なら前年度の秋~冬、10月入社なら夏ごろからとなります。

正社員での入社を希望している場合、4月と10月を目標に転職活動を始める必要がありますが、WEB業界は人手不足の現場が多いので通年で求人が出ているところもあります。

ブラック企業が未経験可という文句を売りにしているケースもありますので、求人をチェックしたら会社の口コミも併せて検索すると良いでしょう。

求人内容を比較する

※実力が求人に見合うかを詳しく確認する。
次に良さそうな求人をいくつかピックアップし、内容を詳しくみていきましょう。


(参照:マイナビ転職 [北海道版]「札幌市/ITエンジニアの求人・転職情報」

求人の中に「未経験可」という文言が含まれているもので、さらに詳しい条件を確認します。

上記の例では【未経験者は30歳以下】と書かれていますので、年齢制限がついていることがわかりますね。

次に仕事内容を確認し、【未経験の方は…】という部分をチェック。


(参照:マイナビ転職 [北海道版]「札幌市/ITエンジニアの求人・転職情報」

上の仕事内容からは、以下のような情報が得られます。

  • 最長4ヶ月(640時間)の社内研修を用意
  • Java・HTML・JavaScript・SQLが学べる
  • OJTという名目での現場への丸投げがない
  • 多彩なプロジェクトの中から希望やスキル、経験に応じて配属を決定する
  • 充実した資格支援制度とお祝い金が用意されている

このような情報は企業から応募者に向けた「アピールポイント」でもあるので、研修や配慮が充実しているほど業務にも入りやすいと考えて良いでしょう。

説明会やセミナーに参加する

気になる求人や企業があれば、事前の説明会に参加するのもおすすめです。

ただし説明会は時期が限られており、対象者が新卒~第二新卒に限られるなど、条件がつく場合も少なくありません。


(参照:合説どっとこむ「未経験者歓迎!IT企業就職説明会」

あえて応募先企業を限定せずに、IT企業の合同説明会に参加するなど、対象を広くしておくのも良いかと思います。

ポイント4:転職活動を始める

求人のチェックや説明会への参加を行いながら、少しずつ転職活動を始めていきましょう。

転職活動は基本的に一人で進めていくものですが、プログラミングスクールで転職活動を手伝ってもらえるケースもありますし、企業からの求人が優先的に回ってくるケースも少なくありません。

オンラインスクールでも専門の担当者に相談できる場合がありますので、身近な相談先をフルに活かして活動を進めていってください。

知識を身につけてから転職活動を行う

他業種からITエンジニアを目指す場合、IT業界に慣れるまでは情報をたくさん集めておくと安心です。

IT業界の動向や会社の規模、エンジニア職の今後など広く情報を集めておけば、それらの知識が必ず役に立つはずです。


(参照:ITmedia「Microsoft、プログラミング言語「TypeScript 3.7」を公開」

プログラミング初心者の方は「自分には縁遠い話題」と考えてしまいがちですが、将来どこかで最先端のテクノロジーに触れる機会があるかもしれません。

また、IT分野がどの方向へ向かっているのかを知るためにも、ニュースサイトには目を通しておくことをおすすめします。

派遣で実力をつける方法も

IT業界は慢性的な人手不足に悩んでおり、正社員以外に派遣やアルバイト形式での求人も数多く出ています。

正社員にこだわらなければ、最初は派遣やアルバイトから入るというのも一つの方法かもしれません。

派遣業務は期限が3年と決まっているケースがほとんどですが、「無期雇用派遣」という形式を採用しているところも増えてきました。

派遣社員として勤めたあと、正社員として雇い直されるパターンも期待できますので、派遣業務もぜひ選択肢の一つに入れてみてはいかがでしょうか。

ポイント5:転職サービスに登録する

転職活動をするうえで心強い味方になってくれるのが転職エージェントなどの転職サポートサービスです。

登録するだけで自分の希望に合う求人を探してもらえますし、履歴書・職務経歴書の添削や面接対策も受けられます。

転職サービスには、エージェントを利用せずにサイト内の求人情報やセミナーの案内だけ閲覧したり、エージェントを通さずに応募したりと、マイペースに利用できるものがあります。

一方、登録後必ずエージェントを通して面接対策を行ってから応募に至るサービスもありますので、いくつかの転職サービスを比較しながら納得のできるサービスを選んでみてください。

転職サイトに登録

転職エージェントとは別に、「エン転職」「doda(デューダ)」などの転職サイトに登録し、そこから直接応募をする方法もあります。

求人内容や求人数は常に変動しており、すべての転職サイトが同じ情報を掲載しているとは限らないため、多くの良質な求人に出会うためにも複数のサイトに登録しておきたいところ。

大手の転職サイトでは「WEB履歴書」や「WEB職務経歴書」が作成できるサービスを提供しており、一度仕上げたデータはサイト上に保存され、中身をほとんど変えずに複数の企業に応募できます。

1枚ずつ手書きで書類を作成する必要がないため、時間をかけず効率的に転職活動を進めたい方におすすめのサービスです。

転職エージェントに出会う

転職エージェントを通して応募をする場合、履歴書や職務経歴書の内容が細かくチェックされます。

また、個人面談ではエンジニアへの転職に見合うだけのスキルが身についているかエージェントが客観的に判断するので、不足している部分はそのつど指摘をしてもらえます。

「Javaはある程度使いこなせるけれど、実務経験がないから不安」「デザインに関わりたいが、どんな勉強をすればいいのかな?」など、不安なことは逐一質問していくと良いでしょう。

未経験からIT業界に転職する場合は、ITエンジニアの経歴をもつエージェントに付いてもらうと安心です。

転職エージェントを選ぶ際に、ITエンジニアとして活躍していたエージェントが在籍しているか確認し、できればそのエージェントを指名してください。

ポイント6:ITエンジニアに必要なこと

ここまで、IT業界に入りエンジニアになるためのポイントをチェックしてきました。

しかしIT業界は日進月歩の世界であり、転職後も刻一刻と状況が変化し続けていきます。

そこで働く人々も同じく進化していく必要があり、せっかく学んだスキルはどんどんレベルアップさせていきたいところ。

ここからは、ITエンジニアとして働いていくうえで必要なポイントを紹介していきます。

勉強を続ける意欲

ITエンジニアは求められた物事を形にする「技術力」と、新しい知識を取り入れる「吸収力」が求められる仕事です。

基礎力を付けて終わりではなく、そこから発展させて仕様書や設計書の通りにコーディングやデザインを行っていかなければなりません。

コーディングという仕事は一見単調なようでいて、複雑かつ難解な場面にも多々出くわします。

チームで一丸となって仕事をこなしたり、他社との共同開発に携わったりと、第三者の書いたコードを使いこなす場面も多いです。

業務そのものが学びの機会ではありますが、終業後や休日にスクールへ通ったり、自宅で練習を重ねることもあります。

一定のスキルが身についてきたら、今後は資格試験を通してスキルチェックを行いレベルアップをしていきましょう。

社内・社外で勉強会が開催されたときは、そこにも積極的に参加していくと業務の幅が広がります。

第一線で活躍し続けるためには、いつまでも勉強を続けていく意欲と好奇心を持つことが大切です。

コミュニケーション能力

エンジニアはチームで動くことが多いため、コミュニケーション力は必須のスキルとなります。

どの現場でもクライアントの求めに応じてシステムや製品を開発していくので、基本的には「お客様第一」。

しかしそれ以前に、求めを確実に形にするためには開発に関わるメンバー同士の結束力やコミュニケーションが欠かせないのです。

話している時間がないからといって隣の席の仲間とメールやチャットでやり取りをするようでは、ここぞというときの意思疎通が図れない可能性も。

現場ではものづくり(プログラミング)を行うだけではなく、完璧な仕上がりを目指して検証や打ち合わせを繰り返していきます。

クライアントとの直接の話し合いによって、仕様が変わる機会も少なくありません。

そこで仕様が変更になると、チーム内で情報を共有して意見交換や打ち合わせを行います。

プロジェクトの規模が大きくなるほど担当者の人数も増えていき、チーム内での連携が取りにくくなります。そのため、コミュニケーション力が高い人が1人でも含まれていれば作業効率に大きく影響してくるのです。

さらに、チームリーダーのように重要なポジションに置かれるほど話し合いの機会が多くなりますので、わかりやすく伝える技術があると話し合いが効率的に進みます。

立場・年齢の異なる相手がチームを組むため、丁寧で気さくに接していける能力も求められます。

段階的に準備を進めよう

未経験からITエンジニアを目指す場合、業界に関する知識はもちろん、エンジニアと名のつく仕事は一通り押さえておきましょう。

「ネットワークエンジニア」「フロントエンドエンジニア」など、どのような状況でエンジニアが活躍しているのかを把握することが、仕事に就くための第一歩となります。

そしてITに関する知識は、応募先の職種に直結するものなら貪欲に吸収していきましょう。

未経験でも基礎力がついており、応用もこなせる人は現場で重宝されます。

まったく何も知らない段階から直接雇用されると、数ヶ月の研修期間も辛いものに感じられる可能性がありますので、ある程度自分自身で勉強をしてから転職活動に取り組んでいくことをおすすめします。