役立つ転職エージェントの「職務経歴書の書き方」アドバイス5選

大手転職エージェントのサイトに必ずあるのが「職務経歴書の書き方」です。転職活動に欠かせない重要なツールですが、転職が初めての方には上手く書くのは難しいかもしれません。

そこでここでは各転職エージェントのサイトにある職務経歴書の書き方から有効なアドバイスをピックアップしご紹介します。ぜひ参考にしてください。

職務経歴書は業界の特徴を捉えて書く!

職務経歴書は業界によって好まれる書き方が違います。いくつかのポイントを業界ごとに例を出してご紹介します。

職務経歴書の書き方のポイントは?

応募する際にまず考慮したいのが同じ業界でも現在どの分野にニーズがあるかです。

例えば現在、金融業界はフロント(営業)は人を減らしていますがバックの業務企画、特にAIを用いた専門性の高いデータ分析には高い需要があります。

どちらも経験がある場合は、志望動機、将来のキャリアパスと企業のニーズを照らし合わせながら考えて書く必要があります。

どうしても入りたい企業があった場合、ニーズの高い方に応募し、他の関連業務も経験があることを職務経歴書で先方に伝えれば業務知識の豊富さや業務理解の深さことを示すことができ、「強み」としてアピールできるでしょう。

逆に専門性を高めることを優先するなら、競争率やニーズを考慮せず、同じ企業でも第一希望の職種にあえてチャレンジするのも1つの方法ですが、他の企業にも同じ職種で応募してリスクを軽減するなど作戦は必要です。

また同じような職種でも業界によって職務で求められるスキルやポイントは違ってきます。SEを例に取ると景気の動向も関係しますが、IT業界でSEの職種に応募するには一般に高度な技術的専門性が求められます。

しかし、例えば小売りや流通で社内システムのSEとして働くならば技術だけでなく、エンドユーザーである顧客の行動原理や消費者マインドの理解も求められます

上流工程であるシステム設計まで業務範囲であるならなおさら顧客理解が求められるでしょう。必然的に営業職もしくは小売り、流通の職務経験もプラスαで持っている人が選考の際に優遇されることが多くなります。設計等上流工程が業務範囲であれば、社内の他の部署と折衝し、1つのものを大勢で作り上げるコミュニケーション能力も必要とされます。

大切なのは応募する業界に現在どのようなニーズがあり、何を求められているのか知ることです。転職エージェントのコンサルタントに相談しながら、業界分析を事前にある程度済ますことをおすすめします。業界分析は面接対策にもなります。

業界別書き方のアドバイスは

  • 業界のニーズを事前に調べよう
  • 同じ職種でも業界によって求められる人材は違う

職務経歴書の良い書き方をアドバイスしている転職エージェントの例

転職エージェントによって業界の得手不得手はありますが、総じて職務経歴書の書き方のアドバイスが丁寧なのは大手転職エージェントの中ではマイナビエージェントです。転職経験の浅い20~30代に人気があるだけに、基本的なことに目配りをしてアドバイスをしています。

業界分析は社会人経験の長い求職者にとっては「常識」となる部分も多く、あえてこの部分のアドバイスを手厚く書かない転職エージェントが多い中、ほぼ唯一詳しく言及しており、「転職初心者」には指針となって便利でしょう。

下記はマイナビエージェントのクリエイティブ・ゲームプランナーの職務経歴書の書き方のアドバイス例ですが、業界分析、ニーズからキャリアパスまで書かれています。

①ゲーム業界でどの分野・技術にニーズがあるか指摘しています。
②今後のゲーム業界の需要予測についてもアドバイス。

③ゲーム業界は現在、どの職種にニーズがあるか具体的に書いています。
④ニーズのある経験やスキルについて言及

⑤ゲームプランナーは幅広い経験が求められること、そうした経験を職務経歴書でアピールすることが有効であることがアドバイスされています。

下記はこれらのアドバイスを元に作成したゲームプランナーの職務経歴書の自己PR部分を抜粋したものです。

こちらの例にある職務経歴書サンプルでは、過去は家庭用ゲーム機でのコンシューマーゲーム開発業務をメインにしていた時期があり、そちらからソーシャルゲームをメインに開発している会社への転職を計りたいという意図が読み取れます。

よりニーズのある分野に移ることで雇用の安定や年収UPが叶うメリットもあります。従って、過去の経験をメリットに転換するにはどのようにアピールすべきか、技術の変化が激しい業界でも新しいニーズのある分野の技術に適合できる人材であることをアピールするにはどのように書けば良いのかわかりやすく書いています。


⑥⑦過去のコンシューマゲームでの経験を現在ニーズのあるソーシャルゲーム分野にどのように生かすか具体的に書いてアピールしています。

⑧ソーシャルゲームでよく使用される開発言語を複数習得している点、新しい技術の習得に自発的に取り組める点をアピールしています。

求人票をよく読み、このように事前に業界分析を実施することでよりアピールポイントを絞った職務経歴書を書くことができます

職務経歴書は企業方針や社風を意識する!

業種や社風によってもアピールするポイントは変わってきます。いくつか例を出してみましょう。

職務経歴書の書き方のポイントは?

同じ営業でも、新規開拓を重視する新しい企業や合理性を重視する外資系では、自主性や目標にコミットする意志の強さや計画性、柔軟性が求められます。具体的に数字をあげて成果をアピールする必要があります。

一方で、創業年数の古い製造業などは保守性が強いことが多く、こうした企業のルート営業職では取引先からの信用が第一に求められます。そのため定型の時系列形式で書いた職務経歴書が好まれる傾向が強く、抜けや漏れなく丁寧に書く必要があります。

また企業規模によっても求められるものは違います。従業員数が少なく、事業所の規模が小さめの場合は幅広い業務をこなすことが求められるでしょう。また逆に規模の大きな会社の場合、業務は特化型になり、知識や経験の幅広さよりも深さが一般に求められます。求人票を吟味してどの職歴や経験を強くアピールすべきか検討しなければなりません。

これから例にあげる医薬品の営業(MR)の場合は、応募する企業がこれからどの分野に進出するのか、どの分野で販路を広げたいのかという情報が重要になります。具体的に見ていきましょう。

職務経歴書の良い書き方をアドバイスしている転職エージェントの例

下記はマイナビエージェントのMRの職務経歴書の書き方のアドバイス部分です。

①②今後ニーズのある分野、または自分がチャレンジしたい分野がある場合は、未経験OKの企業からはじめる方が良いことがアドバイスとして書かれています。

例えば応募したい企業が、がん領域のMRを募集していたとしてもがん治療薬に特化した企業ならMRにも豊富な経験が求められます。逆に総合型ならそれほど経験は求められないかもしれません。

応募する企業がどのような方針を持つのか、事前に把握することが必要です。また自社開発した新薬の販路を拡大したい等の場合は未公開求人で募集を掛けることが多いです。この場合、WEB上から得られる情報は少ない為、求人票をよく読み、応募先の企業の内部状況に詳しい転職エージェントのコンサルタントのアドバイスを参考にする方が良いでしょう。

ではどのようにアピールすればよいのでしょうか。
下記は同じくマイナビエージェントのMRの職務経歴書のテンプレートです。

①具体的にどの領域の薬剤を担当していたのか記述しています。応募したい企業がどの領域の薬剤を扱っているか、または今後扱う予定があるのか、事前に調べ、目立つところに書くことでアピールします。

②実績は目標数字と達成率をあげて簡潔明瞭に書いています。営業だけに限らず、数字でプレゼンテーションする能力は多くの職種で求められます。特に新規開拓を重視する企業の場合重要です。

③目標に対してどのような方法で達成したのか、具体的に書いています。これによって分析力があること、この分析力によって応募先の企業でも同様に成果の「再現性」があることがアピールされます。

このように企業の事業方針と自分が達成した業績をリンクして、具体的に例をあげて書くことが職務経歴書では求められます

職務経歴書は応募する職位・職種に合わせて書く!

応募する職種・職位に合わせ、仮に応募企業で働いた場合、どのような貢献ができるか相手がイメージしやすいように書く必要があります。

職務経歴書の書き方のポイントは?

先ほど例に出したゲーム業界をここでも例にとれば、ゲーム制作という1つのプロジェクト範囲内で、企画、開発から検証まで様々な立場で仕事をする機会があることが多く、どの職種や職位でどのような経験があるのか分かりやすく書く必要があります。

今回、応募する企業で、求められる経験は開発なのか企画なのかによってアピールポイントは違ってきます。またプロジェクトの人数はどれほどなのか、PMとして50人以上の要員を統括していたのか、リーダーとして5,6人をまとめていたのかによっても、経験の質やコミュニケーションスキルは違ってきます。

応募する職種や職位によって相手に分かりやすく過去の経験が生かせることをアピールしなくてはなりません

職務経歴書の良い書き方をアドバイスしている転職エージェントの例

下記の職務経歴書の抜粋はマイナビエージェントのゲームクリエイター職の職務経歴書の書き方から抜粋したものです。

①③何をどのような職位、職種で担当したのか簡潔に書いています。

②どれぐらいの規模のプロジェクトでリーダーであったのか具体的な数字をあげて説明しています。

下記の画像は同じゲームクリエイターの職務経歴書の自己PRの欄を抜粋したものです。上記の経歴を踏まえてどのような貢献ができるか、わかりやすくまとめています。

④プロジェクトでは開発のメンバーだけでなくリーダーの経験があることを伝えマネージメント能力もアピールしてます。

⑤また同じPR欄でマネージメント職に必須であるコミュニケーション能力があることもアピールしています。

SE以外の別の例も出します。

下記の例はリクルートエージェントの経営企画の職務経歴書の書き方から一部を抜粋したものです。

①③どの職種でどれぐらいの規模のチームで仕事をしていたのか数字をあげて具体的に書いています。

②メンバーとして従事した内容を具体例をあげて書いています。

④⑤同じ職場やチームで主任という職位になったことを書き、違った職位でどのような仕事をし、成果を上げたのか具体的な数字をあげて書いています。

このように職位によって求められる能力は変わってきます。マネージメント能力の他に、問題を発見し、改善する能力も求められ、どのようにして能力を身に着けてきたのか時系列を追って読み手が把握できるように書いています。

職務経歴書はコミュニケーション能力をアピールできる趣味や課外活動も忘れずに

あまり重視されず、時には空欄にされることもあるのが趣味や課外活動の欄です。しかし上手く使うことでより良くアピールすることもできます。

職務経歴書の書き方のポイントは?

いざ面接になった際に意外と重要な役割を果たすのが、趣味や課外活動の欄です。面接官が一通り経験した業務について質問した後に、職務経歴書を見ながら雑談でこうした趣味や課外活動について話を振ってくることがあります。

雑談という気の緩んだ状況だとその人の素の状態が見えやすくなるという理由もあり、人柄をより詳しく知りたい時にこうした話を振ってくる場合があります。

サッカー、野球などチームスポーツが好きな人は協力や協調の大切さを業務と絡めて書いても良いでしょう。コミュニケーション力が求められる職種や職位の場合、プラスに働くことがあります。ボランティア経験も自発性や協力性を示すことになります。

女性の場合、育児中にPTAや地域の会長職に就いた経験がある人は職務経歴書に書くと良いでしょう。これらの経験は、マネージメント能力やコミュニケーション能力が高くなければ成り立たない為、管理能力や調整能力を示す指標にもなり得ます。

いずれの経験も求人票に書かれた業務内容を意識しながら、経験を元に貢献できることをポジティブに書くと好印象を持たれやすくなります。

最近では業務に関係した内容の読書、見聞きしたニュース、新技術の動向について見解を加えてfacebook等SNSやブログで発信している人もいます。特に技術ブログなどは本人の習得している技術レベルが如実に分かり、高評価を受ける場合がありますので、自信があればこうしたブログをやっていることを書き添えても良いでしょう。

一方で、仕事先での人間関係のトラブルや、守秘義務違反があれば一気に評価が下がることもあり、注意が必要です。

良い書き方をアドバイスしている転職エージェントの例

下記の例はエージェントではなく転職サイトのエン転職の趣味の項のアドバイス例です。

チームワークを重視するスポーツで、どのように楽しみながら目標を設定しているか簡潔に書いています。職務経歴書では趣味の欄はあまり書く必要はありません。面接の際に話題になることを意識しながら端的にまとめると良いでしょう。

健康管理に関する趣味も良いでしょう。息抜きが上手い事、ストレスに対処し、自己管理を日頃実施していることをアピールします。

趣味の欄は日頃楽しんでいることを書く方が良いです。背伸びをして嘘を書き、面接の際の雑談で嘘だとわかってしまうとと悪い印象を与えてしまいます。

職務経歴書は資格と希望職種をリンクさせる

資格の項目を何気なく書いている人は多いでしょう。しかし取得資格と希望職種がリンクしている人は、志望動機に一貫性があり、継続して努力し続ける人材であることを示すことになります。できるだけ希望職種に合わせて書くことをおすすめします。

職務経歴書の書き方のポイントは?

基本的には以下のルールを守ることが求められます。

資格の書き方

  • 正式名称で記載する
  • 「職務経歴書の資格欄」と「履歴書の資格欄」は統一
  • 取得年を必ず記載
  • 希望職種に沿った資格を記載
  • 取得した資格の失効年を忘れずに記載

これらの基本的なルールを守った上で、希望職種において取得した資格がどのように生かせるか、できるだけわかりやすく書かなければなりません

職務経歴書の良い書き方をアドバイスしている転職エージェントの例

下記はマイナビエージェントの経理の職務経歴書の書き方テンプレートです。

こちらの経理の職務経歴書を例にどのように希望職種に資格を絡ませて書くべきかご紹介します。

①②日商簿記検定2級は基本的な経理知識があることを示す資格です。保持している場合はできるだけ書きましょう。経理なら簿記、技術なら基本情報技術資格等、汎用性のある資格は記載した方が、実務以外にも基本的な知識があることを示せます。

BATIC アカウンタントレベル、米国公認会計士資格は外資系、もしくは海外子会社の経理を扱えることを示す資格です。国際会計基準に関する知識があることは、海外の子会社が多い企業、もしくはこれから海外進出を考えている企業には大きな魅力となります。TOEICスコアも国際会計資格と併記することで、実務にも問題がないことを簡潔に示せます。

③より専門性の高い仕事に意欲があること、継続して知識や技術を取得する意思があることを示します。応募企業で現在保持している資格よりも国際会計の知識が求められる場合は、取得する意思があることを書いた方が良いでしょう。

また志望動機にも継続して学習し、資格を取得する旨を書くことで志望動機の一貫性を持たせ、転職後も貢献できることをアピールできます。

「職務経歴書の書き方」アドバイスポイントの総括

職務経歴書の書き方5つポイント

  1. 業界の特徴を捉えて書く
  2. 企業方針や社風を意識する
  3. 応募する職位・職種に合わせて書く
  4. コミュニケーション能力をアピールできる趣味や課外活動も忘れずに
  5. 資格と希望職種をリンクさせる

職務経歴書はフォーマット通り提出せずに、できるだけ応募先に合わせてカスタマイズして書いた方が目を通してもらいやすくなります。そのためには業界や応募企業の調査や分析が必要になります。

転職エージェントのアドバイスも受けながら書いた方が良いでしょう。第一希望の場合は提出前に転職エージェントのコンサルタントにチェックしてもらうのも1つの方法です。